石垣島から高速船でわずか10〜15分。竹富島に着いて船を降りた瞬間、多くの人が同じことを考えます。「集落まで、どうやって行けばいいんだろう」。港から赤瓦の集落までは歩けない距離ではありませんが、日差しの強い時間帯にスーツケースを持って歩くのは現実的ではありません。
結論から言うと、竹富島には島民と観光客の両方が使える路線バスが走っています。運行しているのは竹富島交通1社で、運賃は大人300円・小学生150円。港から集落、そしてコンドイビーチやカイジ浜まで結んでいます。ただしこのバス、港以外のバス停から乗るときは全便が電話予約制という、本土の路線バスとはまったく違うルールで動いています。この1点を知らずに島に渡ると、ビーチで炎天下のなか帰りの足を失うことになります。
この記事では、竹富島のバスを「路線バス」「定期観光バス」「レンタサイクル店の無料送迎バス」の3つに整理して、それぞれの料金・時刻・予約ルールを公式サイトで確認した数字だけで並べます。さらにレンタサイクルや水牛車と比べて、どんな旅程ならバスが正解になるのかまで踏み込みます。読み終わるころには、港に降り立ってから最初の30分の動き方が決まっているはずです。
・竹富島の路線バスの運賃・ルート・始発と最終(2026年8月時点)
・港以外から乗るときの「15分前までに電話予約」ルールの中身
・定期観光バスの料金と、2026年夏に効いている運休期間
・バス・レンタサイクル・水牛車・徒歩の使い分け方
竹富島のバスは3種類ある|路線バス・観光バス・送迎バスの違い

「竹富島 バス」で検索したとき、出てくる情報がかみ合わないのは、島で「バス」と呼ばれるものが3種類あるからです。誰でも1回300円で乗れる路線バス、事前に申し込む観光バス、そしてレンタサイクル店が自社の客だけを運ぶ送迎バス。この3つはまったく別物で、料金も予約方法も乗り場も違います。まずはここを切り分けます。
島内を走らせているのは竹富島交通1社だけ
竹富島で乗合バスと貸切バスを運行しているのは、有限会社竹富島交通の1社です。設立は平成13年10月25日、保有車両は14台。事業内容は一般乗合旅客自動車運送業と一般貸切旅客自動車運送業で、つまり路線バス(乗合)と観光バス(貸切)の両方を1社が担っています。
島の人口規模を考えると、複数のバス会社が競合する余地はありません。裏を返せば、竹富島交通が台風で運休すれば島内のバスは全滅するということでもあります。石垣島のように東運輸とカリー観光が並走していて片方が動いていれば何とかなる、という構図にはなりません。
営業時間は8:00〜17:00、定休日は種子取祭の2日間(ただし港〜世持御嶽の送迎のみ運行)と案内されています。種子取祭は竹富島の重要な祭事で、この2日間は通常の路線バス・観光バスが動かないという前提で旅程を組む必要があります。祭りの日程は年によって動くので、10月下旬から11月上旬に渡島する予定なら、出発前に竹富町観光協会の情報を確認しておくと安心です。
| 住所 | 〒907-1101 沖縄県八重山郡竹富町字竹富681番地の1 |
| 電話番号 | 0980-85-2154 |
| 営業時間 | 8:00~17:00 |
| 定休日 | 種子取祭の2日間(但し港~世持御嶽の送迎のみ有) |
| 公式サイト | 公式サイト |
路線バスは1回300円、港・集落・2つのビーチを結ぶ
島内路線バスの運賃は、大人300円・小学生150円です(2026年8月時点)。障害者割引が設定されていて、大人150円・小学生80円になります。1回乗車ごとの均一運賃なので、距離や区間による差はありません。
ルートは5系統に整理されていて、港→集落・カイジ浜・コンドイビーチ、集落→カイジ浜・コンドイビーチ、カイジ浜→集落・港、コンドイビーチ→集落・港、集落→港の5パターン。つまり港・集落・カイジ浜(星砂の浜)・コンドイビーチという島の主要4地点を、相互に行き来できる形になっています。西桟橋やなごみの塔といった集落内のスポットは、集落バス停から歩いて回る前提です。
