石垣島の旅費を調べ始めると、いちばん先に出てくるのは航空券とホテルの金額です。ところが実際に旅が終わってみると、「思ったより使った」と感じる原因はそこではなく、空港からの足・離島へのフェリー・駐車場といった細かい移動費が積み上がったところにあります。予約サイトに載らない費用なので、計画段階で抜け落ちやすいのです。
結論から言うと、石垣島の旅費は「出発前に金額を確定できる費用」から埋めていくと崩れません。航空券と宿は時期で動きますが、路線バスの運賃もフェリーの運賃も駐車場の料金も、各社・自治体が公式サイトで金額を公開しています。つまり移動費は、出発前に電卓で確定できる費用なのです。
この記事では、石垣空港から市街地までのバス・タクシーの実額、離島航路の航路別運賃、バスのフリーパス、そして見落とされがちな駐車場代まで、公式サイトで確認した金額だけを並べます。金額はすべて2026年8月時点のものです。読み終わる頃には、自分の日程に当てはめて移動費の枠を書き出せる状態になります。
・石垣空港から市街地・離島ターミナルまでの足を、バスとタクシーの実額で比べる方法
・竹富島から波照間島まで、離島航路の往復運賃と乗り放題パスの損得ライン
・バスのフリーパスと往復乗車券、どちらが自分の日程に合うか
・空港・離島桟橋・市街地の駐車場料金と、予算が崩れる2つの落とし穴
石垣島旅行の予算は「先に確定できる費用」から埋めると崩れない

予算が読めなくなるのは、動く費用と動かない費用が混ざっているから
旅費が読めなくなる原因は単純で、変動幅の大きい費用と、金額が公示されている費用を同じ表に並べてしまうからです。航空券は路線や時期、予約のタイミングで金額が動きます。宿泊費も同じで、同じ部屋が季節によって別の値段になります。この2つは「予約した実額を後から入れる欄」として空けておくのが正解です。
一方で、路線バスの運賃、離島航路の運賃、駐車場の時間料金は、事業者や自治体が金額を公開しています。たとえば石垣空港と石垣港離島ターミナルを結ぶ路線バスは片道550円、離島ターミナルから竹富島までのフェリーは往復1,880円と決まっています(いずれも2026年8月時点)。これらは日程が決まった時点で計算できます。
だから予算表は、上半分に「実額を後で入れる欄(航空券・宿)」、下半分に「今すぐ確定できる欄(移動費)」を置く形にします。下半分が先に埋まると、残りいくらまでなら宿にかけられるかが見えるようになり、予約の判断が速くなります。旅先で財布と相談する回数も減ります。
移動費は公式運賃がすべて公開されている
石垣島の移動費が計算しやすいのは、主要な事業者が運賃を公式サイトに掲載しているからです。路線バスは東運輸(東バス)の各種乗車券のご案内に乗車券の種類と金額が並び、離島航路は安栄観光と八重山観光フェリーが航路別の運賃表を出しています。
駐車場も同じです。空港の一般駐車場は南ぬ島石垣空港の公式サイトに料金が載っていますし、市街地の有料駐車場は石垣市観光交流協会の駐車場案内で収容台数と料金が確認できます。旅行会社のパンフレットを探す必要はありません。
ここで押さえておきたいのは、運賃は改定されるという点です。東バスの路線バス運賃三角表は令和7年4月1日に改定されていますし、離島航路の運賃には燃料油価格変動調整金が反映され、安栄観光は2026年4月1日に第4段階を導入しています。半年前に調べたブログの金額をそのまま使うと、予算が数百円単位でずれます。金額は必ず公式ページで日付とセットで見てください。
予算表は「往復の足・島内の足・離島の足・停める費用」の4枠で書く
移動費を1つの塊で考えると抜けが出ます。石垣島の場合は4つの枠に分けると、旅程のどこで費用が発生するかが対応します。1枠目が空港と滞在先を往復する足、2枠目が島内を回る足、3枠目が離島へ渡る船、4枠目が車を停める費用です。
