「宮古島に夏休みで行きたいけれど、台風が来たらどうなるんだろう」「予約をいつ決めればいいのか分からない」。宮古島の旅行計画で、いちばん多い悩みがこの台風問題です。海がいちばんきれいな季節と台風の季節が重なっているので、避けて通れないテーマなんですよね。
先に結論をお伝えすると、宮古島の台風シーズンは6月から10月で、山は8月と9月です。宮古島地方気象台の平年値(1991年から2020年までの30年平均)では、宮古島への台風接近は年間4.2個。そのうち8月が1.1個、9月が1.2個で、この2か月で年間の半分以上を占めます。ただ、接近が多い月でも「毎週のように来る」わけではなく、来たときに飛行機・橋・バス・船がどう止まるかを知っておけば、損を小さくできます。
この記事では、気象庁の公式統計をもとにした月別の接近数、台風時に宮古空港・下地島空港や伊良部大橋などで実際に何が起きたか、航空券やレンタカーのキャンセルの考え方、滞在中に台風が来たときの行動までを、移動の段取りの目線で整理しました。
・宮古島の台風シーズンの期間と、月別の接近数(気象庁の平年値)
・台風のとき飛行機・3つの大橋・路線バス・フェリーがどう止まるか
・航空券・レンタカー・宿のキャンセルで損をしない判断のタイミング
・滞在中に台風が来たときの過ごし方と、警戒レベルの読み方
宮古島台風シーズンは6月〜10月、山場は8月と9月

シーズンの入口は6月、出口は10月と覚えておく
宮古島の台風シーズンは、6月から10月と考えておけば大きく外しません。気象庁の統計では、日本付近の台風の発生数は6月に1.7個(1991-2020平均)、7月に3.7個、8月に5.7個、9月に5.0個、10月に3.4個と、夏から秋にかけて一気に増えます。宮古島は日本の南の端に近く、発生した台風が北上してくるルートの途中にあるため、本土より早い時期から台風の影響を受けやすい位置にあります。
宮古島への接近数で見ると、平年値は6月0.4個、7月0.7個、8月1.1個、9月1.2個、10月0.5個です。6月は梅雨の終わりと重なるので、台風そのものより雨の日が気になる時期。7月から数字が上がり始め、8月・9月がピークになります。
旅行の計画では「6月と10月は注意しながら行ける月」「7月〜9月は台風が来る前提で組む月」と分けて考えると、宿や航空券の選び方が決めやすくなります。6月は梅雨明け前後で天気が安定しない日もあるので、「台風+雨」の両方を見込んでおくと、現地での予定変更にも落ち着いて対応できます。
「接近」は島の300km以内に入ったという意味
ここでいう「接近」は、台風が島を直撃したという意味ではありません。宮古島地方気象台の定義では、台風の中心が宮古島地方気象台の300km以内に入ることを「宮古島への接近」と呼んでいます。つまり、接近数が1.1個の8月でも、そのうち島の真上を通るのは一部で、多くは近くをかすめていく台風です。
とはいえ、300km以内に入れば風と波の影響は確実に出ます。台風の中心から離れていても、暴風域の広い台風なら島全体が強い風に包まれますし、海は台風が近づく数日前からうねりが入ります。飛行機は風、船は波、橋は風で止まるので、「直撃しないから大丈夫」ではなく「接近したら何かしら止まる」と考えておくのが現実的です。
統計を見るときのコツは、宮古島地方気象台が公表している「台風の宮古島への接近数」の表を使うことです。沖縄全体や日本全体の数字と混ぜると、宮古島の実態より多くも少なくも見えてしまいます。一次情報は沖縄気象台「台風の宮古島への接近数」で確認できます。
年によって接近数は大きく変わる
平年値は年間4.2個ですが、実際の年ごとの数字は幅があります。気象台の表を見ると、2012年は7個接近した一方、2008年は1個だけでした。最近では2024年が2個、2025年が3個です。平年値はあくまで30年の平均なので、「今年は少ないから安心」「去年多かったから今年も多い」とは言えません。
