「久高島へはどうやって行くの?」と調べ始めると、港の名前、船の種類、バスの番号と、覚えることが一気に出てきて戸惑いますよね。那覇から日帰りできる距離なのに、乗り継ぎを1か所でも読み違えると、港で1時間以上待つことになるのが久高島の難しいところです。
結論から言うと、久高島へ渡る手段は南城市の安座真港(あざまみなと)から出る久高海運の定期船だけです。高速船なら約15分、フェリーなら約25分で島の徳仁港に着きます。つまり、旅の段取りは「安座真港までどう行くか」と「何時の船に乗るか」の2つを決めればほぼ完成します。
この記事では、久高海運の公式サイトで確認した時刻表と運賃、レンタカーと路線バスそれぞれでの安座真港への行き方、島に着いてからのレンタサイクルの使い方、そして聖域の島ならではのルールまで、現地で迷わないための段取りを順番に整理しました。
・安座真港発8:00〜17:00、1日6便の時刻表と高速船・フェリーの運賃
・レンタカーとバス(東陽バス38番)それぞれで安座真港へ行く段取り
・島内に路線バスもタクシーもない久高島での移動手段
・フボー御嶽など、立ち入ってはいけない場所と島のルール
久高島アクセスは「安座真港まで」と「船」の2段階で考える

島へ渡れるのは安座真港発の定期船だけ
久高島へ行く方法は、安座真港から出る久高海運の定期船の1択です。久高島には空港も橋もなく、ほかの港から出る定期航路もありません。
久高島は周囲約8kmの小さな島で、安座真港から東へ約5kmの沖合に浮かんでいます。南城市の公式サイトでも「安座真港から久高島の徳仁港まで高速船で約15分、フェリーでは約25分」と案内されており、島への玄関口は安座真港、島側の到着港は徳仁港(とくじんこう)と覚えておけば十分です。
運航しているのは久高海運(公式サイト)で、高速船「ニライカナイ」とフェリー「フェリーくだかⅢ」の2隻が交互に走っています。通常は1日6便で、片道の運賃は高速船が大人770円、フェリーが大人680円です(2026年10月時点)。
コツは、「久高島 フェリー」と検索して出てくる古い情報をうのみにしないことです。高速船は令和7年7月に新しい船へ替わっており、定員や運賃が古いまま載っているページが今も残っています。時刻・運賃は必ず久高海運の公式サイトのトップページで確認しましょう。
移動は「那覇→安座真港→徳仁港」の順に組み立てる
久高島への移動は、那覇(または那覇空港)から安座真港までの陸路と、安座真港から徳仁港までの海路の2区間に分かれます。旅程を組むときは、先に乗りたい船を決めてから、陸路の出発時刻を逆算するのが正解です。
理由は、船が1日6便しかないからです。陸路はレンタカーでも路線バスでも動けますが、船は1本逃すと次まで1時間半〜2時間空きます。陸路を先に決めてしまうと、港に着いた時点で次の船まで長く待つことになりがちです。
陸路の目安は、那覇空港から安座真港まで車で約50分、那覇バスターミナルから東陽バス38番で約1時間、停留所から港まで徒歩5分です。いずれも道路状況やバスのダイヤで前後するので、乗りたい船の出港時刻の30分以上前に港に着く計画にしておくと、切符を買う時間やトイレ休憩も含めて落ち着いて動けます。
朝いちばんの船(安座真港8:00発)に乗りたい場合、那覇市内からはバスだと間に合わせるのが難しいことがあります。早い便を狙うならレンタカー、昼前後の便ならバスでも十分、と考えると組み立てやすくなります。
島内に路線バスもタクシーもない前提で準備する
久高島に着いたあとは、徒歩かレンタサイクルが基本です。島内には路線バスもタクシーもありません。
石垣島周辺の離島のように「港に着いたらバスで集落へ」という動き方はできないので、最初から自分の足で回る前提で準備しておく必要があります。島はほぼ平坦ですが、未舗装の道が多く、日差しをさえぎる場所も多くはありません。
自転車での一周は約2時間が目安とされ、レンタサイクルは港の近くに3カ所あります(料金などは後半で詳しく紹介します)。徒歩だけで回る場合は、集落周辺と港近くに範囲を絞るのが現実的です。
実用面では、飲み物と帽子は本島側で用意してから船に乗るのがおすすめです。安座真港のターミナルにはチケット売り場、待合室、トイレのほか特産品売場があるので、乗船前の準備は港で済ませられます。
| 住所 | 沖縄県南城市知念安座真 |
| 電話番号 | 098-948-7785 |
| アクセス | 那覇バスターミナルから東陽バス38番で知念安座真サンサンビーチ入り口下車、徒歩5分 |
| 駐車場 | あり(料金・台数は現地表示を確認) |
| 公式サイト | 公式サイト |
久高島への旅程は「乗りたい船→港到着時刻→陸路の出発時刻」の順に決めます。船は1日6便なので、陸路から決めると港で長く待ちがちです。
船の時刻表と運賃|高速船770円とフェリー680円、どちらに乗る?
