石垣島から台湾へ船で渡れると聞いて、時刻表や運賃を探しているのに情報がなかなか見つからない——そんな状態でこのページにたどり着いた方が多いはずです。それもそのはずで、この航路が動き出したのは2026年5月28日。まだ日が浅く、検索してもひと昔前の「航路は廃止された」という記事が上位に残っています。
結論から言うと、石垣島と台湾・基隆を結ぶ定期フェリーは復活しています。船の名前は「やいま丸」、片道の所要時間は約8時間、運賃は最安のStandard Gで14,560円から。ただし、公式サイトからは予約できず、指定旅行代理店に10日前までに申し込む必要があります。乗り場も2か所あって便によって変わり、しかもどちらにも駐車場がありません。「知らずに当日を迎えると詰む」ポイントが、この航路にはいくつも埋まっています。
この記事では、運航スケジュールと客室別の運賃、予約の手順、乗船当日の受付時間、台湾入国のオンライン申請、そして欠航したときに自己負担になるものまで、公式サイトで確認できた数字だけを並べて整理します。飛行機と船のどちらを選ぶべきかの判断材料も用意しました。
・石垣島〜台湾(基隆)フェリー「やいま丸」の運航曜日・出港時刻・所要時間
・客室7タイプ別の片道運賃と、運賃とは別にかかる税金
・公式サイトで予約できない航路の、正しい申し込み手順と期限
・乗船当日の受付時間、駐車場・両替・入国申請という3つの落とし穴
石垣島から台湾へのフェリーは2026年5月に18年ぶり復活した

2008年から18年間、日本と台湾を結ぶ定期船はゼロだった
石垣島と台湾を結ぶ定期フェリーは、2026年5月28日に就航した「やいま丸」が唯一の航路です。運航するのは石垣市に本社を置く株式会社商船やいま(Yaima Line)。この復活には18年の空白があります。かつては有村産業が名古屋・大阪・那覇・宮古島・石垣島と基隆・高雄を結ぶ航路を運航していましたが、2008年の破産にともなって廃止され、以来、日本と台湾を結ぶ定期旅客船は存在しませんでした。
つまり今ネット上に残っている「石垣島から台湾への船はない」という記述は、間違いではなく単に古いということです。18年ぶりの復活だけに、旅行会社のパッケージや乗り換え検索サービスの対応もまだ追いついていません。運航情報を調べるときは、運航会社であるYaima Line公式サイトを起点にするのが確実です。
石垣島と台湾は地理的にはすぐ隣どうしで、この近さがあるからこそ約8時間の夜行便という設定が成り立ちます。石垣島がどのあたりに浮かんでいるのか、位置関係から把握しておくと台湾行きの感覚もつかみやすくなります。

旅行サイトで「石垣島」の写真を見て行きたくなったものの、地図を開いて手が止まった方は多いはずです。沖縄県なのは知っている。でも那覇からどれくらい離れているのか、…
やいま丸は21,688トン、定員545名の元クルーズフェリー
やいま丸は国際トン数21,688トン、全長160メートル、幅25メートルの大型フェリーです。旅客定員は約545名、貨物は180TEU相当を積載でき、最高速力は25.16ノット、船籍はパナマ。八重山の離島航路で使われている小型の高速船とはまったく別物のサイズで、離島ターミナルから出る船を思い浮かべていると規模感を見誤ります。
なぜこのサイズなのかというと、もともと国際航路のクルーズフェリーとして造られた船を転用しているからです。船内には7タイプの客室があり、ダブルベッドのRoyal Suiteから15名分のマットレスが並ぶStandard Gまで幅があります。共用のバスルーム(B-DECK)にはシャワーとドライヤーが常設され、売店には電子レンジ1台と給湯器1台。免税店も船内にあります。
気をつけたいのは通信環境です。船内で携帯電話は利用できず、Wi-FiはVIPルームとカフェ夢の2か所に限られます。VIPルームに入れるのはロイヤルスイートとデラックススイートの予約者だけで、カフェ夢は店内で飲食を利用した場合のみ。8時間まるごとオフラインになる前提で、必要な予約票や地図は端末に保存するか印刷して持ち込んでおきましょう。
石垣発は日曜と水曜の21時、基隆着は翌朝8時