こうした年ごとのばらつきがあるので、旅行の数か月前に「今年は台風が来るか」を予測するのは無理があります。台風は発生から接近まで数日から1週間ほどで動くため、進路が見えてくるのは出発の数日前からです。だからこそ、予約の段階では「来たら変更・取消できる形」で押さえておき、直前に判断するのが一番損が少ない組み方になります。
もうひとつ知っておきたいのが、台風の少ない年でも、1つの台風が長く居座ると旅行への影響は大きくなることです。2021年の台風6号では、伊良部大橋の通行止めが77時間に及びました。数の多さより「1回あたりの足止めの長さ」が旅程を崩す、というのが宮古島の台風の実際です。
月別の接近数で見る、比較的安心な月と覚悟がいる月
気象台の平年値を月別に並べるとこうなる
結論から言うと、台風を気にせず行けるのは12月から3月、ほぼ気にしなくていいのが4月と11月、注意が要るのが5月・6月・10月、台風前提で組むのが7月・8月・9月です。下の表は、石垣島旅の教科書調べとして、沖縄気象台が公表する宮古島への接近数(平年値と、1951年〜2025年の月別累計)を並べたものです。
| 月 | 接近数の平年値 | 1951〜2025年の累計 | 旅行計画の目安 |
|---|---|---|---|
| 4月 | 0.0個 | 2個 | ほぼ気にしなくてよい |
| 5月 | 0.2個 | 15個 | まれに来る |
| 6月 | 0.4個 | 28個 | シーズン入り |
| 7月 | 0.7個 | 56個 | 台風前提で組む |
| 8月 | 1.1個 | 82個 | ピーク |
| 9月 | 1.2個 | 70個 | ピーク |
| 10月 | 0.5個 | 29個 | 注意しながら行ける |
| 11月 | 0.1個 | 14個 | ほぼ気にしなくてよい |
※2026年9月時点で沖縄気象台が公表している資料の値です。12月〜3月は累計でも接近の記録がありません。
累計で見ると8月が最多、9月は平年値で逆転する
少し細かい話ですが、表を見ると面白いことに気づきます。1951年から2025年までの累計では8月が82個で最多、9月は70個です。ところが、1991年から2020年の平年値では8月1.1個、9月1.2個と、9月のほうがわずかに多くなっています。
これは、どの期間を切り取るかで順番が入れ替わるくらい、8月と9月の差は小さいということです。「8月は避けて9月にすれば台風を回避できる」という考え方は、統計上は成り立ちません。どちらの月も同じくらい台風が来る前提で計画するのが安全です。
もうひとつ、9月の台風は秋の偏西風の影響で進路が読みにくく、動きが遅くなることがあります。滞在中に居座られると足止めが長引くので、9月に行く場合は帰りの便の翌日に仕事の予定を入れないなど、1日分の予備を持っておくと安心です。石垣島の9月の旅の組み立て方も別記事でまとめています。

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実は10月後半〜11月が「台風リスクと海」のバランスがいい
意外と知られていないけれど、台風リスクと海の楽しさのバランスで見ると、10月後半から11月は穴場です。接近数の平年値は10月0.5個、11月0.1個と、8月・9月の半分以下に下がります。夏休みも終わって、航空券や宿の予約も取りやすくなる時期です。
ただし、10月の0.5個は「ゼロではない」数字です。累計でも10月は29個、11月でも14個の記録があります。10月前半はまだ夏の延長で台風が来ることもあるので、10月に行く場合もキャンセル条件の確認は欠かせません。
反対に、台風をまったく気にしたくない人には4月がおすすめです。平年値は0.0個、1951年からの累計でも2個しかありません。海の水温はまだ低めですが、移動が止まる心配がほとんどない月として、旅程の自由度は高くなります。
月を選べるなら「4月」か「11月」が台風リスク最小、「10月後半」が海とのバランス型です。夏休みにしか行けない場合は、月の選び方より「キャンセル条件の選び方」で守りましょう。
台風が近づいたら、宮古島の飛行機はいつ欠航が決まる?