通常ダイヤは1日6便、高速船とフェリーが交互に出る
久高海運の通常ダイヤは、安座真港発が8:00から17:00まで、久高島発が8:30から17:00までの1日6便です。高速船とフェリーが交互に運航しています。
2隻で往復を回しているため、安座真港を出た船が久高島で折り返してくる形になります。そのため「安座真港発のフェリー」と「久高島発のフェリー」の時刻はずれており、行きと帰りで船の種類が入れ替わる便があります。
以下は久高海運公式サイトに掲載されている通常ダイヤです(2026年10月時点)。
| 便 | 安座真港発(久高島行き) | 久高島発(安座真港行き) |
|---|---|---|
| 1便 | 8:00 フェリー | 8:30 高速船 |
| 2便 | 9:30 高速船 | 10:00 フェリー |
| 3便 | 11:00 フェリー | 12:00 高速船 |
| 4便 | 13:00 高速船 | 14:00 フェリー |
| 5便 | 15:00 フェリー | 16:00 高速船 |
| 6便 | 17:00 高速船 | 17:00 フェリー |
日帰りの場合、島からの最終便は久高島17:00発のフェリーです。行きは安座真港8:00発か9:30発に乗れば、島で半日以上を過ごせます。天候や時期によってダイヤが変わることがあるので、出発当日に公式サイトの「本日の運航」欄も見ておきましょう。
運賃は大人片道770円と680円、往復で買うと割引がある
運賃は、高速船が大人片道770円・往復1,480円、フェリーが大人片道680円・往復1,300円です(2026年10月時点、久高海運公式サイト)。往復で買うと片道を2回買うより安くなります。
久高海運には団体割引がなく、そのかわり往復チケットを買った人一人ひとりに往復割引が適用される仕組みです。日帰りで行くなら、行きの安座真港で往復券を買っておくのが基本になります。
以下は、石垣島旅の教科書調べとして公式サイトの運賃と船の仕様を並べた比較表です(2026年10月時点)。
| 比較項目 | 高速船 ニライカナイ | フェリーくだかⅢ |
|---|---|---|
| 所要時間 | 約15分 | 約25分 |
| 大人 片道/往復 | 770円/1,480円 | 680円/1,300円 |
| 小人 片道/往復 | 390円/750円 | 340円/650円 |
| 旅客定員 | 90名 | 96名(車両6台) |
| 安座真港発の便 | 9:30・13:00・17:00 | 8:00・11:00・15:00 |
小人運賃は小学生までで、中学生以上は大人料金です。小学生未満は保護者1人につき1人まで無料で、保護者の人数を上回る子どもの分は小児運賃がかかります。家族旅行では、未就学児が2人以上いる場合の運賃に気をつけましょう。
帰りの船の種類を変えたいときは差額90円・払い戻しなし30円
往復券は、帰りの便の船の種類を変えて使えます。ただし、フェリー往復券で帰りを高速船にする場合は差額90円を追加で払い、高速船往復券で帰りをフェリーにする場合は差額30円の払い戻しがありません。
このルールがあるのは、高速船とフェリーが交互に出ているためです。島での滞在が予定より早く終わったり、逆に延びたりすると、往路と同じ種類の船が都合のよい時間にないことがよくあります。
実は、ここに久高島ならではの見落としがあります。島からの最終便(17:00発)はフェリーです。高速船の往復券を買っていても最終便には乗れますが、30円の払い戻しはありません。逆に、行きをフェリーにしてフェリー往復券を持っていれば、最終便もそのまま乗れます。
コツは、帰りの便を最初から決めきれないときに、行きで乗る船の往復券を買っておき、帰りは時間優先で乗る便を選ぶことです。差額は90円か30円なので、船の種類より「何時の便に乗れるか」を優先したほうが島での時間を有効に使えます。