石垣島の路線バスのように「1日フリーパスを買って乗り倒す」使い方には向きません。1回300円という単価と、後述する予約ルールを踏まえると、往路か復路のどちらか、あるいは炎天下で歩きたくない区間だけをピンポイントで使うのが現実的です。港→集落の片道だけバス、あとは徒歩とレンタサイクル、という組み立てをする人が多いのはそのためです。
定期観光バスは大人2,800円で島の見どころを1時間で回る
もう1つが定期バス観光です。運賃は大人2,800円・小学生1,400円(2026年8月時点)で、障害者割引は大人1,400円・小学生700円。コースは港⇒カイジ浜⇒コンドイビーチ⇒集落散策⇒港で、公式の案内では「港を出発し港へ到着までの1時間以内の観光」とされています。定員は1台あたり20名です。
路線バスとの決定的な違いは、ガイド付きで島の見どころを順番に回ってくれる点と、自分で時刻を気にしなくていい点です。石垣島発の日帰りで竹富島に渡り、次の船で戻るという弾丸スケジュールの人にとって、1時間で主要スポットを押さえられる意味は小さくありません。
ただし2026年は事情が違います。竹富島交通の公式案内では、令和8年7月15日(水)から8月31日(月)までの期間、定期バス観光は終日運休とされています。夏休みシーズンにまるごと重なる運休なので、8月に竹富島へ渡る人は定期観光バスを旅程に入れられません。この点は後の章で詳しく扱います。
「無料送迎バス」の正体はレンタサイクル店の自社バス
竹富島の体験談で「港から無料のバスに乗った」という話を見かけますが、これは路線バスではありません。友利観光や竹富観光センターといったレンタサイクル・水牛車の事業者が、自社の利用客を港と店舗の間で運ぶ送迎バスです。
無料ではありますが、あくまで「その店を利用する客のための移動手段」であり、集落まで無料で運んでもらってそのまま散策に出る、という使い方は想定されていません。友利観光の送迎バスは事前登録済みの客が先着順、港からの送迎は先着12名まで、折り返し運行はなしと明記されています。竹富観光センターの送迎バスは事前予約不要ですが、こちらも「当店をご利用のお客様に」運行しているものです。
つまり竹富島で「誰でもお金を払えば乗れるバス」は路線バスと定期観光バスの2つだけ。送迎バスは3つ目の選択肢ではなく、レンタサイクルや水牛車を申し込んだ人だけに付いてくるオマケだと考えてください。この区別ができていないと、港で送迎バスの行列を見て「あれに乗ればいいのか」と勘違いすることになります。
港に着いてからバスに乗るまでの流れを3分で把握する
高速船を降りてから路線バスに乗るまでの動きは、慣れれば1分で終わります。ただし初めてだと、桟橋から待合所までの動線と、バスが来るタイミングの読み方でつまずきます。
バス乗り場は竹富東港旅客待合所のすぐ外側
竹富島の玄関口は竹富東港です。港には竹富町の公共施設として旅客待合所が置かれていて、レンタサイクル・水牛車・グラスボートの総合案内所や、島の特産品売り場が入っています。路線バスも定期観光バスも、この待合所を起点に発着します。
船を降りたら、桟橋を歩いて待合所の建物に向かいます。建物の外側に各社の送迎バスとタクシーが並び、竹富島交通のバスもこのエリアに停車します。港の敷地はそれほど広くないので、迷路のように迷うことはありません。困ったら待合所の案内所で「路線バスの乗り場はどこですか」と聞けば済みます。
石垣島側の乗船地は石垣港離島ターミナルで、高速船の所要時間は10〜15分です。運賃は大人(中学生以上)片道970円・往復1,880円、小人(小学生)片道510円・往復990円(2026年8月時点の運賃表による)。竹富島は日帰りで往復する人が圧倒的に多いので、乗船券は往復で買っておいた方が窓口に並ぶ回数を減らせます。
| 住所 | 〒907-1101 沖縄県八重山郡竹富町字竹富2350-7 |
| アクセス | 石垣港離島ターミナルから高速船で10~15分 |
| 公式サイト | 公式サイト |
石垣島から竹富島へ渡る便数や乗船券の買い方は、こちらの記事で詳しくまとめています。

石垣島に着いたあと、竹富島にはどうやって渡るのか。橋はあるのか、飛行機は飛んでいるのか、船はどこから何時に出るのか──旅程を組む段階でいちばん引っかかるのがこの…
港発は毎時20分・50分、ただし「定期船到着時のみ」