2026年8月〜9月の運航は週2往復の予定です。石垣島発は日曜日21:00発→翌月曜8:00基隆着と、水曜日21:00発→翌木曜8:00基隆着。復路は基隆発が火曜日23:00発→翌水曜8:00石垣島着と、木曜日23:00発→翌金曜8:00石垣島着になります。いずれも所要時間は約8時間の夜行便です。
時刻表を読むときの注意点が1つあります。公式時刻表の時間はすべて現地時間表示で、台湾時間は日本時間マイナス1時間ということです。基隆23:00発というのは現地時間での話で、日本時間に直すと1時間あとにずれます。日本の感覚のまま時刻を読むと待ち合わせや連絡のタイミングが合いません。到着時刻の8:00も現地時間なので、台湾側での朝の予定は日本時間で組まないようにしてください。
石垣島を21時に出る便に乗るなら、その日の夜は宿を取る必要がありません。逆に言えば、石垣島観光の最終日をまるごと使い切ってから乗船できるということです。到着後も入港から2時間は船内に滞在できるので、基隆で朝8時に叩き出されるわけではなく、身支度を整えてから下船できます。
やいま丸は運航便によって、乗下船するターミナルが「石垣港ターミナル」と「石垣港国際ターミナル」で変わることがあります。予約時に聞いた場所を鵜呑みにせず、出発前にもう一度公式の運航スケジュールでその日のターミナル名を確認しておくと安心です(2026年8月時点)。
乗り場は2か所ある。石垣港ターミナルと国際ターミナルの違い
やいま丸の乗り場は「石垣港ターミナル」または「石垣港国際ターミナル」のどちらかです。運航便によって変更になる場合があると公式に明記されているので、「石垣港=1か所」という思い込みが一番危ない部分になります。
石垣港国際ターミナルは2026年3月1日に供用を開始したばかりの新しい施設で、南ぬ浜町のクルーズ岸壁に隣接しています。延床面積は6,398.26平方メートル(1階4,324.0平方メートル、2階2,074.26平方メートル)、建築面積は4,606.0平方メートルで、税関・出入国管理・検疫のCIQ施設を備えています。ターミナルから伸びる屋根付き歩道は全長220メートル。やいま丸はこちらを使う便が中心です。
| 住所 | 沖縄県石垣市南ぬ浜町 |
| 駐車場 | なし |
| 公式サイト | 公式サイト |
もう一方の石垣港ターミナルは浜崎町にある建物です。こちらが指定される便もあるため、乗船券に書かれたターミナル名を必ず読んでください。名前が似ているうえに場所が離れているので、間違えると受付締切に間に合わなくなります。
| 住所 | 沖縄県石垣市浜崎町3丁目4 港ターミナル |
| 駐車場 | なし(送迎等に利用できる駐停車場のみ。タクシーやバスとの共同利用で長時間の利用は不可) |
| 公式サイト | 公式サイト |
運賃は片道14,560円から|客室7タイプの選び方
最安のStandard Gは15名分のマットレスが並ぶ相部屋
片道の最安運賃はStandard Gの14,560円です(2026年8月〜9月適用)。15名分のマットレスが並ぶ大部屋で、船内には3室しかありません。1部屋を貸し切る場合は218,400円になります。フェリーらしい雑魚寝スタイルですが、8時間の夜行と割り切れば費用を抑えられる選択肢です。
この価格設定になっている理由は、船が国際航路のクルーズフェリー由来で、個室からオープンスペースまで階層がはっきり分かれているからです。個室に手が届かない層の受け皿として、大部屋が明確に用意されています。一人旅で荷物が少なく、寝てしまえば着くという移動を想定しているなら、ここが第一候補になります。
ただし相部屋である以上、貴重品の管理は自己責任です。船内で携帯電話が使えないぶん、目覚ましは端末のアラーム設定に頼ることになります。各客室には110Vのコンセントがあり、日本・台湾どちらの電気製品も使えるので、充電器は普段使いのものをそのまま持ち込めます。
2人旅ならStandard BかDeluxe suiteの二択