切符は出発3分前で販売終了、旅客の予約は受け付けていない
久高海運では、2025年10月1日から切符の販売を出発時刻の3分前に終了しています。また、旅客の予約は原則受け付けておらず、当日に安座真港の窓口で切符を買う方式です。
3分前締切は、出発直前の混雑緩和と安全確認の徹底のために導入されたルールです。以前のように出港ぎりぎりに駆け込んで乗る、という動き方はできなくなりました。
定員は高速船90名、フェリー96名で、定員を超えると乗れません。団体客は臨時便対応のために事前に人数を連絡するよう案内されていますが、個人旅行では予約の手段がないので、混みそうな日は早めに港に着いておくしかありません。車両はフェリーの積載台数に制限があるため予約制です。
原因:出港時刻ちょうどに港に着けば乗れると思い込み、駐車や荷物の準備に時間を取られて窓口に着いたときには販売終了(出発3分前)になっていた、というケースです。旅客は予約できないので、次の便まで待つしかありません。
対策:港には出港の30分前、遅くとも15分前には着くように陸路を組みます。往復券を買っておけば、帰りの窓口で並ぶ時間も減らせます。
レンタカーで安座真港へ行く段取りと駐車のコツ

カーナビには「あざまサンサンビーチ」と入れる
レンタカーで安座真港へ向かうときは、カーナビの目的地を「あざまサンサンビーチ」に設定するのが確実です。久高海運の公式サイトでも、カーナビ利用者にはこの名前を入力するよう案内しています。
安座真港は「あざまサンサンビーチ」の隣にあり、入り口もビーチと同じです。港の名前で検索すると、カーナビによっては漁港側や別の地点が候補に出ることがあるため、ビーチ名で入れたほうが迷いません。入り口には看板が出ています。
那覇空港から安座真港までは車で約50分が目安です。沖縄本島は朝夕の通勤時間帯に那覇周辺の道路が混みやすいので、8:00発の船を狙う場合は余裕を持って出発しましょう。
沖縄本島のレンタカーは、国道331号線沿いに南城市へ入ると道が分かりやすくなります。港の入り口はビーチと共通なので、海側に看板が見えたら左折する、と覚えておくと通り過ぎずに済みます。

石垣島の空港で借りたレンタカーのナンバーを見て、「あれ、『わ』じゃなくて『れ』だ」と首をかしげたことはありませんか。あるいは、島の道で前を走る車のひらがなを見て…
那覇空港からは南風原北ICを使うルートが公式の案内
久高海運の公式サイトでは、那覇空港から車で行く場合、高速道路を使って南風原北ICで降りるルートを案内しています。
具体的には、那覇空港から豊見城・瀬長島方面へ南下し、名嘉真交差点から高速道へ入ります。南風原北ICで降りたら国道329号線を右折し、与那原交差点(与那原警察署前)を直進して331号線へ。南城市佐敷を経由して、知念安座真港へ左折する流れです。
那覇市内から向かう場合は高速道路を使わず、国道329号線で南風原・与那原方面へ進み、与那原交差点から331号線に入ります。中北部から来る場合は沖縄自動車道から那覇空港自動車道へ入り、南風原北ICで降りて国道329号線を左折します。
どのルートでも、最後は「与那原交差点を直進して331号線」「佐敷経由で安座真港へ左折」が共通です。この2点を頭に入れておけば、ナビが別ルートを示しても方向を見失いません。
港の駐車場は料金・台数を現地表示で確認する
安座真港には駐車スペースがあり、レンタカーを停めて船に乗れます。ただし料金や台数は公式サイトに明記がないため、現地の表示で確認してください。
港は「あざまサンサンビーチ」と入り口を共有しているため、夏休みや週末はビーチ利用の車と港利用の車が同じエリアに集まります。日帰りで島に渡る場合、車は1日中停めっぱなしになるので、停める場所が港の利用者向けかどうかを看板で確かめてから停めましょう。