欠航は前日〜2日前に決まることが多い
台風が宮古島に向かってくる場合、飛行機の欠航はフライトの前日から2日前くらいに決まることが多いです。航空会社は台風の進路予報を見ながら、風速・視程・滑走路の状態など複数の条件を組み合わせて総合的に判断します。大手(JAL・ANA)とLCCでは基準や発表のタイミングが異なるので、同じ日の便でも会社によって決定の時刻がずれることがあります。
「風速○メートル以上なら欠航」という統一基準はありません。目安としては、一般的な旅客機には横風15~20m/s程度、背風5~8m/s程度という制限値があると言われています。風の向きによっては、台風の中心がまだ遠くても滑走路に対して横風になって飛べない、ということも起こります。
実用面でのコツは、出発の3日前あたりから航空会社の運航情報ページを毎日見ることです。JALやANAは台風が近づくと「運航に影響が出る可能性のある便」を事前に告知します。この告知が出た段階で、次の見出しで紹介する特別対応を使えるかどうかを確認しておくと、慌てずに済みます。
2026年台風7号では宮古空港・下地島空港とも全便欠航
2026年の台風7号では、6月25日午前6時ごろに宮古島地方に暴風警報が出され、宮古空港と下地島空港は25日の全便が欠航しました。報道によると、この日はANAが18便、JALが54便を欠航し、翌26日もANAが48便を欠航しています。下地島空港を発着するスカイマークも全10便が欠航となりました。
ここから分かるのは、宮古島には空港が2つあっても、台風のときはどちらも同時に止まるということです。宮古空港と下地島空港は近い距離にあるので、「片方が飛ばなければもう片方で」という逃げ道は台風に対してはほとんど効きません。
また、欠航は台風が通過する日だけでなく、前後の日にも広がります。台風が近づく前日は機材繰りの関係で午後の便から欠航が出はじめ、通過した翌日も空港や機材の点検で朝の便が遅れることがあります。帰りの便が台風と重なりそうなときは、「通過した翌日の朝便」に振り替えても満席になりやすいので、早めの判断が効いてきます。
欠航の判断は航空会社ごとに異なり、統一の風速基準はありません。台風が近づいたら、利用する航空会社の運航情報ページと気象台の台風情報を毎日確認してください。最新の運航状況・気象情報は公式でご確認ください。
JAL系の宮古島便は欠航前でも手数料なしで変更できる場合がある
台風で航空会社が欠航を決めた場合は、キャンセル料なしで全額払い戻しか振替便への変更ができます。ここまでは多くの人が知っていると思いますが、もう一歩踏み込んだポイントがあります。
JAL系の宮古島便では、台風による欠航・遅延が見込まれる対象便なら、正式に欠航が決まる前でも特別対応を受けられ、手数料なしで便を変更したり、旅行を取りやめて払い戻したりできる場合があります。つまり、「欠航が決まるまで待つ」必要はなく、対象便に指定された時点で動けるということです。
この特別対応を使うと、振替便を先に押さえられるのが大きな利点です。欠航が正式に決まってからだと、同じ台風で足止めされた人が一斉に振替を探すので、翌日以降の便はすぐに埋まります。対象便の告知が出たら、その日のうちに振替先を決めるくらいのスピード感がちょうどいいです。ANAや他社も台風時に同じような特別対応を出すことがあるので、利用する会社の告知ページを確認しておきましょう。
島内の移動と離島への船は、どこから止まっていく?
池間・伊良部・来間の3大橋は暴風警報のあと通行止めに
宮古島の移動で台風の影響をいちばん受けやすいのが、宮古島本島と周りの島を結ぶ3つの大橋です。2026年の台風7号では、6月25日午前6時ごろに暴風警報が出たあと、池間大橋・伊良部大橋・来間大橋が25日午前9時から通行止めになりました。
橋は海の上に長く架かっているので、陸の道路より風の影響を強く受けます。通行止めになると、伊良部島・池間島・来間島にある宿との行き来ができなくなります。伊良部島側には下地島空港があるので、橋が止まると宮古島本島から下地島空港へも車で行けなくなるという点も押さえておきたいところです。
そして、通行止めは短時間で終わるとは限りません。2021年の台風6号では、伊良部大橋の通行止めが77時間に及びました。3日以上、島と島の行き来ができなかったことになります。橋の向こうの島に泊まる予定の人は、台風の進路が見えてきた段階で「どちら側で足止めされるのがいいか」を考えておくと、あとで困りません。来間島の位置関係やアクセスは別記事で詳しく紹介しています。