2人で乗るなら、シングルベッド2台のStandard Bが1名21,840円(1部屋2名で43,680円)、シングルベッド2台のDeluxe suiteが1名29,120円(1部屋58,240円)です。Deluxe suiteのほうが高くなりますが、32室と船内で最も部屋数が多く、シャワーが完備されているうえ、タオル(大・小)、使い切り歯ブラシ・歯磨きセット、シャンプー、ボディソープが常備されています。
Standard Bは全24室で、内訳はシングルベッド2台が18室、二段ベッド1台が4室、二段ベッド2台の4名部屋が2室です。二段ベッド2台の部屋を4名で使うと1部屋87,360円。同じStandard Bでもベッドの形が違うので、予約時にどのタイプになるかを代理店に確認しておくと当日のイメージがずれません。
Wi-Fiを使いたいならDeluxe suiteに軍配が上がります。ロイヤルスイートとデラックススイートの予約者はルームキーでVIPルームに入室でき、そこでWi-Fiが使えるからです。8時間の航海中に連絡を取りたい事情があるなら、この差は運賃差以上の意味を持ちます。
4人家族はFamily room、上限はRoyal suite
4人マットレスのFamily roomは1名29,120円、1部屋116,480円で19室あります。シャワー完備でアメニティも常備されているので、子ども連れで共用バスルームに並びたくない場合はここが現実的な選択です。6名まで入るStandard Aは1名25,480円(1部屋152,880円)で34室、同じく6名のStandard Cは二段ベッド2台タイプが1名25,480円、2マットレスタイプが1名21,840円、1部屋145,600円です。
最上級のRoyal suiteはダブルベッド1台で定員2名、船内にわずか2室。1名54,600円、1部屋109,200円で、シャワーとバスタブが完備されています。バスタブ付きの客室はこのタイプだけです。
2歳未満の幼児はベッドなしで1,800円。幼児は必ず大人1名と同時に予約・発券する必要があります。ベビーカーなどの大型手荷物の扱いは客室ランクで変わり、スタンダード客室は1名につき32インチ以下2個・1個20kgまで、ファミリールーム以上は1名につき3個・1個20kgまでです。
| 客室タイプ | 定員・室数 | 1名あたり片道 |
|---|---|---|
| Royal suite | 2名・2室 | 54,600円 |
| Deluxe suite | 2名・32室 | 29,120円 |
| Family room | 4名・19室 | 29,120円 |
| Standard A | 6名・34室 | 25,480円 |
| Standard C | 6名・8室 | 25,480円/21,840円 |
| Standard B | 2名/4名・24室 | 21,840円 |
| Standard G | 15名・3室 | 14,560円 |
運賃とは別に税金3,000円がかかる
見落としやすいのが税金です。上の運賃表とは別に、石垣→基隆で1名3,000円、基隆→石垣で1名3,000円の税金がかかります。2歳未満は不要です。往復で乗るなら、運賃に加えて片道ごとにこの金額が乗ることを計算に入れてください。Standard Gの片道なら運賃14,560円+税金3,000円、という積み上げ方になります。
自転車やキックボードを持って行く場合も別料金です。電動ではない自転車は片道3,000円で1名につき1台まで。折りたたむか分解したうえで専用輪行袋に完全に収納し、指定場所へ保管する決まりです。電動キックボードは片道1,800円で、こちらも1人1台まで。航行の安全確保のため、バッテリーは取り外し可能なものに限られます。
手荷物が規定を超えた場合は1kgあたり15NTD以上の追加料金が発生します。運賃は円建てでも超過料金は台湾ドル建てという点は、財布の中身を組み立てるうえで覚えておきたい部分です。なお運賃の適用期間は2026年8月〜9月と公式に明記されているため、それ以降に乗る方はYaima Line公式の料金表で最新の金額を確認してください。
飛行機とフェリー、台湾へはどっちが正解か

所要時間だけを見れば飛行機が圧勝する