久高島へレンタカーを持ち込むこともフェリーなら制度上は可能ですが、積載できるのは6台までで予約制です。周囲約8kmの島を回るのにレンタカーは必要なく、観光なら本島側に車を置いて渡るのが一般的な動き方です。
コツは、駐車の手間も含めて出港30分前を目安に港へ着くことです。車を停めてから窓口まで歩き、往復券を買い、トイレを済ませるまでには思ったより時間がかかります。
| レンタカーで行くメリット | レンタカーで行くデメリット |
|---|---|
| 安座真港8:00発の始発便に合わせやすい 南城市など本島南部の観光と組み合わせやすい 荷物を車に置いて身軽に島へ渡れる | 那覇周辺の朝夕の渋滞の影響を受ける 島にいる間も駐車し続けることになる 夏場はビーチ利用の車と駐車エリアが重なる |
バスで安座真港へ行くなら東陽バス38番の1路線だけ
那覇バスターミナルから38番に乗って約1時間
公共交通で安座真港へ行く場合は、那覇バスターミナルから東陽バス38番に乗ります。久高海運の公式サイトによると、安座真港へ向かう路線バスはこの38番の1路線のみです。
那覇バスターミナルへは、ゆいレールの旭橋駅で降りて向かいます。38番に乗って「知念安座真サンサンビーチ入り口」まで約1時間、そこから港まで徒歩5分です。
1路線しかないということは、乗り遅れたときの代わりの路線がないということでもあります。バスの本数は鉄道ほど多くないため、乗りたい船から逆算して、那覇バスターミナルを出るバスを先に決めておく必要があります。
最新の時刻は、沖縄県内のバス会社の情報をまとめたバスなび沖縄で確認できます。南城市の公共交通情報のページからもリンクされています。
ゆいレール旭橋駅で降り、那覇バスターミナルへ
東陽バス38番で「知念安座真サンサンビーチ入り口」まで約1時間
停留所から徒歩5分で安座真港へ。窓口で往復券を購入(出発3分前で販売終了)
高速船約15分・フェリー約25分で久高島の徳仁港へ
降りる停留所は「知念安座真サンサンビーチ入り口」
38番で降りるのは「知念安座真サンサンビーチ入り口」です。媒体によっては「安座真サンサンビーチ入り口」と表記されていますが、同じ停留所を指しています。
注意したいのは、38番の路線には「安座真」という名前の停留所が別にあることです。名前が似ているので、「安座真」と聞こえた時点で降りてしまうと港から離れた場所に出てしまう可能性があります。
停留所から港までは徒歩5分で、ビーチと港の入り口は同じです。海側へ坂を下っていくイメージで歩けば港のターミナルが見えてきます。
コツは、乗車したら運転席近くの車内表示で停留所名を確認し、「サンサンビーチ入り口」まで待ってから降車ボタンを押すことです。スマートフォンの地図アプリで現在地を見ながら乗るのも有効です。
帰りのバスは最終便の船とセットで確認しておく
帰りもバスを使う場合は、久高島からの船と、安座真港から那覇へ戻るバスの両方の時刻を、出発前に調べておくことが大切です。
久高島からの最終便は17:00発のフェリーで、約25分で安座真港に着きます。そこから停留所まで歩いて38番を待つことになりますが、夕方のバスの時刻は船の到着とぴったり合っているわけではありません。
日帰りでバスを使うなら、帰りは最終便より1本前の16:00発の高速船を基本にすると、乗り継ぎに余裕が生まれます。万一船が遅れたり乗り損ねたりしても、最終便という保険が残るからです。
実用面では、帰りのバスの時刻を紙にメモするかスクリーンショットで保存しておくと安心です。島内では電波状況が場所によって変わるため、港に戻ってから調べようとすると慌てることがあります。
バス派とレンタカー派、どちらで行くべき?
