石垣島でレンタカーを使わずに動くと決めたとき、最初にぶつかる壁が「路線図がどこにあるのか分からない」ことです。検索すると個人ブログの手描き図や何年も前の時刻表ばかりが出てきて、どれが今の運行を表しているのか判断できません。しかも島内には東運輸(東バス)とカリー観光という2つの事業者が走っていて、片方の路線図だけ見ても全体像はつかめません。
結論から言うと、石垣島のバス路線図は東運輸が公式サイトで公開している「石垣島内 全路線運行系統図」というPDF1枚がすべてです。系統①〜⑭までの14本が色分けされ、各バス停に番号が振られています。これに空港発着の直行バスを足せば、島のバス網は完全に把握できます。
この記事では、その1枚の読み方を分解します。どの系統がどこへ向かうのか、なぜバス停番号を系統番号と間違えると迷うのか、川平湾や空港へ行くならどの系統を選ぶのか。運賃と乗車券の考え方、そして台風の日に路線図が意味をなさなくなる条件まで、公式ソースの数字だけで整理していきます。
・公式の路線図PDFがどこにあり、14系統がそれぞれどこへ向かうのか
・バス停番号と系統番号を取り違えないための読み方
・空港・川平湾・離島ターミナルへ行くときに選ぶべき系統
・運賃と乗車券の選び方、台風時に全便が止まる条件
石垣島のバス路線図は公式PDF1枚に全部載っている

島内を走る路線バスの全体像は、東運輸が公開している1枚の系統図に集約されています。まずはこの図の入手先と、図が何を表しているのかを押さえておきましょう。
路線図は東運輸の「路線バス案内」ページから無料でダウンロードできる
石垣島のバス路線図は、東運輸公式サイトの路線バス案内ページにある「東運輸 石垣島内運行系統図」というリンクからPDFで入手できます。正式なタイトルは「石垣島内 全路線運行系統図」で、図の右上に令和7年7月26日更新と印刷されています。更新日が図の中に書いてあるので、手元のファイルが古いかどうかを自分で判断できるのが公式PDFの強みです。
なぜ紙の路線図が島内で配られていないかというと、島のバス網は市街地の一部を除いてほぼ一本道で、駅ナンバリングのある鉄道網と違い「乗り換え」という概念がほとんどないからです。図を1枚持っていれば十分に足ります。
実務的には、スマートフォンに系統図のPDFを保存しておくのが確実です。北部の平久保方面や川平の一部は電波が弱くなる区間があり、現地でページを開こうとして読み込めない場面があります。出発前にダウンロードしておきましょう。
14系統のうち旅行者が実際に使うのは6系統だけ
系統図に載っている系統番号は①から⑭までの14本です。ただし⑫は定期観光バスなので、路線バスとしては13本。さらにそのうち生活路線を除くと、旅行で出番があるのは実質6系統に絞られます。
内訳は、空港と市街地を結ぶ系統④・系統⑩・系統⑭の3本、川平方面へ向かう系統⑨と系統⑪の2本、そしてカリー観光の空港直行バスです。残りの系統①川原線、系統⑬八重山病院線などは通院・通学のための路線で、1日2便程度しか走りません。
この「実質6系統」という感覚を先に持っておくと、路線図を開いたときの情報量に圧倒されずに済みます。色の線が10本以上重なって見えても、旅程に関係するのはそのうち数本だけです。まず自分の宿がどの色の線の上にあるかを探し、その線をたどって空港・離島ターミナル・川平湾との位置関係を確認する、という順番で読むと迷いません。
アルファベット表記が系統の性格を教えてくれる
系統図では各系統に番号だけでなくアルファベットの略号が振られています。系統①がK(川原線)、系統②がW(西回り一周線)、系統③がE(東回り一周線)、系統④がAS(平得・大浜・白保経由空港線)、系統⑨がR(川平リゾート線)、系統⑩がAP(アートホテルANAインターコンチネンタル経由空港線)、系統⑪がY(米原キャンプ場線)、系統⑬がB(八重山病院線)といった具合です。