石垣島から台湾へは空路もあります。チャイナエアラインが石垣=台北/桃園線を季節運航しており、運航期間は4月1日〜10月24日、水・土曜の週2往復です。CI125が石垣11:15発〜台北/桃園11:20着、CI124が台北/桃園08:20発〜石垣10:15着。使用機材はエアバスA321neoで、所要時間は石垣発が1時間5分、台北/桃園発が55分です。
船が約8時間、飛行機が約1時間。移動時間だけを比べれば勝負になりません。ただし飛行機は季節運航で、通年飛んでいるわけではない点に注意が必要です。運航期間外に台湾へ渡るなら、選択肢は船か、那覇などを経由する乗り継ぎに絞られます。
もう1つ、飛行機は週2往復・船も週2往復と、便数の差がほとんどないことも押さえておきたいところです。どちらを選んでも「毎日ある」わけではないので、旅程の自由度という意味では引き分けに近い状況になっています。
石垣島旅の教科書調べ|フェリーと直行便の比較表
各社公式サイトで確認できた数値だけを並べて比較すると、両者の性格の違いがはっきりします。
| 比較項目 | フェリー「やいま丸」 | チャイナエアライン直行便 |
|---|---|---|
| 所要時間 | 約8時間 | 石垣発1時間5分 |
| 運航頻度 | 週2往復(8〜9月予定) | 水・土曜の週2往復 |
| 運航期間 | 通年(スケジュール公表分) | 4月1日〜10月24日の季節運航 |
| 石垣出発時刻 | 21:00(日・水) | 11:15(水・土) |
| 最安運賃 | 14,560円+税金3,000円 | 変動制(航空会社で要確認) |
| 自転車の持ち込み | 片道3,000円で1人1台 | 航空会社の規定による |
| 移動中の宿泊 | 客室で夜行移動 | 別途宿泊が必要 |
実は船は「移動」ではなく「宿泊付きの滞在」に近い
意外と知られていませんが、やいま丸は出港2時間前から乗船でき、入港後も2時間は船内に滞在できます。運航時間の約8時間と合わせると、最大で約12時間を船上で過ごせる計算です。この設計は、船を単なる移動手段ではなく滞在空間として使ってほしいという意図の表れです。
この見方に切り替えると費用の比較も変わります。石垣島発が21:00で基隆着が翌8:00ということは、移動している夜のぶんの宿泊費が要りません。飛行機は速いぶん、前泊や後泊が必要になるケースが出てきます。船内には免税店があり、共用バスルームのシャワーとドライヤーも使えるので、身支度を整えて朝の台湾に降りることができます。
逆に、船を「速く着く手段」として期待すると確実に裏切られます。携帯電話は使えず、Wi-Fiも2か所限定。自動販売機と氷の提供はなく、コインランドリーもありません。売店の電子レンジ1台と給湯器1台が頼りです。この環境を退屈と感じるか、8時間の非日常と感じるかで評価が真っ二つに分かれる乗り物だと考えてください。
| フェリーが向いている人 | 飛行機が向いている人 |
|---|---|
| 石垣島の最終日を夜まで使い切りたい人 移動中の1泊を宿泊費の代わりにしたい人 自転車を持って台湾を走りたい人 荷物が多く、手荷物の個数制限に余裕がほしい人 | 滞在時間を1分でも長く取りたい人 移動中も連絡を取り続ける必要がある人 船酔いが不安な人 11月〜3月に渡航する人(船が選択肢の中心になる時期は要確認) |
シーン別に見た使い分けの結論
一人旅で費用を抑えたいなら、Standard Gの14,560円+税金3,000円が最も軽い組み合わせです。2人旅で快適さも取りたいならDeluxe suiteの1名29,120円、家族4人ならFamily roomの1部屋116,480円が目安になります。自転車旅なら片道3,000円で持ち込める船が明確に優位です。
一方、台湾の滞在日数が2泊3日のように短い場合は、往復で16時間を移動に充てるのは現実的ではありません。この場合は季節運航の直行便を軸に組み立て、船は「片道だけ使う」という選択肢として検討するのが妥当です。往路を船、復路を飛行機にすれば、船の体験と滞在時間の両方を確保できます。