結論として、安座真港8:00発の始発便に乗りたいならレンタカー、9:30発以降の便で十分ならバスでも問題なく行けます。
バスは駐車場を探す手間がなく、運転の疲れもありません。島の中はどちらにしても徒歩か自転車なので、久高島だけが目的ならバスで行くほうがシンプルです。一方、レンタカーは本島南部の観光地を同じ日に回れるのが強みです。
費用面では、バス運賃は那覇からの距離に応じて変わるため、東陽バスの公式情報で確認してください。レンタカーの場合は1日分のレンタル料と駐車場代がかかります。
体力面も判断材料です。島で自転車を2時間こいだ後に、夕方の那覇周辺を運転するのは意外と疲れます。帰りの運転に自信がない場合は、バスで行って島で思い切り動くほうが一日を楽しめます。
島に着いたらレンタサイクルと徒歩で回る
レンタサイクルは港の近くに3カ所ある
久高島のレンタサイクルは、徳仁港の近くに3カ所あります。久高海運の公式サイトでは「たまき」「さばに」「船待合所」の3つが貸自転車として紹介されています。
港の目の前で借りられるので、船を降りてすぐに走り出せます。島内に公共交通がない以上、効率よく回りたいならレンタサイクルが事実上のメイン交通手段です。
料金は店によって異なりますが、1時間500円程度から、3時間900円程度、終日1,000円程度、1泊1,500円程度という料金設定の紹介例があります(2026年10月時点の媒体情報。料金は変動あり)。正確な料金は借りる店で確認してください。
コツは、帰りの船の時刻を店の人に伝えてから借りることです。返却の目安が共有できるうえ、港の近くの店なので返したあとすぐ乗船窓口へ向かえます。
一周は自転車で約2時間、未舗装路でパンクに注意
自転車で島を一周する所要時間は約2時間が目安です。島はほぼ平坦ですが、未舗装の道が多くあります。
貸し出される自転車は一般的なママチャリが中心です。未舗装路ではタイヤの空気が抜けやすいため、出発前にタイヤの空気を確認しておくことが大切だと紹介されています。
島の北端にあるカベール岬までは一本道に近い道を進みます。道幅が狭い場所が多く、久高海運も自転車・自動車の安全運転と、樹木や芝生を傷めない運転を呼びかけています。
時間配分のコツは、2時間をぎりぎりで見積もらないことです。写真を撮ったり休憩したりすると、一周には2時間半〜3時間かかることも珍しくありません。帰りの船の1時間半前には港方面へ戻り始めるくらいの感覚で動くと安心です。
道に迷ったら太陽を目安にする
久高島で道に迷ったときは、太陽の位置を目安にするのが公式のおすすめです。島内には大きな看板や標識がほとんどありません。
これは、聖地である久高島に大きな看板や多くの標識を作ることができないためです。久高海運の「よくある質問」でも、標識を増やしてほしいという声に対して、聖地であることを理由に難しいと回答しています。
公式の説明によると、太陽を背にしているときは北(カベール岬方向)へ向かっていることになります。船着き場(集落)へ戻るときは、太陽が正面の上か斜め前方に見えるように進めばよい、とされています。
実用的には、出発前にスマートフォンの地図アプリで島全体の形を確認し、地図をオフラインで保存しておくと安心です。島は細長い形をしているので、「港は南側、カベール岬は北の端」と覚えておくだけでも迷いにくくなります。
原因:一周約2時間という目安を「寄り道込み」と思い込み、北端のカベール岬でのんびりした結果、未舗装路の戻りで時間がかかり、17:00発の最終便に間に合うか焦るケースです。島内にタクシーはないので、急いで戻る手段がありません。
対策:帰りは最終便より1本前の16:00発を本命にして、最終便は予備にします。自転車は出発前にタイヤの空気を確認しておきましょう。
久高島で守りたいルール|聖域と島の暮らしへの配慮
フボー御嶽は誰も立ち入れない聖域
久高島で最も大切なルールは、フボー御嶽(クボー御嶽)に立ち入らないことです。観光客は立ち入りが禁止されています。