WestのW、EastのE、AirportのA、ResortのRと、行き先の頭文字が使われているため、番号を覚えていなくても略号を見れば方角の見当がつきます。バスの車体前面や車内の表示にもこの略号が出るので、バス停で系統を確認するときに役立ちます。
特に間違えやすいのが系統④のASと系統⑩のAPです。どちらも空港線ですが、④は白保経由の市街地ルート、⑩はアートホテル石垣島とANAインターコンチネンタル石垣リゾートを回るホテル経由ルートで、所要時間も本数もまったく違います。略号の2文字目を見れば、Sなら白保、Pならホテル経由とすぐ判別できます。
バス停番号と系統番号は別物という最大の落とし穴
意外と知られていませんが、系統図には「※バス停番号と系統番号は異なりますのでご注意下さい。」という注意書きが公式に印刷されています。わざわざ図の中に書かれているということは、それだけ取り違える人が多いということです。
石垣島のバス停には1番から130番台までの通し番号が振られています。バスターミナルが1番、石垣港離島ターミナルが2番、南ぬ島石垣空港が26番、白保が25番、川平公園前が63番、川平ロータリーが64番、崎枝が66番、伊原間が40番、平野が45番です。ANAインターコンチネンタルは87番、クラブメッドは102番になります。
この番号は路線バスの運賃計算に使われるもので、系統番号とはまったく関係がありません。「4番のバス停で降りればいい」と「系統④に乗ればいい」を混同すると、まるで違う場所へ向かうことになります。番号だけで会話せず、必ず停留所名とセットで確認してください。
覚え方としては、バス停番号は市街地の中心から時計回りに割り振られていると理解しておくと便利です。空港が26番、その手前の白保が25番と連番になっているように、番号が近ければ物理的にも近い。これは所要時間の見当をつけるときに使えます。
島内の移動手段全体をどう組み合わせるかは、こちらの記事に整理しています。

14系統がどこへ向かうのか、一覧表で確認する
路線図の線をたどるより先に、系統ごとの行き先と本数を表で見たほうが早い場面もあります。ここでは公式の系統図・広域時刻表から読み取れる情報を1つの表にまとめました。
市街地と空港を結ぶ3系統は性格がまったく違う
空港線は3本あります。柱になるのが系統④で、1日29便(下り・上りとも)と圧倒的に多い。バスターミナルを6:30に出る始発から21:00発の最終まで、日中は毎時00分・30分の30分間隔で走ります。バスターミナルから南ぬ島石垣空港までの所要は約35分、運賃は550円です。
系統⑩は1日5便のホテル経由便で、バスターミナル7:45発が始発。アートホテル石垣島とみんさー工芸館前を経由してANAインターコンチネンタルに8:04着、空港には8:25に着きます。約40分かかりますが、この2つのホテルに泊まるなら乗り換えなしで空港へ出られる系統です。
系統⑭は途中バス停に停車しない直行便で、1日7便。バスターミナル9:15発、石垣港離島ターミナル9:20発で空港9:50着と、35分で結びます。ただし系統図では「期間運行」と表記されているため、乗る前に公式サイトで運行の有無を確認してください。
川平・米原方面へ向かう系統は本数が一気に減る
川平湾方面には系統⑨川平リゾート線が1日6便、系統⑪米原キャンプ場線が1日2便走っています。系統⑨はバスターミナル6:15発・8:50発・9:45発・12:55発・16:15発・18:15発の6本で、川平公園前まで43分・770円です。
この2系統はルートが対照的です。系統⑨は海沿いの西海岸を通り、フサキビーチリゾート・唐人の墓・石垣の塩工房・みね屋工房前を拾っていきます。一方の系統⑪は於茂登トンネルを抜ける内陸ルートで、おもと・米原を経由して北から川平へ入り、折り返して空港へ抜けます。同じ「川平行き」でも見える景色と停留所がまったく違うので、宿の場所に合わせて選んでください。