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失敗パターン:橋の向こうの宿に戻れず一晩を車で過ごす
よくある失敗が、「台風はまだ遠いから」と宮古島本島の市街地で買い物や食事をしているうちに橋が通行止めになり、伊良部島や来間島の宿に戻れなくなるパターンです。暴風警報が出てから通行止めまでの時間は短く、2026年の台風7号では警報から3時間ほどで3大橋が止まりました。
原因は、橋が止まるタイミングを「台風が来たとき」だと思い込んでいることです。実際には、橋は台風の中心が来るずっと前、風が強まった段階で止まります。宿に戻れなくなると、本島側で急きょ宿を探すことになりますが、台風のときは同じ状況の人が多く、空室が見つからないこともあります。
対策はシンプルで、暴風警報が出そうな日は、朝のうちに宿のある島へ戻っておくことです。気象台は警報の前に「警報に切り替える可能性が高い注意報」を出すので、その段階で移動を済ませておくのが目安になります。買い出しも橋を渡る前に本島側で済ませ、宿に着いたら台風が過ぎるまで出ない、という組み方が安全です。
| 本島(平良市街地など)側に泊まる | 橋の向こう(伊良部島・来間島など)に泊まる |
|---|---|
| 宮古空港まで橋を渡らずに行ける コンビニやスーパーが近い 避難所の選択肢が多い | 橋の通行止めで本島と行き来できなくなる 通行止めが長引くと空港に行けない 買い出しは渡る前に済ませる必要がある |
路線バスは暴風警報で運休、レンタカーは「止める」判断が要る
沖縄の路線バスは、暴風警報が出ると全路線運休になるのが基本です。2026年の台風6号では、沖縄本島の路線バス4社が6月1日に始発から全路線で終日運休とし、このときは宮古島市内のバスも運休の対象に含まれました。バス移動を前提にしている人は、警報が出た時点で動けなくなると考えておきましょう。
レンタカーは運転そのものは止められていませんが、暴風警報が出ているときの外出は控えるべきです。強風で車があおられたり、飛んできた物が当たったり、道路が冠水したりと、台風中の運転は事故の危険が高くなります。海沿いの道は波しぶきをかぶることもあります。
もうひとつ注意したいのが、「台風が来たらレンタカーの予約は自動でキャンセルされるだろう」という思い込みです。実際には自動ではキャンセルされないので、レンタカー会社と連絡を取り、返却期限の変更やキャンセル料の扱いを確認する必要があります。台風で帰りの便が変わったら、レンタカーの返却時刻の変更も一緒に連絡するのを忘れないようにしましょう。
多良間島へのフェリーや石垣島の高速船は、飛行機より早く止まる
宮古島から船で行く代表的な離島が多良間島です。多良間海運のフェリーが平良港と多良間港を結び、所要時間は約2時間、日曜日は運休です。伊良部島・池間島・来間島は橋でつながっているので、宮古島エリアで船に乗るのは多良間島へ行くときくらいになります。フェリーは台風がまだ遠い段階でも、うねりが入ると欠航します。2026年の台風13号では、8月8日にフェリーが欠航し、平良港に係留されたまま台風をやり過ごしました。1日1往復の航路なので、1便欠航すると丸1日動けません。
宮古島と石垣島を組み合わせる人も多いと思います。石垣港から7路線を運航する安栄観光は、暴風警報が発表されると乗組員などのスタッフが自宅待機となり、航行ができなくなると案内しています。同じ台風が宮古島と石垣島の両方に影響することも多く、「宮古島が台風だから石垣島に逃げよう」は多くの場合うまくいきません。また、空が晴れていても台風から届いたうねりで船が出ないことがあり、台風が過ぎたあとも海が落ち着くまで欠航が続くことがあります。
コツは、船に乗る予定を旅程の前半に入れることです。欠航しても後ろの日にずらせます。運航状況は多良間海運の公式サイト、多良間村公式サイトのフェリー運行情報、安栄観光の運航状況ページで確認できます。
台風の進路予報が出たら、船の予定を旅程の前半に移せないか検討する
出発当日の朝、運航会社の公式サイトで運航状況を確認する
帰りの便の運航予定も渡る前に確認し、延泊の可能性を宿に伝えておく
予約とキャンセルで損をしない、台風シーズンの段取り
判断のタイミングは「出発の3日前」
台風シーズンの宮古島旅行で、行くか行かないかを判断するタイミングは出発の3日前がひとつの目安です。出発の3日前であれば、多くのホテルやレンタカーでキャンセル料がまだ安く済むか、かからないことが多いからです。
台風の進路予報は、数日先の予報円が大きく、日が近づくにつれて絞り込まれていきます。1週間前の段階では「来るかもしれない」くらいしか分かりませんが、3日前になると島に近づくかどうかがかなり見えてきます。この時点で宿とレンタカーのキャンセル規定を見比べ、損が少ない方を選ぶのが合理的です。