港から出るバスの基本パターンは、毎時20分発と50分発です。ここに公式の案内で「定期船到着時のみ」という条件が付きます。つまり、時刻表に20分・50分と書いてあっても、その時間帯に石垣島からの高速船が着いていなければバスは出ません。
竹富港出発の運行時間は7:47から最終17:47までとされています。基本パターンの「毎時20分・50分」と始発・最終の時刻が噛み合わないのは、2026年7月15日以降、一部ダイヤに時刻変更が入っているためです。公式サイトでも「詳しい運行時刻については確認してほしい」という案内が出ているので、渡島前に竹富島交通の公式ページで最新の時刻を見ておくのが確実です。
実務的な読み方はシンプルで、「自分が乗る高速船の竹富島到着時刻を調べ、その直後の便に乗る」と考えてください。バスは船を待って出るのが基本設計なので、船から降りてまっすぐ待合所に向かえば、たいていは乗り継げます。逆に、島内を散策してから港に戻って「次のバスで集落に行こう」と考えると、船が来ない時間帯は延々と待つことになります。
石垣港離島ターミナルで竹富島行きの乗船券を買う(往復がおすすめ)
高速船で10〜15分、竹富東港に到着。桟橋から旅客待合所へ
待合所の外で竹富島交通のバスに乗車。港発は予約不要で大人300円
港発だけは予約不要、支払いは車内で
竹富島の路線バスで唯一気楽に乗れるのが、港発の便です。公式の案内では「港出発以外は要予約」とされているので、裏を返せば港から乗るぶんには予約なしで乗車できます。船を降りて、そのまま並べばいいだけです。
運賃は大人300円・小学生150円で、車内で支払います。竹富観光センターのようにキャッシュレス決済のみの事業者もある島ですが、路線バスは小銭を用意しておくのが無難です。石垣島の離島ターミナルの売店で小額紙幣を崩しておくと、乗り込むときに慌てません。
もうひとつ覚えておきたいのが、バスは船の到着に引っ張られるという点です。公式にも「船の到着時間により出発が遅れることがあります」「天候や交通事情によりバスの運行が遅れることがあります」と明記されています。竹富島は面積が小さく、集落までの道も一本道に近いので大幅な渋滞は起きませんが、船が遅れれば出発も後ろにずれます。港に着いてから帰りの船まで90分しかない、というような組み方をすると、この揺らぎを吸収できません。
失敗パターン①:1本遅い船に変えたら、バスも消えていた
竹富島でよくある失敗が、石垣島側で「1本遅い船にしよう」と気軽に予定を変えた結果、竹富島側でバスに乗れなくなるケースです。原因は、港発のバスが「定期船到着時のみ」の運行だという条件を見落としていることにあります。
高速船は時間帯によって間隔が空きます。朝の便が立て込む一方、昼過ぎには間隔が開く時間帯もあります。船の便を1本ずらしたつもりでも、着いた時刻に対応するバスが設定されていなければ、港でしばらく待つか、集落まで歩くかの二択になります。
対策は、船の便を変えるときに「変更後の到着時刻に対応するバスがあるか」を竹富島交通の公式ページで確認することです。それが難しければ、港でレンタサイクルの送迎バスに乗れるよう、あらかじめレンタサイクルを申し込んでおくという保険もあります。竹富島は日差しを遮るものが少ないので、「歩けばいい」という判断は夏場ほど危険になります。
港以外から乗るなら「15分前までに電話」が絶対条件

ここが竹富島のバス最大の落とし穴です。集落・カイジ浜・コンドイビーチの各バス停から乗る場合、時刻表に時刻が書いてあっても、予約しなければバスは来ません。本土の感覚のままバス停で待っていると、何本待っても永遠に乗れません。
集落・カイジ浜・コンドイビーチ発は全便が予約制
公式の路線バス案内には「※港出発以外は要予約」とはっきり書かれています。対象になるのは、集落→カイジ浜・コンドイビーチ(毎時25分・55分発)、カイジ浜→集落・港(毎時00分・30分発)、コンドイビーチ→集落・港(毎時05分・35分発)、集落→港(毎時10分・40分発)の4系統すべてです。
この仕組みになっているのは、竹富島の路線バスがデマンド型に近い運行をしているからです。乗客がいない便まで空車で走らせていては、14台の車両と限られた乗務員で島内の需要を賄えません。予約が入った便だけを走らせることで、観光バスや送迎の業務と両立させています。