この4枠が便利なのは、旅のスタイルを変えたときにどこが増減するか一目でわかるからです。レンタカー中心の旅なら2枠目が車のレンタル料に置き換わり、4枠目の駐車場代が増えます。バス中心なら2枠目はフリーパス1,000円で固定され、4枠目はほぼゼロになります。離島に1日出るなら3枠目に往復運賃が丸ごと乗ります。
紙でもスマホのメモでもいいので、この4枠を作って公式サイトの金額を書き写すところから始めてください。所要時間も一緒に書いておくと、初日の到着便が遅いときに「今日はバスが終わっているからタクシー」といった判断がその場でできます。移動費の見積もりは、そのまま当日の段取りメモになります。
移動費の枠を書き出すときは、金額の横に「確認した日付」も残しておきましょう。離島航路の運賃は燃料油価格変動調整金の段階が変わると動きますし、バス運賃も改定されます。日付が残っていれば、出発直前に見直すべき項目がすぐ判断できます。
空港から市街地まで、バスとタクシーで料金は何倍違うのか
路線バスは片道550円、往復乗車券なら1,000円
石垣空港から石垣港離島ターミナルやバスターミナル方面へ向かう路線バスは、片道550円です(2026年8月時点)。東運輸は石垣空港と石垣港離島ターミナル・バスターミナル間の往復割引乗車券も出していて、こちらは大人1,000円、小人500円です。片道550円を2回払うより安く、行きの空港で買っておけば帰りの運賃を気にせずに済みます。
この往復乗車券は、バスターミナル窓口と空港線の路線バス車内で買えます。到着ロビーからバスのりばに出て、乗るときに運転手へ伝えるだけです。石垣島の滞在中にバスを使うのが空港往復だけなら、これがいちばん無駄のない買い方になります。
空港からの路線は東バスが系統2・4・5・6・10・14、カリー観光が系統55を走らせています。系統によって経由地が違い、系統4は平得・大浜・白保経由、系統10はアートホテルやANAインターコンチネンタルなどリゾートホテル経由です。宿がホテル経由の系統上にあるなら、市街地で乗り換えずに宿の前まで行けます。乗る前に系統番号を確認しておくと、荷物を持っての移動が1回減ります。
タクシーは離島ターミナルまで3,500円が目安
タクシーを使う場合、南ぬ島石垣空港の公式サイトが主要な目的地までの目安料金を公表しています。石垣港離島ターミナルまでは所要25分・3,500円、石垣市役所までは20分・2,800円、沖縄県立八重山病院までは20分・2,900円が目安です(2026年8月時点、いずれも普通車)。走行ルートや交通状況で変動するため、あくまで目安として使ってください。
リゾート方面も公表されています。ANAインターコンチネンタル石垣リゾートまで20分・2,900円、アートホテル石垣島まで25分・3,500円、グランヴィリオリゾート石垣島まで30分・4,000円、フサキビーチリゾート ホテル&ヴィラズまで30分・4,300円、クラブメッド石垣島まで45分・6,300円です。観光地では川平公園まで40分・5,600円、御神崎まで40分・5,800円、玉取崎展望台まで25分・3,600円、島の北端の平久保崎までは45分・7,100円が目安になります。
数字を眺めると、石垣市役所まで2,800円の市街地方面、川平公園まで5,600円の西部方面、平久保崎まで7,100円の北部方面という段差が見えます。空港からいきなり北部の宿へ向かう日程を組むと、初日の移動費だけで大きく動くことになります。タクシーのりばは到着ロビーを出てすぐの場所にありますが、便が集中する時間帯は列ができるので、急ぐ日は無線局へ事前に手配しておくと安心です。
2人以上なら、バスとタクシーの差は思ったより縮まる
バスとタクシーの比較は、1人分の運賃だけで考えると差が大きく見えます。空港から離島ターミナルまで、バスは片道550円、タクシーは目安3,500円ですから、1人ならバス一択に見えるでしょう。ところが3人で移動すると、バスは550円が3人分かかる一方、タクシーは3,500円を分け合う形になり、差はかなり詰まります。