石垣島到着後に台湾行きの船へ乗り継ぐ場合は、空港からターミナルまでの移動も計算に入れてください。南ぬ島石垣空港からのタクシー目安は石垣港離島ターミナルまで普通車3,500円・25分、カリー観光の直行バス(系統55)は大人片道550円です。バスは石垣空港発が1日10本(9:20〜18:50)ですが、ダイヤは改正されることがあるためカリー観光公式サイトで当日の時刻表を確認しておきましょう。

石垣島の旅で最初にやってくる関門が、空港に降り立った直後の移動です。竹富島や西表島に渡るための船が出るのは市街地のユーグレナ石垣港離島ターミナルで、空港からは島…
予約はネットではできない|10日前までに旅行代理店へ
日本側の窓口は石垣島の指定旅行代理店
やいま丸はYaima Lineのホームページから直接予約・購入することができません。公式サイトに明記されているとおり、料金・乗船予約・購入は指定旅行代理店に問い合わせて申し込む仕組みです。日本側で指定されているのは、石垣島の中央ツーリスト。台湾側には東南旅行社、百威旅行社、喜美旅行社、安麗達旅行社、Klookが指定されています。
この仕組みになっているのは、運賃が旅行商品によって異なるためです。公式のQ&Aでも「旅行商品により料金が異なります」と説明されており、料金表に載っている金額はあくまで片道運賃の基準値という位置づけになります。実際に支払う額を知りたいときは、代理店に希望日と客室タイプを伝えて見積もりを取るのが最短です。
| 住所 | 〒907-0002 沖縄県石垣市真栄里289-1 |
| 電話番号 | 0980-83-5454 |
| 営業時間 | 9:30〜17:30(日曜9:30〜15:00) |
| 定休日 | 年中無休 |
| 公式サイト | 公式サイト |
問い合わせるときは、乗船希望日、人数、客室タイプの希望、幼児や自転車の有無をまとめて伝えると話が早く進みます。ターミナルがどちらになるかもこのタイミングで確認しておくと、当日の移動計画が立てやすくなります。
当日予約と予約なしの乗船はできない
予約は乗船希望日の10日前までに済ませる必要があります。乗船当日の予約・購入はできず、予約なしでの乗船もできません。国内の離島フェリーのように「港で切符を買って飛び乗る」感覚は通用しないので、旅程が固まった段階で早めに動いてください。
理由は国際航路だからです。乗船者名簿の作成や出入国手続きの準備があるため、直前の受付ができません。予約可能な範囲は公式の「航路・時刻表」に掲載されているスケジュールまでで、公式サイトは2026年8月〜9月ぶんの運航スケジュールを日付単位で公開しています。
予約の変更・キャンセル、欠航時の払い戻しはすべて予約した指定旅行代理店の窓口で扱います。運航会社に直接連絡しても手続きはできないので、代理店の連絡先は旅行中もすぐ出せるところに控えておきましょう。
石垣市民なら市の補助金が使える
石垣市に住所登録がある方は、石垣市の補助金を利用できます。ただし取り扱いがあるのは石垣市内の指定旅行代理店だけで、石垣市外の旅行代理店では補助金を扱っていません。市民の方が本島や他地域の代理店で申し込んでしまうと、この制度を使えなくなります。
これは観光客には直接関係のない話に見えますが、知っておく価値があります。同じ便の同じ客室でも、購入した窓口によって最終的な支払額が変わり得るということだからです。旅行者の場合も、日本側と台湾側のどちらの代理店で買うか、Klookのようなオンライン販売を使うかで条件が変わる可能性があります。
複数の窓口を比べるときは、運賃だけでなく税金1名3,000円が含まれているかどうかを必ず確認してください。表示が税抜きか税込みかで印象が変わります。詳しい指定代理店の一覧はYaima Line公式の予約・購入ページに掲載されています。
乗船当日は18時から動き出す|受付は20時締切
チェックインは18:00開始、出港1時間前まで
石垣島側の乗船手続きは18:00に受付開始、締切は出港の1時間前です。21:00出港なので実質20:00が締切になります。手続きの流れはチェックイン→保安検査→出国検査の順で、これらを終えたらすぐに乗船できます。必要なものは乗船券とパスポート、そして台湾入国のオンライン申請で発行された入国カード番号入りの控えです。