救いは「ご乗車当日の予約でご乗車できます」と明記されている点です。前日までに手配しておく必要はなく、島にいる状態で電話をかければ間に合います。旅程を細かく決め込まなくても、その場の判断で使えるということです。ただし当日予約が可能であることと、直前に電話して乗れることは別問題です。
予約で伝えるのは「バス停名」と「バス停に書かれた時刻」
予約の作法も公式に定められています。「港以外でのご予約時は『バス停に記載のバス停名』『バス停に記載の時刻』を『記載時刻の15分前まで』にお電話にてご予約ください」というのが正式な案内です。
ポイントは、伝えるべき情報が「自分の現在地」でも「行きたい場所」でもなく、バス停に書かれている名称と時刻だという点です。竹富島に着いたら、まずカイジ浜やコンドイビーチのバス停の表示を写真に撮っておくと、電話をかけるときに読み上げるだけで済みます。ビーチで遊んだあと、記憶だけでバス停名を伝えようとすると噛み合いません。
そして「15分前まで」という締め切りが実務上いちばん重要です。ビーチから帰ろうと思い立ってから電話しても、次の便には間に合いません。ビーチに着いた時点で「何時のバスで戻るか」を決めて予約してしまうのが、竹富島のバスを気持ちよく使うコツです。電話番号は上の店舗情報カードに記載しているので、島に渡る前にスマートフォンの連絡先に登録しておくと確実です。
12時台に運休が入る便がある
時刻をよく見ると、昼どきに穴が空いています。集落出発(海浜行き)の運行時間は8:25から最終16:25までですが、この間に運休が設定される便があります。カイジ浜出発も8:30から最終17:00までの運行で、同様に昼の便が抜けます。
昼食時間帯に運行を絞るのは、小規模事業者ではよくある運用です。竹富島の場合、集落の食事処に人が集まる時間でもあるので、需要と供給の両面で理にかなっています。ただし旅行者にとっては、「ビーチで午前中を過ごし、お昼に集落へ戻ってランチ」という王道の旅程がちょうど穴に当たるということでもあります。
この時間帯に移動するなら、11時台の便で先に集落へ戻ってしまうか、レンタサイクルを併用するかの二択になります。コンドイビーチ出発は8:35から最終17:05までの運行なので、時間帯によってはコンドイビーチ発を選ぶ手もあります。いずれにせよ、公式ページの時刻表を実際に見て、自分が動きたい時間に便があるかを確認してから予定を組んでください。
失敗パターン②:ビーチで電波と充電が尽きて予約できない
予約が電話でしかできない以上、スマートフォンが使えなくなった時点でバスは選択肢から消えます。カイジ浜やコンドイビーチで海に入り、写真を撮り、日陰で昼寝をして、いざ帰ろうとしたときにバッテリーが切れている——これが2つ目の典型的な失敗です。
原因は単純で、南国の強い日差しの下ではスマートフォンが熱を持ち、バッテリーの消費が普段より早くなるためです。加えて地図アプリを開きっぱなしにしていると、消費はさらに加速します。ビーチには公衆電話も充電スポットもありません。
対策は3つあります。1つ目はモバイルバッテリーを持参すること。2つ目は、ビーチに着いた直後、まだ電池に余裕があるうちに帰りのバスを予約してしまうこと。3つ目は、レンタサイクルを借りてビーチに向かうことです。自転車があれば電池が切れても自力で戻れます。竹富島は坂の少ない平坦な島なので、普通自転車でもビーチまでは十分に走れます。
定期観光バスは1時間で3か所|2026年夏は運休に注意
ここからは定期バス観光の中身を掘り下げます。「島のことを何も調べずに来てしまった」「時間がないけれど主要スポットは押さえたい」という人にとって、これほど効率のいい選択肢はありません。ただし2026年の夏は、そもそも走っていません。
コースは港→カイジ浜→コンドイビーチ→集落散策→港
定期バス観光の運行経路は、港⇒カイジ浜⇒コンドイビーチ⇒集落散策⇒港です。カイジ浜は星砂で知られる浜で、公式には「港を出発し港へ到着までの1時間以内の観光」と案内されています。竹富島の主要スポットをひと通り押さえて、1時間で港に戻ってくる設計です。