系統⑦吉原線と系統⑧西回り伊原間線も川平公園を通りますが、それぞれ1日2便・1日1便(下り)と本数が限られます。旅程に組み込むなら系統⑨を軸にするのが現実的です。
島の北部へ伸びる路線は1日1〜4便の世界
平久保崎灯台や玉取崎展望台のある北部へは、系統⑤平野経由伊原間線と系統⑥平野線が伸びています。系統⑥は1日4便で、バスターミナル7:05発・11:20発・15:45発・18:20発。平野には8:30・12:45・17:10・19:45に着き、片道約85分かかります。
系統⑤は1日1便のみで、バスターミナル6:10発→平野7:25着。しかも土曜日・日曜祝祭日・6月23日・伊原間小中学校休校日は運休という、完全に通学向けのダイヤです。旅行者が使える便ではないと考えたほうがいいでしょう。
系統①川原線は1日2便(バスターミナル7:20発・17:40発、三和に7:44・18:04着)で、日曜祝祭日と6月23日は運休。系統⑬八重山病院線は市内の医療機関へ向かう生活路線です。北部や島の南東部を目指すなら、便数の少なさを前提に往復の時刻を先に固めてから出発してください。
系統別の行き先と本数を一覧で比べる
ここまでの情報を、旅行者の視点で1つの表にまとめました。本数はいずれも東運輸の公式時刻表から数えたもので、2026年8月時点の値です(石垣島旅の教科書調べ)。
| 系統(略号) | 主な行き先 | 下り本数 | 旅行での使いどころ |
|---|---|---|---|
| ④(AS) | 白保経由・石垣空港 | 1日29便 | 空港アクセスの主力 |
| ⑩(AP) | ホテル経由・石垣空港 | 1日5便 | 西海岸のホテル泊なら |
| ⑭ | 港経由・石垣空港(直行) | 1日7便 | 離島へ乗り継ぐ日に |
| ⑨(R) | 西海岸経由・川平/クラブメッド | 1日6便 | 川平湾へ行く主力 |
| ⑪(Y) | 米原経由・川平/石垣空港 | 1日2便 | 空港から直接川平へ |
| ②③(W・E) | 島を一周(西回り/東回り) | ②は1日2便 | 乗り通しには不向き |
| ⑤⑥(HI・H) | 北部・平野方面 | ⑥は1日4便 | 平久保方面へ行くなら |
| ①⑦⑧⑬ | 川原・吉原・伊原間・八重山病院 | 1日1〜2便 | 生活路線 |

すべての系統はバスターミナル発。起点の使い方を押さえる

系統図をよく見ると、13本の路線バスの線がすべて図の下部にある1つの箱に集まっています。それがバスターミナルです。ここが石垣島のバス網の心臓部で、起点の使い方を知っておくと当日の動きが変わります。
バスターミナルは離島ターミナルの隣。窓口と待合室で時間が違う
バスターミナルは石垣港離島ターミナルのすぐ隣にあります。系統図でもバスターミナルがバス停番号1、離島ターミナルが2と、連番で並んでいることから距離感が読み取れます。空港線はバスターミナルを出た次が離島ターミナルで、その間はわずか数分です。
窓口の受付時間は8:00〜17:00(年中無休)ですが、待合室は6:00〜21:00まで利用できます。始発の系統④が6:30発なので、早朝便に乗る人も屋根のある場所で待てる設計です。フリーパスや定期券は窓口でしか買えないものもあるため、窓口時間と待合室時間の違いは覚えておく価値があります。
東運輸は昭和25年(1950年)設立の会社で、現在の保有車両は49両(乗合29両・貸切20両)。島全体のバス網をこの規模でまかなっているため、1便逃すと次が数時間後という路線が出てくるわけです。
| 住所 | 〒907-0012 沖縄県石垣市美崎町3番地 |
| 電話番号 | 0980-87-5423 |
| 営業時間 | 窓口受付 8:00〜17:00(待合室は6:00〜21:00) |
| 定休日 | 年中無休 |
| 公式サイト | 公式サイト |