そこにスーツケースの数と到着時刻を足して考えます。大きな荷物を持って乗り換える手間、雨の日にバス停まで歩く距離、最終便の時刻。これらを「1人あたり数百円で買えるなら」と考えると、人数が多い日や到着が夜になる日はタクシーが現実的な選択になります。逆に1人旅で荷物が小さいなら、バスを使って浮いた分を離島の船代に回せます。
なお路線バスは事前予約制ではなく、立ち席を含めて満席の場合は乗車できません。次のバスまで待つ時間が発生する可能性があることは、日程を詰めるときに頭に入れておいてください。
石垣島旅の教科書調べ:空港から離島ターミナルまでの移動費比較
各社公式サイトの公表値から、石垣空港と石垣港離島ターミナル間の移動手段を並べます(2026年8月時点)。
| 比較項目 | 東バス 空港線 | カリー観光 直行バス | タクシー(普通車) |
|---|---|---|---|
| 片道運賃(大人) | 550円 | 550円 | 3,500円(目安) |
| 小人運賃 | 大人の半額 | 280円 | 同一料金 |
| 往復割引 | 往復乗車券1,000円 | 公式に記載なし | なし |
| 所要時間の目安 | 経由地により変動 | 直行 | 25分 |
直行バスを運行するカリー観光は、片道大人550円・小人280円、身障者割引は大人280円・小人140円です。石垣空港発はおおむね毎時20分と50分、石垣港離島ターミナル発はおおむね毎時00分と30分に出ています。2026年は7月31日まで減便運行でしたが、8月1日から増便運行に戻りました。便数は時期で変わるので、離島の始発便に接続させたい日は前日に公式サイトで時刻を確認してください。
| 住所 | 〒907-0242 沖縄県石垣市字白保1960番地104 |
| 駐車場 | あり(360台・うち身障者等用7台) |
| 公式サイト | 公式サイト |
空港からの移動手段をもっと広く比較したい場合は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

石垣島の旅程を組みはじめて最初にぶつかるのが、「島の中はどうやって移動するの?」という疑問ではないでしょうか。石垣島には鉄道が走っていないので、本土の旅行のよう…
離島に渡る日だけ、予算の桁が変わる

竹富島は往復1,880円、小浜島は3,340円、黒島は3,590円
石垣島の旅費でいちばん大きく動くのが離島への船代です。石垣港離島ターミナルから竹富島までは片道970円・往復1,880円、小人は片道510円・往復990円です(2026年8月時点)。近い島なので運賃も抑えめですが、家族4人で渡れば往復運賃はそのまま人数分かかります。
小浜島は往復3,340円(小人1,680円)、黒島は往復3,590円です。往復1,880円の竹富島と比べると1.8倍前後になり、「離島に1日出る」と一言で言っても、行き先によって予算のインパクトが変わることがわかります。日帰りで2島を回る場合は、島間航路の運賃も別に発生します。
船代を計算するときに忘れやすいのが、島に着いてからの足です。島内を自転車や車で回るなら、その費用が船代の上に乗ります。竹富島や黒島のように平坦な島でも、港から集落まで距離があるため、徒歩だけで完結させる前提は組まないほうが安全です。船代と島内の足はセットで枠を取ってください。
西表島・波照間島は往復4,880円から9,670円まで上がる
遠い島ほど運賃は上がります。西表島の大原港までは片道2,520円・往復4,880円(小人往復2,500円)、上原港までは片道3,290円・往復6,370円です。同じ西表島でも、どちらの港に着くかで往復1,000円以上違います。鳩間島も上原港と同じ往復6,370円です。
いちばん高いのが波照間島で、片道4,990円・往復9,670円(小人往復4,850円)です。日本最南端の有人島まで高速船で渡るため、この金額になります。波照間航路は海況の影響を受けやすく、欠航率が高い航路としても知られています。予算だけでなく、日程に余裕を持たせる前提で組む航路です。