竹富町観光協会の案内では、このコースは「港~星砂の浜(下車)~コンドイビーチ(車窓)~集落散策(下車)~港」と説明されています。つまりカイジ浜と集落では実際に降りて歩き、コンドイビーチは車窓から眺める構成です。コンドイビーチでゆっくり泳ぎたい人には向きませんが、島の全体像を短時間で掴む目的なら噛み合います。
料金は大人2,800円・小学生1,400円(2026年8月時点)。路線バス1回300円と比べると高く見えますが、ガイド付きで3か所を巡り、移動の段取りを一切考えなくていい対価と考えれば妥当な線です。定員は1台20名なので、繁忙期は先に埋まる可能性があります。
石垣港発のセット券なら往復乗船料込みで4,300円
石垣島から日帰りで竹富島に渡る人向けには、八重山観光フェリーが「竹富島バス観光コース」というセット商品を販売しています。料金は大人(13歳以上)4,300円・子供(7〜12歳)2,200円で、幼児(6歳以下)は無料。往復乗船料と竹富島バス観光料が含まれています(2026年8月時点)。
所要時間は2時間、石垣港発9:30の設定で、最少催行人数は2名から。コース内容は「カイジ浜(星砂の浜)で星砂探し=コンドイビーチ(車窓)=集落」と案内されています。乗船券とバス観光を別々に手配する手間がなくなるので、石垣島に着いたその日の午前を竹富島に充てたい人には組みやすい商品です。
注意点は、こちらのセット商品にも「※7月15日〜8月31日の期間は観光バス運休のため催行休止※」という注記が付いていることです。バスを運行する竹富島交通が運休している以上、販売元が違っても結果は同じになります。
竹富島交通の公式案内では、令和8年7月15日(水)から8月31日(月)までの期間、定期バス観光は終日運休とされています。八重山観光フェリーのバス観光コースも同期間は催行休止です。夏休みに竹富島へ渡る場合は、路線バスやレンタサイクルで組み立ててください。運休期間は延長・短縮される可能性があるため、最新の運行状況は竹富島交通の公式サイトでご確認ください。
運休期間に当たったら、路線バス+徒歩で代替できる
定期観光バスが動いていない期間でも、島の見どころを回れなくなるわけではありません。定期観光バスが巡るのはカイジ浜・コンドイビーチ・集落の3か所で、これは路線バスが結んでいる区間とほぼ同じです。
具体的には、港発のバスでカイジ浜へ向かい、カイジ浜で星砂を探し、コンドイビーチまで歩くか予約したバスで移動し、そこから集落へ戻って散策する、という流れで再現できます。路線バスは1回300円なので、3回乗ってもガイドなしのぶん安く上がります。違いはガイドの解説がないことと、自分で予約の電話をかける手間が増えることだけです。
ガイド付きで島の歴史や集落の成り立ちを聞きたいなら、水牛車観光という選択肢もあります。竹富観光センターの水牛車は集落内をゆっくり巡るもので、所要時間は約20分〜30分(水牛の体調や歩き方・天候によって前後します)。運行は9:00始発、15:30最終です。バス観光の代わりに集落の解説を聞く手段として噛み合います。
障害者割引は路線・観光ともに設定がある
竹富島交通は、路線バス・定期観光バスの両方に障害者割引を設定しています。路線バスは大人150円・小学生80円、定期バス観光は大人1,400円・小学生700円で、いずれも通常運賃のおよそ半額です(2026年8月時点)。
この割引が公式サイトの運賃表に明記されているのは、離島の小規模事業者としては丁寧な対応です。実際の適用条件や必要な手帳の提示については公式サイトの案内および乗務員への確認が必要ですが、料金表に載っている以上、現地で改めて交渉する必要はありません。
なお定期観光バスは定員20名の車両で運行されます。車椅子での乗車可否や介助の要否については事前に相談しておくと、当日の段取りがスムーズです。港以外からの乗車が予約制である点も含め、竹富島のバスは「事前に一本電話を入れておく」ことで解決する場面が多い交通機関です。
バス・レンタサイクル・水牛車・徒歩を数字で比べる
竹富島の移動手段は4つ。どれが正解かは、滞在時間と同行者で決まります。ここでは各社公式サイトで確認した数値だけを並べて比較します。