ただし、飛行機は航空会社が欠航を決めればキャンセル料なしで払い戻しできるので、自己都合で先にキャンセルするより、欠航や特別対応の告知を待ったほうが得になる場合があります。「宿とレンタカーは3日前に判断、航空券は航空会社の告知を待つ」と分けて考えると、手元に残るお金が変わってきます。
失敗パターン:宿だけ先にキャンセルして航空券の払い戻しを逃す
台風シーズンにありがちな失敗が、台風の予報を見て不安になり、自分の判断で航空券を先にキャンセルしてしまうパターンです。その後、予定していた便が欠航になっても、すでに自己都合でキャンセルしているので、欠航時の無手数料の払い戻しが受けられません。
原因は、「欠航になれば払い戻しされる」という仕組みと、「自分からキャンセルすると手数料がかかる」という仕組みの違いを意識していないことです。先に動いたほうが得に見えて、実は損をしてしまいます。
対策は、航空券だけは航空会社の特別対応や欠航の告知を待つことです。JAL系の宮古島便のように、正式な欠航前でも対象便なら手数料なしで変更・払い戻しできる対応が出ることがあるので、その告知が出てから動けば損をしません。宿とレンタカーは、それぞれのキャンセル規定の期限を予約時にメモしておき、期限の前日に判断する、というように手順を分けておきましょう。
旅行保険は「欠航特約」と「旅行変更費用」を確認する
台風による損を保険でカバーしたい場合は、特約の中身を確認しておく必要があります。旅行キャンセル保険の「航空機欠航・運航不能特約」がセットされていれば、搭乗予定の便が欠航して旅行を取りやめたとき、戻ってこない他社サービスのキャンセル料が全額保険金として支払われます。
一方で、ホテルの延泊費用など、足止めで追加で発生した費用は補償の対象外になっている商品もあります。台風で帰れなくなったときの延泊代まで備えたいなら、どこまで補償されるかを加入前に確認しておくことが大切です。
また、保険会社によっては「旅行変更費用担保特約」で、災害対策基本法に基づく避難の指示などが公的機関から出されて旅行をキャンセルした場合に補償される、という条件のものもあります。補償の条件は保険会社や商品ごとに違うので、東京海上日動のよくある質問のように、加入を検討している保険会社の公式の説明で確認してから選びましょう。加入のタイミングは、旅行を予約するときに必要な特約を選ぶのが基本です。
滞在中に台風が来たら、どう動けばいい?
2026年から警戒レベルの数字が情報名に付くようになった
滞在中に台風が近づいたら、まず気象情報の読み方を押さえておきましょう。気象庁は2026年5月29日から新しい防災気象情報の運用を始め、災害の危険度を5段階の警戒レベルで示し、情報名そのものにレベルの数字を付けて発表するようになりました。たとえば「レベル3大雨警報」「レベル4土砂災害危険警報」のような呼び方です。
5段階の意味は、レベル1が災害への心構えを高める、レベル2が避難行動を確認する、レベル3が避難に時間がかかる人は早めに避難する、レベル4が危険な場所から全員避難する、レベル5が命の危険があり直ちに安全を確保する、という段階です。
旅行者にとって覚えておきたいのは、レベル3の段階で子ども連れや高齢の家族は動き始める、という目安です。台風の暴風が強まってからでは、移動そのものが危なくなります。新しい情報の仕組みは気象庁の防災気象情報の解説ページで確認できます。
宮古島地方気象台の「台風への備え5箇条」を旅行者向けに読む
宮古島地方気象台は、台風への備えを5つにまとめています。屋外の事前準備、屋内の安全対策、避難場所の確認、気象情報の取得、台風接近時の行動の5つです。もともとは住んでいる人向けの内容ですが、旅行者にも使えるポイントが多くあります。
屋内の安全対策では、懐中電灯やラジオなどの非常用具の確認、飲料水と生活用水の確保、乾パンや缶詰などの非常用食品の準備が挙げられています。旅行者なら、台風が来る前日までにコンビニやスーパーで水と食べ物を2〜3食分買っておき、スマートフォンのモバイルバッテリーを充電しておく、というのが現実的な備えです。停電すると宿のエレベーターや冷蔵庫も止まります。
気象情報の取得については、テレビ、ラジオ、気象台のホームページから台風情報や警報・注意報を常に確認することが勧められています。台風接近時の行動としては、不要な外出を控え、危険な場所には近づかないこと、特に増水した場所や海岸付近での活動を避けることが強調されています。詳しくは宮古島地方気象台「台風への備え」で確認できます。