この運賃差を見ると、旅の組み立て方が変わってきます。滞在が2泊3日で離島に1日だけ出るなら、往復1,880円の竹富島で船代を抑えて島内の時間に使うほうが自然です。逆に3泊以上あるなら、往復6,370円の上原港経由で西表島に渡り、島内を丸1日使う組み方が生きてきます。船代は「島までの入場料」と考えて、島で過ごす時間の長さと釣り合わせるのがコツです。
2社の運賃は同額、しかも燃料油調整金を含んだ金額
石垣港離島ターミナルからは安栄観光と八重山観光フェリーの2社が定期船を出しています。竹富航路の運賃を並べると、どちらも片道970円・往復1,880円で同額です(2026年8月時点)。八重山観光フェリーの運賃表には燃料油価格変動調整金(第4段階)を含む金額であることが明記されています。表示された運賃がそのまま支払額になる、と考えて予算を立てて構いません。
大人・小人の区分にも注意してください。八重山観光フェリーの案内では大人は中学生以上、小人は小学生で、幼児は大人1名につき1名まで膝上無料、それ以上は小人扱いになります。中学生を「子ども」で計算すると予算が足りなくなるので、家族旅行では学年で数え直しておきましょう。
座席は全席自由席です。混み合う時間帯は早めに乗り場へ行っておくと座れる可能性が上がります。なお八重山観光フェリーは、船員不足や船舶の法令定期検査が重なった場合に、定期航路各便で乗船券の販売数に上限を設けることがあると案内しています。人気の時間帯を当日券だけで押さえる前提は、繁忙期には避けたほうが無難です。
島を3つ以上回るならアイランドホッピングパスの出番
安栄観光は乗り放題のアイランドホッピングパスを販売しています。波照間航路なしのタイプは3日券が大人6,800円・小人3,400円、4日券が7,800円、5日券が8,800円・小人4,400円です。波照間航路ありのタイプは3日券12,000円、4日券13,000円、5日券14,000円(小人5日券7,000円)です(2026年8月時点)。
損得の分かれ目は行き先の組み合わせです。竹富島の往復1,880円と小浜島の往復3,340円だけならパスを買う必要はありませんが、そこに黒島の往復3,590円や西表島大原港の往復4,880円が加わると景色が変わります。3日で3島以上に渡る計画なら、3日券6,800円と個別運賃の合計を並べて比べてみてください。
使うときの注意もあります。パスだけでは乗船できず、各港で乗船券に交換する必要があります。燃料油価格変動調整金は別途負担で、払戻しはできません。有効期間は利用開始日から連続した日数なので、途中に「島に渡らない日」を挟むと1日ぶん無駄になります。連続して離島を回る日程にはまる人向けの乗車券だと考えてください。
| 住所 | 〒907-0012 沖縄県石垣市美崎町1番地 |
| 駐車場 | 離島桟橋第一有料駐車場78台・第二有料駐車場172台(石垣市港湾課管理) |
| 公式サイト | 公式サイト |
竹富島への渡り方を便数まで詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。

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バスで回るなら1日1,000円、3日なら2,000円で足りる
1日フリーパスは購入した時間から24時間使える
島内をバスで回るなら、東運輸の1日フリーパスが基準になります。大人1,000円・小人500円で全路線バスが乗り放題です(2026年8月時点)。特徴は有効期間の数え方で、購入した日の時間から24時間利用できます。午後に買えば翌日の午前中まで有効という計算です。
これが効くのは、到着日の午後に買っておくパターンです。空港から市街地へ移動し、翌朝に川平方面へ出かける動きが1枚でカバーできます。空港から市街地までの片道が550円ですから、島内でもう1回バスに乗れば元が取れる水準です。