4つの移動手段を料金と自由度で並べる
石垣島旅の教科書調べとして、竹富島交通・友利観光・竹富観光センターの各公式サイトで確認できた数値を表にまとめました。レンタサイクルは友利観光の通常期料金を代表値として使っています(2026年8月時点)。
| 比較項目 | 路線バス | 定期観光バス | レンタサイクル |
|---|---|---|---|
| 料金(大人) | 1回 300円 | 2,800円 | 2時間まで 1,000円 |
| 子ども料金 | 小学生 150円 | 小学生 1,400円 | 公式サイトで確認 |
| 予約 | 港発は不要 他は15分前まで |
要申込 | 送迎バス利用は 事前登録が必要 |
| 行ける範囲 | 港・集落・ カイジ浜・コンドイ |
コース固定 | 島内ほぼ自由 |
| 向く滞在時間 | 1〜2時間 | 1時間以内 | 3時間以上 |
電動アシスト自転車を選ぶ場合、友利観光の通常期料金は初乗り2時間まで1,750円、3時間まで2,500円です。普通自転車は初乗り2時間まで1,000円、3時間まで1,500円。竹富島は起伏の少ない島なので、普通自転車でも移動には困りません。
滞在2時間以内ならバス、3時間以上ならレンタサイクル
数字を並べると、境界線は「滞在3時間」あたりに引けます。港と集落を往復するだけなら路線バスを2回乗るだけで足りますが、集落からビーチへ、ビーチから別のビーチへと動き始めると、1回300円が積み上がり、そのたびに15分前の電話予約が必要になります。
一方でレンタサイクルは、普通自転車の通常期料金が初乗り2時間まで1,000円、3時間まで1,500円。3時間借りて島内を自由に回れるなら、バスを4回以上乗り継ぐより時間の自由度が高くなります。しかも予約の電話をかける必要がありません。
逆に、滞在が1〜2時間しかない日帰り旅では、レンタサイクルの受付・説明・返却の時間がもったいなく感じられます。石垣島発の午前便で渡って昼過ぎの便で戻る、といった短時間の滞在なら、港発のバスで集落へ入り、なごみの塔周辺を歩いて、集落発の便を予約して港に戻る——この組み立てが最も無駄がありません。
意外と知られていませんが、竹富島では「行きはバス、帰りは自転車」あるいはその逆という組み合わせが成立します。港から集落までは荷物を持っての移動になるので路線バスが楽で、集落に着いてしまえば店舗が集まっているのでレンタサイクルを借りやすい。そして帰りは自転車を返して送迎バスで港へ——という流れなら、予約の電話が必要な区間をゼロにできます。「バスかレンタサイクルか」の二択で考えている限り、この楽な動線には辿り着きません。
同行者のタイプで選び方は変わる
小さな子ども連れなら、路線バスと水牛車の組み合わせが噛み合います。自転車で長距離を移動させるのは負担が大きく、日陰のない道を歩かせるのも避けたいところ。港から集落までバスで入り、水牛車で集落を巡れば、子どもが歩く距離を最小限にできます。水牛車の所要時間は約20分〜30分なので、集中力の続く範囲にも収まります。
高齢の家族と一緒なら、定期観光バスが動いている時期であればそれが最も負担の少ない選択です。港から港まで1時間以内で完結し、下車するのはカイジ浜と集落の2か所だけ。運休期間なら、路線バスで集落まで入り、集落内は水牛車という組み立てに切り替えます。
体力があって自由に動きたい人、写真を撮りながら西桟橋の夕景まで狙いたい人は、迷わずレンタサイクルです。バスが結んでいるのは港・集落・カイジ浜・コンドイビーチの4地点だけなので、それ以外の場所へはバスでは行けません。逆に言えば、この4地点しか行かないと決めているなら、バスで十分に足ります。
レンタサイクル店の送迎バスは無料でも条件が厳しい
港に降りると、各社の送迎バスが並んでいます。無料と聞くと路線バスより魅力的に見えますが、乗るための条件は路線バスより厳しく設定されています。
友利観光は事前登録+先着12名の枠取り