久高島は、琉球の創世神アマミキヨが最初に降り立った島とされ、「神の島」とも呼ばれています。南城市の公式サイトでも、島内には琉球七御嶽の一つであるクボー御嶽など、何人たりとも立ち入ってはならない聖域があると説明されています。
フボー御嶽は男子禁制で、神女でも祭祀以外では立ち入れない場所です。入り口は固く閉ざされており、草木一本を採ることも禁止されています。
実用面では、「入り口まで行って写真だけ」という行動も控えるのが安心です。祈りの場所であることを意識し、遠くから静かに見るか、通り過ぎる程度にとどめましょう。
外間殿といしき浜にも決まりがある
フボー御嶽以外にも、久高海運が公式に案内している禁止事項があります。外間殿(ほかまどぅん)の中に入ることは禁止、いしき浜では遊泳が禁止されています。
いしき浜は島内の浜のひとつですが、泳ぐ場所ではありません。きれいな浜を見ると泳ぎたくなりますが、遊泳禁止の場所であることを覚えておいてください。海に入る場合も、遊泳可否や海の状況は必ず現地の案内と公式情報を確認しましょう。
また、拝みや祈りの妨げになる行為、賽銭箱のない場所に賽銭を置くこと、献花・線香・お供え物なども控えるよう呼びかけられています。善意のつもりのお供えが、島の祈りの場を乱してしまうこともあるのです。
こうした決まりは、久高海運公式サイトのトップページ「久高島 観光案内」欄にまとめて掲載されています。船に乗る前に一度目を通しておくと、島に着いてから迷わずに済みます。
集落では水着で歩かない、石や植物は持ち帰らない
久高島は、島で暮らす人々の生活の場です。集落内を水着のまま歩くこと、大きな音を出すことは控えるよう案内されています。
持ち帰りにも決まりがあります。久高島からの動植物の一切の持ち出しが禁止されており、石も持ち帰らないよう求められています。誤って持ち帰った石を、島に返しに来る人もいるそうです。
御嶽・拝所・私有地には立ち入らずに外から拝む、石・砂・サンゴ・植物は持ち帰らない、集落では露出の多い服装や大声を控える、という3点を守れば、島の人の暮らしを乱さずに過ごせます。
コツは、羽織れるシャツを1枚持っていくことです。ビーチで過ごしたあとに集落を通るときもさっと羽織れて、日差し対策にもなります。

「石垣島 行ってはいけない」と検索して、少し不安になった方も多いのではないでしょうか。旅行先を調べているだけなのに物騒な言葉が出てくると、そもそも行くべき場所な…
神行事の期間は集落から北へ入れないことがある
久高島では年間30を超える祭祀・行事があり、神行事の期間中は集落から北への立ち入りが制限されます。
島の人々は神様と寄り添うように暮らしており、旧正月には1年の健康を祈願する「シャクトゥイ」という儀式も行われます。12年に一度、午年に行われていた「イザイホー」は1978年を最後に行われなくなっていますが、今も多くの祭祀が島の暮らしの中で続いています。
観光客にとって大事なのは、行事の日に島の北側を回る計画を立てていても、当日は入れない可能性があるという点です。島の北側にはカベール岬などがあり、立ち入り制限がかかると自転車で一周する計画が成り立ちません。
行事の日程は事前にわかりにくいので、島に渡ってから案内に従うのが基本です。行けなかった場所があっても「またの機会に」と受け止める余裕を持っておくと、気持ちよく過ごせます。
・フボー御嶽は立ち入り禁止、外間殿の中にも入らない
・いしき浜は遊泳禁止
・集落を水着で歩かない、大声を出さない
・動植物・石は一切持ち帰らない
・神行事の期間は集落から北へ入れないことがある
欠航・天候への備えとシーン別の組み立て方
北東の強風と波の高さが欠航の目安になる
久高島航路は、台風や海上の時化のときに全便欠航や一部欠航になる場合があります。天候が怪しいときは、公式サイト・X(旧Twitter)・電話で運航状況を確認するよう案内されています。