販売場所はバスターミナル窓口と全ての路線バス車内です。窓口に並ばずバスの中で買えるので、到着後すぐに使えます。ただし定期観光バスには乗車できません。定期観光バスで観光地を回る予定がある日は、そのぶんを別枠で見ておいてください。
みちくさフリーパスは3日間2,000円
連泊してバス中心に回るなら、3日間乗り放題の「みちくさフリーパス」があります。大人2,000円・小人1,000円で、こちらもバスターミナル窓口と全ての路線バス車内で購入できます。1日フリーパスを3日ぶん買うより安くなる計算です。
3日間の使い道としては、1日目に空港から市街地へ、2日目に川平公園や米原方面へ、3日目に東部の玉取崎方面へ、といった回り方が組めます。石垣空港から川平方面へは、系統11の米原キャンプ場線が石垣空港12時15分発と15時発の2便で直通しているので、乗り換えなしで向かえます。
注意点は1日フリーパスと同じで、定期観光バスには乗れません。また路線によっては1日の便数が限られるため、フリーパスがあっても「乗りたい時間にバスがない」ことは起こります。時刻表を先に見て、行きたい場所とバスの時間が噛み合うかを確認してから買うのが順序です。
空港往復だけなら1,000円の往復乗車券が正解
宿が市街地にあってレンタカーを使う旅なら、バスに乗るのは空港との往復だけ、という人も多いはずです。その場合は1日フリーパスではなく、石垣空港と石垣港離島ターミナル・バスターミナル間の往復乗車券(大人1,000円・小人500円)を選びます。金額は1日フリーパスと同じですが、有効期間の縛りがないぶん、帰りの日程が動いても使えます。
もう1つ、東運輸には無記名乗車券(シート券)もあります。1,100円分の金券として全路線バスで使え、現金と併用できます。こちらはバスターミナル窓口のみの販売です。小刻みにバスを使う予定で、フリーパスほどは乗らない人向けの選択肢です。
どれを買うか迷ったら、「バスに乗る回数」で決めてください。空港往復だけなら往復乗車券、島内で1日に3回以上乗るなら1日フリーパス、3日連続で動くならみちくさフリーパスです。乗車券の種類は東運輸の公式ページで確認できます。
失敗パターン①:高額紙幣しか持たずにバスへ乗ってしまう
ありがちな失敗が、支払い方法を確認しないままバスに乗るケースです。都市部の路線バスの感覚で交通系ICカードを出しても使えず、財布には高額紙幣しかない、という状況になると、車内の両替機で崩す作業が発生します。降車客が並ぶ中での両替は時間がかかり、後ろの人も待つことになります。
対策は単純で、島に着いたら小銭と千円札を用意しておくことです。空港の到着ロビーには自動販売機やATMがあるので、バスのりばへ向かう前に手を打てます。タッチ決済対応のクレジットカードを持っているなら、普通運賃の清算に使えることも覚えておくと安心です。
もう1つ、フリーパスや往復乗車券を買うときも同じです。車内で購入できるとはいえ、支払いは現金が基本になります。到着日にまとめて乗車券を買うつもりなら、その分の現金を先に手元へ置いておきましょう。
路線バスは事前予約制ではありません。立ち席を含めて満席の場合は乗車できず、次の便を待つことになります。始発便や最終便に合わせて動く日は、1本前のバスを狙う余裕を持たせてください。
バスの路線と時刻表の全体像は、こちらの記事にまとめています。

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見落とされがちな「停める費用」を先に計算しておく

空港の駐車場は30分未満無料、1日最大1,000円
レンタカーを借りる旅でも、送迎で家族に空港まで送ってもらう場合でも、駐車場代は発生します。南ぬ島石垣空港の一般駐車場は、入場から30分未満は無料、以降は1時間ごとに100円、1日最大(9時間から24時間まで)1,000円です(2026年8月時点)。24時間を超えた場合は、1時間あたりの料金と1日最大料金の繰り返しになります。二輪車は無料です。