台風の前後は、晴れ間が見えても海岸や防波堤に近づかないでください。うねりや高波は台風が離れていても届きます。遊泳や海のアクティビティの可否は断定できないので、最新の気象情報は公式でご確認ください。
避難所の場所は宿のフロントで先に聞いておく
滞在中に台風が来たら、泊まっている宿の近くの避難所を確認しておきましょう。2026年の台風7号では、宮古島市が市役所、上野支所、伊良部公民館、城辺支所、池間地区防災センターに避難所を開設しました。本島だけでなく、伊良部島や池間島にも避難所が開かれています。
ただ、旅行者がいきなり避難所の場所を調べるのは難しいので、チェックインのときに宿のフロントで「台風が来たら近くの避難所はどこですか」と聞いておくのが一番確実です。鉄筋コンクリートの頑丈なホテルなら、無理に外へ出ず建物の中で過ごすほうが安全な場合も多く、宿のスタッフが状況に合わせて案内してくれます。
避難の判断は、先ほどの警戒レベルと、宮古島市からの避難情報をあわせて見て決めます。台風のときは暴風で外を歩くこと自体が危険になるので、「暴風になる前に」動くか、「建物の中にとどまる」かを早めに決めておくことが大切です。
旅のタイプ別に考える、台風シーズンの宮古島の組み立て方
家族連れは本島泊まり+予備日1日で組む
子ども連れの家族旅行で台風シーズンに宮古島へ行くなら、宿は宮古空港に橋を渡らずに行ける本島側を選び、帰りの便の翌日に1日予備を持っておくのがおすすめです。本島側に泊まれば、3大橋が通行止めになっても空港までの移動に影響が出ません。
台風で帰りの便が欠航すると、振替便が取れるまで数日かかることがあります。子どもの学校や保育園がある場合は、夏休みの最終日ぎりぎりに帰る日程は避けたいところです。2026年の台風7号では、宮古島の小中高校が臨時休校になっており、台風のときは島の生活全体が止まります。
家族連れの場合、食料と水の備えも人数分になります。台風が近づいたら、前日のうちに子どもが食べられるものを多めに買っておきましょう。旅行の持ち物の考え方は、石垣島の記事で現地調達できるものと合わせて整理しています。

石垣島行きの航空券を取ったあと、多くの人が最初につまずくのが持ち物リストです。「離島だから何でも持っていかないと」と考えて荷物が膨らみ、いざ着いてみると使わなか…
カップル・一人旅は「橋の向こうの宿」でも前半に入れれば楽しめる
伊良部島や来間島のリゾートに泊まりたいカップルや一人旅の人は、橋の向こうの宿を旅程の前半に入れ、後半を本島側の宿にする組み方がおすすめです。こうしておくと、帰る直前に台風が来ても、本島側にいるので空港に行けなくなる心配がありません。
伊良部島側に泊まるなら、下地島空港の便を使う選択肢もあります。ただし、台風のときは宮古空港も下地島空港も同時に止まるので、空港を2つ持っていることは台風対策にはなりません。あくまで「橋の通行止めの影響を受けない位置にいる」ことが大事です。
一人旅は予定の変更がしやすい反面、欠航や通行止めのときに相談できる相手がいません。台風が近づいたら、宿のスタッフに早めに状況を聞く、航空会社の告知を1日に何度か確認する、といった情報収集を自分から意識して行いましょう。
離島ホッピング派は台風シーズンを外すのが一番の対策
宮古島から多良間島へ渡ったり、石垣島と組み合わせて八重山の離島を回ったりする離島ホッピング派の人は、そもそも台風シーズンを外して計画するのが一番の対策です。飛行機・船・橋と乗り継ぎが増えるほど、台風で止まる箇所も増え、1つ止まると後ろの予定がすべてずれます。
どうしても夏に行く場合は、1日に乗る船は1本までにする、船の移動は旅程の前半に入れる、帰りの便の前日は移動しない日にする、という3つのルールで組むと崩れにくくなります。多良間島のように1日1往復の航路は、1便欠航するだけで丸1日動けません。
月の選び方としては、先ほどの表のとおり4月と11月が台風の接近がほとんどない月です。離島を回る旅は「海で泳ぐ」より「島を巡る」ことが目的になりやすいので、海の水温が低めの時期でも十分楽しめます。台風の心配が少ない月を選べば、船の欠航を気にせずに島から島へ動けます。
まとめ
まずは、旅行の予約をする前に宿とレンタカーのキャンセル規定を確認し、期限をスマートフォンのカレンダーに入れておきましょう。それだけで、台風が来たときの判断が落ち着いてできます。
※台風の進路や欠航・通行止めの状況は刻々と変わります。最新の運航状況・気象情報は公式でご確認ください。

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