受付時間を過ぎた受付はできないと公式に明記されています。国内線の飛行機のように「走れば間に合う」余地はありません。18:00から20:00までの2時間が動ける枠なので、夕食をどこで済ませるか、荷物をどこに預けるかも含めて、その日の午後の予定を組み立てておくと落ち着いて動けます。
チェックイン後はすぐに乗船できるため、早めに手続きを済ませて船内でくつろぐという使い方ができます。出港2時間前から乗船できる設計なので、受付開始の18:00に手続きを終えて船内で夜景を待つ、という過ごし方も可能です。
18:00〜 指定されたターミナルでチェックイン(乗船券・パスポート・TWACの控えを提示)
保安検査 → 出国検査(受付は出港1時間前=20:00で締切)
手続き後すぐ乗船可能/翌朝8:00に基隆着(現地時間)
【失敗パターン1】車で乗り付けて停める場所がない
最も起きやすい失敗が、レンタカーや自家用車でターミナルに乗り付けてしまうことです。石垣港ターミナル、石垣港国際ターミナルともに駐車場はありません。石垣港ターミナルには送迎等に利用できる駐停車場がありますが、タクシーやバスとの共同利用で長時間の利用はできないと明記されています。
原因は、この2つのターミナルが観光客のマイカー利用を前提に造られていないことにあります。石垣港国際ターミナルはもともとクルーズ船の受け入れ施設で、乗客はバスで送られてくる想定です。「港なんだから駐車場くらいあるだろう」という国内フェリーの常識が、そのまま通用しません。
対策はシンプルで、レンタカーは乗船前に返却し、ターミナルまではタクシーかバス、宿の送迎で向かうことです。数日〜数週間台湾に滞在するなら、そもそも車を置きっぱなしにする選択肢は現実的ではありません。石垣島の移動手段を全体から組み直したい方は、島内の交通事情を整理したこちらも参考にしてください。

石垣島の旅程を組みはじめて最初にぶつかるのが、「島の中はどうやって移動するの?」という疑問ではないでしょうか。石垣島には鉄道が走っていないので、本土の旅行のよう…
両替はターミナルに着く前に済ませる
石垣港ターミナルでは外貨両替ができません。船内で使える現金は台湾ドル(TWD)と日本円(JPY)のみなので、台湾ドルが必要なら乗船前に用意しておく必要があります。18時に港へ着いてから両替先を探すことになると、時間切れのリスクが出てきます。
公式が案内している両替手段は2つです。1つはユーグレナ石垣港離島ターミナル内の一部店舗での取り扱い、もう1つは同ターミナルから徒歩5分程のファミリーマートに設置されている自動外貨両替機です。どちらも港エリアにあるので、乗船前の夕方に立ち寄る動線が組めます。
| 住所 | 〒907-0012 沖縄県石垣市美崎町1番地 |
| 電話番号 | 0980-82-4046 |
| 駐車場 | あり(離島ターミナル第1駐車場78台、第2駐車場196台+定期81台、第2臨時駐車場169台) |
| 公式サイト | 公式サイト |
ユーグレナ石垣港離島ターミナルは八重山の離島航路の拠点で、台湾行きのやいま丸はここからは出港しません。ターミナル名が似ているうえに市街地では最も目立つ港なので、「石垣港=ここ」と思い込んで向かってしまう取り違えが起きやすい場所です。両替のために立ち寄るのは正解ですが、乗船場所と混同しないでください。
パスポートだけでは乗れない|台湾入国と帰国の手続き
台湾入国はオンライン申請(TWAC)が必須
台湾入国申請は2025年10月より、オンライン申請のみ(無料)となりました。紙製の入国カードは廃止されており、台湾に入国するすべての人が専用サイト「台湾オンライン入国カード(TWAC)」で事前に登録する必要があります。登録は台湾到着日を含めた7日前から可能です。
登録が完了するとメールで入国カード番号(Arrival Card Number)入りの控えが送られてきます。この控えを端末に保存するか印刷して持参してください。乗船手続きに必要なものとして公式が挙げているのは、乗船券・パスポート・この控えの3点です。パスポートだけ持って行けばいいと思っていると、チェックインで止められる可能性があります。