収容台数は360台で、うち身障者等用が7台です。一般駐車場は国内線ターミナルの前にあり、中央出入口から横断歩道を渡ってアクセスします。到着ロビーからの距離が近いので、荷物が多い日でも移動の負担は小さく済みます。
30分未満無料という設定は、送迎で使うときに効いてきます。出発する家族を降ろして荷物を運び、チェックインを見届けて戻る、という動きなら無料の範囲に収まる可能性があります。逆に見送りで搭乗まで付き合うと1時間を超えるので、100円単位で加算される前提で考えてください。
離島桟橋の駐車場は1時間100円、夜間は1時間50円
レンタカーを借りたまま日帰りで離島に渡る日は、石垣港離島ターミナル周辺の駐車場代が乗ります。石垣市港湾課が管理する離島桟橋第一有料駐車場(78台)と第二有料駐車場(172台)は、最初の1時間100円、以降30分ごとに50円です。午後8時から翌午前8時までの夜間は1時間ごとに50円になります(2026年8月時点)。
朝の便で竹富島へ渡り、夕方の便で戻る動きなら、駐車時間は半日近くになります。100円と50円の刻みなので1回あたりの金額は大きくありませんが、離島に渡る日が2日、3日と続けば無視できない額になります。船代と一緒に計算しておく費目です。
台数は第一と第二を合わせて250台ですが、離島ターミナルは観光客と地元利用が重なる場所です。朝の始発便前後は出入りが多くなるため、船の時刻ぎりぎりに着く組み方は避けてください。乗船券の購入と乗り場の移動を考えると、出港の30分前には駐車を終えておきたいところです。
市街地は1時間200円の駐車場もある
石垣市中心市街地には有料駐車場が点在していて、料金は一律ではありません。石垣市観光交流協会の案内によると、新栄公園東有料駐車場(59台)は1時間200円、市役所第二駐車場(74台)と八島第二有料駐車場(110台)、蔵元有料駐車場(51台)は1時間100円です(2026年8月時点)。蔵元有料駐車場は以降も1時間ごとに100円という設定です。
同じ市街地でも1時間あたり2倍の差があるので、夕食や買い物で数時間停める日は、どこに入れるかで金額が変わります。台数の多い駐車場ほど満車のリスクは下がりますが、目的地からの距離とのバランスもあります。市街地の滞在が長い日は、先に停める場所を決めてから店を選ぶほうが効率的です。
レンタカーを使う旅では、この「停める費用」が地味に積み上がります。空港で1日最大1,000円、離島桟橋で半日、市街地で数時間。1つひとつは小さくても、3泊4日ぶんを合計すると離島の往復運賃1本ぶんに届くこともあります。予算表の4枠目を空欄にしないでください。
離島へ日帰りする日は、レンタカーを返却してバス+フェリーで動くという選択肢もあります。車を1日休ませて駐車場代を払うより、その日だけ足を切り替えたほうが総額が下がる日程もあります。レンタカーを借りる日数は「島内を走る日数」で決めるのが基本です。
市街地の駐車場をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事が参考になります。

石垣島の市街地でレンタカーを走らせていて、いちばん最初につまずくのがユーグレナモールの駐車場です。カーナビで「ユーグレナモール」と入れて到着してみると、そこはア…
予算が崩れる本当の原因は、値段ではなく欠航と満席
失敗パターン②:台風で全便欠航、宿と船代が二重にかかる
石垣島の旅費が計画から外れる最大の要因は、運賃の値上がりではなく欠航です。この記事のリサーチを行った2026年8月7日も、台風13号の影響で安栄観光・八重山観光フェリーとも全航路・全便が欠航していました。高速船も貨客船も動かない日は、離島へ渡ること自体ができません。
このとき費用面で何が起きるかというと、離島の宿を押さえていた場合はキャンセル規定によって宿泊費が発生し、石垣島側で泊まり直す費用も必要になります。予定していた船代が浮く一方で、宿泊費が二重にかかる可能性があるということです。波照間航路のように海況の影響を受けやすい航路では、この事態を計算に入れておく必要があります。