久高海運の「よくある質問」によると、少々の雨では出港しますが、大雨警報が出ている場合は一時的に出港を見合わせることがあります。特に北東の強風はこの航路にとって注意が必要な風向きで、波高3m以上の場合は問い合わせてほしいとされています。
石垣島や宮古島の航路と違い、久高島航路は本島から近いぶん「少し風が強い程度なら大丈夫だろう」と思いがちです。しかし運航するかどうかの判断は当日の海の状況次第で、断定はできません。最新の運航状況・気象情報は公式でご確認ください。
実用面では、出発当日の朝に公式サイトの「本日の運航」欄を必ず見ることです。通常運航の日も「本日の運航」に始発と最終の時刻が書かれているので、ここを見る習慣をつけると判断を誤りません。
日帰りは「行き9:30発・帰り16:00発」が組みやすい
日帰りで無理なく回るなら、行きは安座真港9:30発の高速船、帰りは久高島16:00発の高速船を軸にすると組み立てやすくなります。
この組み合わせなら、那覇を朝に出ても間に合い、島ではレンタサイクルで一周したうえで食事や休憩の時間も取れます。帰りの16:00発に乗り遅れても17:00発の最終便が残るので、気持ちに余裕が生まれます。
半日だけで回りたい場合は、行き11:00発のフェリー、帰り14:00発のフェリーのように、同じ種類の船で往復するのも手です。その場合はフェリー往復券1,300円で行き帰りとも乗れます。
朝の空気の中で島を歩きたいなら、安座真港8:00発のフェリーで渡り、12:00発の高速船で戻るプランもあります。午後は本島南部の観光に充てられるので、レンタカー旅と相性のよい組み方です。
読者タイプ別のおすすめの行き方
行き方の正解は、旅のスタイルによって変わります。タイプ別に整理すると次のとおりです。
本島南部をまとめて回りたいレンタカー派:安座真港8:00発か9:30発で渡り、昼過ぎに戻って午後は南城市周辺を回るのが効率的です。カーナビは「あざまサンサンビーチ」で設定します。
運転したくない公共交通派:那覇バスターミナルから東陽バス38番で向かい、9:30発以降の船に乗ります。帰りは16:00発の高速船を本命にして、バスへの乗り継ぎに余裕を持たせましょう。
子連れ家族:小学生は小人運賃、未就学児は保護者1人につき1人無料です。島内は日差しを避けにくいので、自転車での一周にこだわらず、港と集落の周辺で過ごす計画にすると負担が減ります。
団体旅行:個人の予約はできませんが、団体は臨時便対応のため人数の報告が求められています。団体割引はないので、往復券を一人ずつ買う形になります。
他の本島発の離島と比べた久高島の特徴
久高島は、沖縄本島発の離島のなかでも「船の乗船時間が短く、島内の交通手段がない」という点が特徴です。
本島発の離島には、船で長く揺られる島や、島内にバスが走る島もあります。一方の久高島は、安座真港から高速船約15分・フェリー約25分で着くかわりに、着いてからは自分の足が頼りです。乗船時間が短いぶん、1日の中で島に滞在できる時間を長く取れるのが久高島の強みといえます。
意外と知られていないのは、久高島は「近いから気軽に行ける島」であると同時に「ルールの多い島」でもある点です。観光地というより祈りの場であり、島の人の生活の場です。移動の段取りと同じくらい、島での振る舞いを事前に知っておくことが、久高島への旅の準備になります。
本島発の離島をいくつか比べながら旅程を考えている場合は、座間味島の記事もあわせて参考にしてください。

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まとめ
まずは久高海運の公式サイトで当日の運航状況と時刻表を確認し、乗りたい船を1本決めるところから始めてみてください。そこから陸路を逆算すれば、久高島への1日は迷わず組み立てられます。
※運賃・時刻表は2026年10月時点の久高海運公式サイトの情報です。最新の運航状況・気象情報は公式でご確認ください。

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