ここで思い出したいのが、船内では携帯電話が使えないという点です。乗船後に「そういえば登録していない」と気づいても、Wi-Fiが使えるのはVIPルームとカフェ夢の2か所だけ。出発前日までに登録を済ませ、控えをスクリーンショットで端末に残しておくのが確実な備え方になります。
石垣港の税関申告は紙のまま残っている
日本への入国申請にはVisit Japan Webの利用が推奨されており、日本に帰国する方も利用できます。ただし1つ例外があり、税関申告については石垣港がVisit Japan Webに対応していません。従来通り申告書を紙で記入・提出する必要があります。
この点は空港の感覚でいると引っかかります。多くの国際空港ではVisit Japan Webで税関申告まで完結しますが、石垣港は港湾の国際旅客受け入れが再開したばかりで、対応が空港と同じ水準に揃っていません。公式も「あらかじめご記入のうえ下船してください」と案内しています。
実務的には、船内で申告書を受け取って記入を済ませ、下船列に並ぶ前に書き終えておく流れになります。朝8:00の入港後は2時間まで船内に滞在できるので、慌てて書く必要はありません。ペンを1本持っていると自分のペースで書けます。
持ち込めないものを知らないと罰金になる
船内には刃物や爆発物を持ち込めません。加えて、日本・台湾どちらへの入国でもさまざまな製品に規制があります。公式が具体的に挙げているのは、肉類(牛・豚・鶏などの肉、加工肉、真空パック、肉エキスを含む)、果物類、植物類、乳製品、電子タバコ、加熱式タバコ、違法薬物、偽ブランド品などです。
これらを持ち込むと高額な罰金や入国拒否の対象になる可能性があると明記されています。特に注意したいのが電子タバコと加熱式タバコで、台湾への持ち込みは法律で全面禁止されています(2026年3月現在)。喫煙者の方は、普段使っているデバイスをそのまま鞄に入れないでください。
船内飲食物の扱いも独特です。飲料・アルコール・食べ物の船内への持ち込みは可能ですが、下船時に持ち出せないものがあります。公式が例に挙げているのは、お弁当に肉類や果物・野菜類が含まれているケースや、入国時にアルコールの免税範囲を超えて課税されるケースです。船内で提供される軽食等も、日本・台湾へ持ち出して入国することはできません。船内で食べきるのが原則です。
犬や猫などのペットほか動物の乗船はできません。自動車やバイクを台湾に持ち込んで運転することもできず、輸出貨物の取扱いになります。持ち込みの可否や検疫条件は制度改正で変わるため、渡航前にYaima Line公式のQ&Aと税関・検疫の公式情報を必ず確認してください(2026年8月時点)。
船内の8時間と、基隆に着いてからの動き方
シャワーとコンセントはある。Wi-Fiと自販機はない
8時間をどう過ごすかは、客室ランクである程度決まります。ロイヤルスイートはシャワーとバスタブを完備、デラックススイートとファミリールームはシャワー完備で、この3タイプにはタオル(大・小)、使い切り歯ブラシ・歯磨きセット、シャンプー、ボディソープが常備されています。その他の客室を予約した場合は、フロントで使い切りアメニティを購入する形です。
スタンダード系の客室でもシャワーは使えます。B-DECKの共用バスルームでシャワーを利用でき、ドライヤーも常設されています。使い捨てタオルは船内で販売されているので、荷物を減らしたい人は現地調達という手も取れます。
逆に「ないもの」を先に把握しておくと当日の落差が減ります。自動販売機と氷の提供はなく、コインランドリーもありません。売店に電子レンジ1台と給湯器1台が設置されているだけです。飲み物は乗船前に買い込むのが実務的な正解になります。共有スペースと客室は全面禁煙で、所定の喫煙コーナーが用意されています。
荷物・自転車・車のルールをまとめて確認する
大型手荷物はスタンダード客室が1名につき2個(32インチ以下)、ファミリールーム・デラックススイート・ロイヤルスイートが1名につき3個(32インチ以下)で、いずれも1個あたり20kgまでです。32インチを超える場合や20kg以上の場合は、1kgあたり15NTD以上の追加料金が発生します。大型手荷物はスタッフの指示に従って指定の場所に自分で置く決まりです。