対策は3つあります。1つ目は、離島泊を旅の最終日に置かないこと。2つ目は、欠航しやすい航路を旅程の後半ではなく前半に置き、振り替えの余地を残すこと。3つ目は、宿のキャンセル規定を予約時に確認しておくことです。台風・強風時の運航可否は自分で判断せず、最新の運航状況は各社の公式サイトでご確認ください。
台風接近時は、フェリーだけでなく路線バスや空港ターミナルの営業も影響を受けます。南ぬ島石垣空港も台風接近に伴うターミナルビルの営業について公式サイトで告知しています。最新の運航状況・気象情報は必ず公式サイトでご確認ください。
満席で乗れない日もある——乗船券の販売数に上限がかかる場合
もう1つの誤算が、船に乗れないケースです。八重山観光フェリーは、利用客の増加に対して船員不足や船舶の法令定期検査等が重なり、十分な座席を提供することが難しくなったため、定期航路各便で乗船券の販売数に上限を設けることがあると案内しています。定期船は全席自由席なので、券が売り切れればその便には乗れません。
費用としては、待ち時間のあいだの食事代やカフェ代が増える程度かもしれません。ただ、日帰りの離島観光で1便遅れると、島で過ごせる時間が1時間単位で削られます。往復1,880円や4,880円を払って渡る島の滞在時間が短くなるのは、金額以上に痛い損失です。
対策は、往復乗船券を先に買っておくことと、始発から2便目までの早い時間に渡ることです。繁忙期の午前中は乗り場が混み合うので、離島ターミナルには出港の30分前を目安に着いておくと、券の購入と乗り場の移動に余裕ができます。
実は、予備費は金額よりも「1日」で持っておくほうが効く
予備費というと数千円を財布に足しておく話になりがちですが、石垣島では少し違う考え方が役に立ちます。意外と知られていないのは、予備費を「日程の1日」で持っておくほうが結果的に安く済むという点です。欠航や満席で崩れるのは金額ではなく時間だからです。
たとえば波照間島に渡る日を最終日に置くと、欠航したら諦めるしかありません。ところが同じ航路を旅の中日に置き、翌日を予備日にしておけば、欠航しても翌日に振り替えられます。往復9,670円を払って渡る島に行けないまま帰るのと、1日ずらして渡れるのとでは、旅の満足度も費用対効果も変わります。
この考え方は離島に限りません。島内観光でも、天気が崩れた日に屋内で過ごし、晴れた日に景色のいい場所へ向かう入れ替えができれば、移動費を無駄にせずに済みます。予算表に「予備日」という行を1つ足しておく。これが石垣島の旅でいちばん効く保険です。
タイプ別に見る、石垣島旅行の予算の組み立て方
レンタカーなしの2泊3日:移動費は乗車券3枚で足りる
市街地の宿に泊まり、バスと徒歩で回る旅なら、移動費の枠はかなり小さくなります。空港との往復は往復乗車券1,000円、島内を回る日は1日フリーパス1,000円、離島に1日出るなら竹富島の往復1,880円。この3枚だけで移動費の枠が埋まります。
この形の利点は、駐車場代がゼロになることです。空港でも離島桟橋でも市街地でも、停める費用が発生しません。さらに運転をしないので、夜に泡盛を飲む予定がある人にも向いています。バスの便数が限られる場所には行きづらいという制約はありますが、市街地と離島を中心に回るなら不都合は小さいはずです。
注意したいのは、川平方面や北部へ足を伸ばす日です。石垣空港から川平方面へは系統11が12時15分発と15時発の2便で直通していますが、便数が限られるため、帰りの時刻を先に押さえてから出かけてください。バス旅は「帰りの便から逆算する」のが鉄則です。
離島2島+島内ドライブ:船代と駐車場代が同時に乗る
レンタカーを借りて島内を回りつつ、離島にも渡るスタイルは、費用の項目がいちばん多くなります。竹富島の往復1,880円と小浜島の往復3,340円で船代が積み上がり、そこに離島桟橋の駐車場代(1時間100円、以降30分ごと50円)が加わります。空港で車を借りる日と返す日には、空港駐車場の料金がかかる場合もあります。