友利観光の送迎バスは、港と店舗を約5分程度で結びます。港発は8:50、9:50、10:50、11:50、13:50、14:50、店舗発は9:30、10:30、11:30、13:30、14:30、15:30、16:00、16:30、17:00です。港からの送迎は先着12名まで、折り返しの運行はなしと明記されています。
さらに2025年3月13日から、レンタサイクルの事前登録システムが運用されています。港発の送迎バスは事前登録済みの客のみ先着順で、登録の有効期限は2週間。登録時に使用した端末(スマートフォンやタブレット)を当日持参し、通信できる状態にしておく必要があります。渡島の直前ではなく、旅行の2週間前を切ってから登録するのが正解です。
受付時間は9:00〜17:00(最終返却16:50まで)で、12:00〜13:00は受付を行わず返却対応のみとなります。また公式には「人員確保ができなくなった場合は、送迎バスの減便・運休、又は臨時休業になる可能性がございます」との注記もあります。無料送迎バスを旅程の前提に組み込むなら、動かなかった場合の代替案を持っておいてください。なお貸切タクシー事業は現在運休中と案内されています。
| 住所 | 〒907-1101 沖縄県八重山郡竹富町字竹富2186番地8 |
| 電話番号 | 0980-85-2335 |
| 営業時間 | 9:00~17:00(最終返却16:50迄) |
| 定休日 | 不定休 |
| 公式サイト | 公式サイト |
竹富観光センターは事前予約不要
竹富観光センターの送迎バスは、同店を利用する客に対して竹富港から運行されています。公式のよくある問い合わせでは「送迎バスのご利用に事前予約は必要ありません」と明記されていて、この点は友利観光と対照的です。
運行は「概ね竹富港着の船に合わせて運行していますが一部の便には対応しておりません」との案内です。路線バスと同じく、船の到着に紐づいた運行になっています。営業時間は8:45〜16:35で、水牛車観光の運行は9:00始発・15:30最終です。
支払いはキャッシュレス決済のみとなっている点は、島に渡る前に把握しておきたいところです。現金しか持たずに島へ入ると、水牛車もレンタサイクルも申し込めません。なお水牛車やレンタサイクルの料金は通常期と繁忙期で設定が変わるため、金額は公式サイトの案内で確認してください。
| 住所 | 〒907-1101 沖縄県八重山郡竹富町竹富441 |
| 営業時間 | 8:45~16:35 |
| 公式サイト | 公式サイト |
竹富島のレンタサイクルは複数の事業者があり、料金体系も送迎の条件もそれぞれ違います。各社の比較はこちらの記事にまとめています。

石垣島から高速船で15分ほど、赤瓦の集落と白砂の道が広がる竹富島。この島を回る手段として真っ先に候補に挙がるのがレンタサイクルですが、いざ調べ始めると「予約は必…
送迎バスを路線バス代わりに使ってはいけない理由
| 送迎バスのメリット | 送迎バスのデメリット |
|---|---|
| 運賃がかからない 船の到着に合わせて運行される 港と店舗を約5分程度で結ぶ | その店の利用客しか乗れない 行き先は店舗(=集落周辺)のみ 友利観光は先着12名・事前登録が必要 人員次第で減便・運休の可能性がある |
送迎バスは、店舗と港を結ぶために事業者が自前で走らせている車です。行き先は店舗であって、島内の好きな場所ではありません。ビーチへ行きたい、集落の反対側へ行きたいという要望には応えられません。
また、レンタサイクルや水牛車を申し込まずに送迎バスだけ利用するのは、事業者のサービスの前提から外れます。友利観光が事前登録制を導入し、先着12名という枠を設けているのも、限られた車両と人員で自社の利用客を確実に運ぶためです。無料で誰でも乗れる公共交通ではない、という線引きを理解して使ってください。
まとめると、港から集落へ「移動だけ」したいなら路線バス、レンタサイクルや水牛車を利用するなら送迎バス、という使い分けになります。この2つを混同したまま港に降りると、送迎バスの列に並んで断られるか、路線バスの発車を見送ることになります。
バスが止まる日の見極め方|台風・欠航との連動を知る
八重山の交通は天候に強く左右されます。竹富島のバスも例外ではなく、止まるときは島全体の足が止まります。
フェリーが止まればバスも止まる