自転車は電動でないものに限り、1名につき1台まで持ち込めます。片道3,000円で、折りたたむか分解して専用輪行袋に完全に収納し、指定場所へ保管します。電動キックボードは片道1,800円で1人1台まで、バッテリーは取り外し可能なものに限られます。台湾を自転車で走る計画があるなら、この航路は輪行のハードルが低い移動手段です。
一方、自動車やバイクを台湾に持ち込んで運転することはできません。輸出貨物の取扱いになるため、旅行者が車ごと渡るという使い方はできない仕組みです。車椅子については、エレベーターのスペースが限られる関係で乗船時は手動車椅子の利用に限られます。電動車椅子を使っている方は、自分で手動車椅子を持参するか、船内の手動車椅子を使う形になります。
基隆港に着いたら台北まで約45分
やいま丸は基隆港の19番バースに接岸し、本船からターミナルまではバスで送迎されます。通常は東岸旅客センターへの送迎で、センターの状況により西岸旅客センターになる場合もあります。東岸旅客センターは基隆市中正区、西岸旅客センターは基隆市仁愛区にあり、どちらも基隆駅と基隆バスターミナルから徒歩圏内です。
台北へのアクセスは3通りです。台鉄(台湾鉄道)で台北駅まで約45分・運賃 約NTD 62〜、高速バスで台北駅まで約50分・運賃 約NTD 60〜、タクシーで約35〜45分・運賃 約NTD 800〜。東岸旅客センターから基隆駅(南口)までは徒歩約8分、基隆バスターミナルまでは徒歩約15分。西岸旅客センターからは基隆駅(北口)まで徒歩約4分、基隆バスターミナルまで徒歩約5分です。
朝8:00に着いて手続きを済ませれば、午前中のうちに台北市内へ入れる計算になります。船内滞在は入港後2時間まで認められているので、朝食を船内で済ませてから動くという選択もできます。到着後の交通手段はYaima Line公式の乗船案内ページに基隆港湾公司の公式サイトへのリンクとともに整理されています。
【失敗パターン2】欠航したときに自己負担になるもの
台風や悪天候による欠航は、この航路で最も現実的なリスクです。公式によると欠航の判断は運航の3日前が基準で、欠航や出発時間の繰り上げ変更が起きた場合、払い戻しは予約した旅行代理店で対応され、運賃および国際観光旅客税が返金されます。
問題はここから先です。飛行機など別の移動手段を希望する場合は自分で手配する必要があり、運航者による補填補償はありません。欠航や出発時間変更にともなうホテルの手配や延泊料金も自己負担です。別の日の運航便へ振替える場合も、その日の空室状況によっては希望の船室を用意できず、新たに予約する船室によって差額が発生することがあります。
対策は3つあります。1つ目は、台湾での予定を欠航前提でバッファを取って組むこと。週2往復なので、1便飛べば次は数日後です。2つ目は、旅行代理店の連絡先を旅程表に必ず控えておくこと。払い戻しも振替も窓口は代理店です。3つ目は、欠航情報の確認先を事前に把握しておくことで、公式サイトTOPページのお知らせに掲載されます。台風シーズンの渡航では、最新の運航状況・気象情報を公式で確認してから港へ向かってください。
欠航の判断は運航の3日前が基準ですが、当日の海況で出発時間が繰り上がることもあります。石垣島は夏から秋にかけて台風の影響を受けやすい海域にあるため、渡航前後に予備日を設けておくと安心です。最新の運航状況・気象情報は必ず公式でご確認ください。
まとめ|石垣島から台湾へ渡る前に押さえる要点
まず動くべきは代理店への連絡です。乗船希望日と人数、客室タイプの希望を伝えて空きを押さえてしまえば、あとはTWACの登録と両替を出発前日までに済ませるだけで準備は整います。石垣島最終日の夜21時に港を離れ、翌朝8時に台湾へ着く——この移動そのものが旅程の一部になる、他ではなかなか味わえないルートです。
※運賃の適用期間は2026年8月〜9月です。時刻表・運賃・運航ターミナル・入国手続きの条件は変更されることがあるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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