この形で費用を抑えるコツは、離島に渡る日をまとめることです。同じ日に2島を回れば駐車場に停める日数が減りますし、島間航路を使えば石垣島に戻る手間も省けます。逆に「今日は竹富、明日は小浜」と分けると、そのたびに駐車場代と港への移動が発生します。
3島以上に渡る計画なら、アイランドホッピングパスの3日券6,800円と個別運賃を比較してください。竹富島往復1,880円・小浜島往復3,340円・黒島往復3,590円のように積み上がる日程なら、パスのほうが安くなる可能性があります。ただしパスは連続した日数での利用が前提です。
子連れ旅行:小人運賃が効いてくる場面と、効かない場面
家族旅行では、小人運賃の設定を知っているかどうかで予算が変わります。東運輸の路線バスは小人(6歳以上12歳未満)が大人運賃の半額、幼児(6歳未満)は大人1人につき1人まで無賃です。1日フリーパスは小人500円、みちくさフリーパスは小人1,000円です。
フェリーは区分が違います。八重山観光フェリーの案内では大人は中学生以上、小人は小学生で、幼児は大人1名につき1名まで膝上無料です。竹富島の往復は小人990円、西表島大原港は小人往復2,500円、波照間島は小人往復4,850円です。中学生は大人運賃になるので、家族構成によっては船代が想定より増えます。
一方で効かないのがタクシーです。空港から石垣港離島ターミナルまでの目安3,500円は人数に関係なくかかるため、子ども連れで人数が多いほど1人あたりの負担は下がります。荷物とベビーカーを抱えてバスを乗り継ぐより、初日だけタクシーを使って体力を温存する、という判断もありです。
3日以上の連泊:フリーパスとホッピングパスの重ね方
連泊するほど、乗り放題系の乗車券が効いてきます。島内はみちくさフリーパス(3日間・大人2,000円)、離島はアイランドホッピングパス(3日券6,800円から)という組み合わせが基本形です。どちらも連続した日数で使う設計なので、旅程の中で「動く3日」を固めるのがポイントになります。
波照間島まで含める場合は、波照間航路ありのパス(3日券12,000円、4日券13,000円、5日券14,000円)が候補になります。波照間島の往復単体で9,670円ですから、波照間に加えて2島以上を回るならパスの検討に入ります。ただし波照間航路は欠航の可能性が相対的に高いため、パスを買ってから渡れない事態も想定しておいてください。
長く滞在するなら、レンタカーを借りる日と借りない日を分けるのも有効です。島内を走り回る日だけ車を使い、離島に渡る日はバスとフェリーにする。駐車場代と車のレンタル料を同時に節約できて、島内でお酒を楽しむ日も作れます。
航空券と宿の実額を確定させ、予算表の上半分に入れる
空港との往復・島内の足・離島の船・駐車場の4枠を公式運賃で埋める
予備日を1日確保して、欠航・満席に振り替えられる形にする

まとめ:移動費を先に固定すれば、石垣島の旅費は読める
石垣島の移動費は、金額そのものより「どこで発生するか」を先に把握しておくことが大事です。空港に着いた瞬間から足の費用が始まり、離島に渡る日は船代と駐車場代が同時に乗り、市街地で停めれば時間ぶんの料金がかかります。この記事の金額を自分の日程に当てはめて4枠を埋めれば、宿と航空券にいくら回せるかが数字で見えるようになります。まずは滞在中に渡る離島を1つ決めて、その往復運賃を書き出すところから始めてみてください。
※運賃・料金・駐車場料金は2026年8月時点で各社・自治体の公式サイトを確認した数値です。改定や運航状況の変更があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。

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