竹富島交通の公式案内には「台風や悪天候時、定期フェリーの運休に合わせて運休いたします」と明記されています。つまり石垣島〜竹富島の高速船が止まる日は、島内のバスも動きません。実際、2026年8月には台風13号の接近に伴い、8月6日16時以降から8日終日までの運休が告知されました。
この連動は理にかなっています。竹富島の路線バスは船の到着に合わせて運行される設計なので、船が来なければ運ぶ乗客もいません。逆に言えば、フェリーの運航状況を確認すれば、バスが動くかどうかもおおむね判断できるということです。
台風シーズンに竹富島を旅程に入れるなら、前日夜と当日朝に安栄観光・八重山観光フェリーの運航情報を確認するのが基本動作になります。八重山の台風は「朝は動いていたが午後から欠航」というパターンが珍しくないため、島に渡ったあとも帰りの便の情報を追い続けてください。最新の運航状況・気象情報は必ず各社公式サイトでご確認ください。
竹富島には石垣島ほど宿泊施設の選択肢がありません。往路の船が動いても復路が欠航すれば、島で足止めされます。竹富島交通のバスもフェリー運休に合わせて止まるため、島内の移動手段も限られます。台風や強風の予報が出ている日は、渡島そのものを見送る判断が結果的に旅程を守ります。運航可否・遊泳可否の最終判断は、必ず運航会社と気象庁の最新情報に従ってください。
遅延は「船の到着」に引っ張られる
運休までいかなくても、遅延は日常的に起きます。公式にも「船の到着時間により出発が遅れることがあります」と書かれているとおり、バスの出発時刻は定期船の実際の到着時刻に紐づいています。
波が高い日は高速船が減速して航行するため、所要10〜15分の航路でも到着が後ろにずれます。竹富島側のバスはそれを待って出発するので、時刻表どおりに動くとは限りません。港から集落へ向かうぶんにはこの遅れはあまり問題になりませんが、帰りの船に間に合わせたい場面では効いてきます。
対策は、帰りの船の1本前を目標にバスを予約しておくことです。集落発の港行きは毎時10分・40分発の設定で、運行時間は7:30から最終17:30まで。1本余裕を持って戻れば、遅延を吸収できます。竹富東港の待合所には売店もあるので、早めに戻っても時間を潰せます。
石垣島側の段取りも合わせて組んでおく
竹富島のバスに乗るには、まず石垣港離島ターミナルから船に乗る必要があります。ここでの段取りが崩れると、島側のバスの計画も連鎖して崩れます。
乗船券は往復で購入しておくと、帰りに窓口へ並ぶ手間がなくなります。運賃は大人片道970円・往復1,880円、小人片道510円・往復990円(2026年8月時点)。往復券を持っていれば、竹富島側では乗り場に向かうだけで済みます。
また、石垣島側でレンタカーを使っている場合は、離島ターミナル周辺の駐車場事情を先に押さえておく必要があります。船の出航時刻に間に合わせるつもりが、駐車場探しで20分溶ける——というのは石垣島でよくある話です。離島ターミナルの駐車場と各航路の詳細は、こちらの記事にまとめています。

石垣島の旅で最初に「どこへ行けばいいのか分からない」となりやすいのが、離島ターミナルです。飛行機を降りてスマホで検索すると、フェリー会社が2社出てきて、駐車場も…
まとめ:「港発は自由、それ以外は電話」で覚える
竹富島のバスは、本土の路線バスと同じ感覚では使えません。港発は船に合わせて出るので気軽に乗れますが、集落やビーチから乗るには自分で電話をかけて枠を確保する必要があります。滞在が1〜2時間なら路線バスで往復、3時間以上ならレンタサイクル、時間がなくて島の全体像を掴みたいなら定期観光バス——この3択で考えれば迷いません。最初の一歩として、竹富島交通の公式ページで自分が乗る船の到着時刻に対応するバスがあるかを確認し、電話番号をスマートフォンに登録しておいてください。それだけで、港に降りてからの30分がまったく違うものになります。
なお本記事の運賃・時刻・運休情報は2026年8月時点で各社公式サイトを確認したものです。時刻表や料金、運休期間は変更されることがあるため、最新情報は竹富島交通の公式サイト、竹富町観光協会、安栄観光の時刻表・運賃表でご確認ください。

コメント