離島ターミナルへ行く人は「博物館前」「桟橋通り」も使える
竹富島や西表島へ渡る日は、離島ターミナルが目的地になります。石垣市の公式案内によれば、路線バスは離島ターミナルの前後でも降りられ、系統④なら「博物館前」、系統⑩なら「桟橋通り」が最寄りのバス停になります。
これを知っていると、離島ターミナルのバス停が混んでいるときや、荷物を持って歩く距離を短くしたいときに選択肢が増えます。ターミナルの管理室は9:00〜18:00で、館内には各航路の乗船券売り場、売店、食堂、観光ツアー業者、銀行ATMが入っています。
朝一番の離島行きフェリーに乗るなら、バスの到着時刻から乗船券購入までの余裕を15分は見ておきたいところです。ターミナル内は繁忙期の朝に窓口が混み合います。
| 住所 | 〒907-0012 沖縄県石垣市美崎町1番地 |
| 電話番号 | 080-8382-8211 |
| 営業時間 | 管理室 9:00〜18:00 |
| 公式サイト | 公式サイト |
のりばで迷わないための3ステップ
系統図で自分の目的地のバス停を探し、通っている系統番号を控える
その系統の時刻表PDFで、往路と復路の時刻を両方メモする
バスターミナルで系統番号と略号を車体表示で確認して乗る
この順番を守れば、のりばで迷うことはほぼありません。特に大事なのがSTEP 2の「復路も同時にメモする」ことです。石垣島のバスは往路が1日6便あっても復路が3便しかない、といった非対称なダイヤが珍しくありません。
路線バスは事前予約制ではないので、席の確保はできません。ただし立ち席を含めて満席の場合は乗車できず、次のバスを待つことになります。1日数便の路線ではこれが致命傷になるため、繁忙期の川平方面などは1本早い便を狙うのが安全です。
空港のバスのりばは1か所。4系統と直行バスの見分け方
南ぬ島石垣空港に着いて最初にすることが、正しいバスに乗ることです。のりばは1か所ですが、そこに複数の事業者・複数の系統が発着するため、見分け方を知らないと待ちぼうけになります。
のりばは国内線ターミナル中央出入口の左側
空港公式サイトによれば、路線バス乗り場は国内線ターミナルの中央出入口を出て左側にあります。タクシー乗り場は同じ出入口の右側です。左がバス、右がタクシーと覚えておけば、到着後に建物内をうろうろせずに済みます。
空港公式が案内している乗り入れ系統は、東運輸の系統②・④・⑤⑥・⑩・⑪・⑭と、カリー観光の55系統直行バスです。東運輸の広域時刻表を見ると系統③東回り一周線も空港を経由しており、実際にはさらに多くの線がこのバス停に集まっています。
系統図で空港のバス停番号は26番。市街地側の白保が25番なので、番号が近いこの2つは隣接した区間だとわかります。空港から白保へは1駅分、バスならすぐです。
| 住所 | 〒907-0242 沖縄県石垣市字白保1960-104-1 |
| 公式サイト | 公式サイト |
系統④は30分間隔、系統⑭はノンストップ
空港からバスターミナルへ戻る便は、系統④が1日29便と最も多く、上り始発が7:15発、最終が21:45発(バスターミナル22:17着)です。夜の便まであるので、遅い到着便でも路線バスで市街地へ出られます。ただし20:30発以降の上り便は石垣港離島ターミナルを経由しない点に注意してください。
急ぎたい日は系統⑭が便利です。空港10:15発・12:15発・13:15発・14:45発・15:15発・17:15発・17:45発の1日7便で、途中バス停には一切停車しません。空港から石垣港離島ターミナルまで27分、バスターミナルまで30分で着きます。
系統⑩は空港8:45発・11:45発・13:45発・14:15発・15:45発の1日5便で、ANAインターコンチネンタルとアートホテル石垣島に停まりながら市街地へ向かいます。ホテルまで直接行けるかわりに所要時間は長めです。
空港と市街地の間は、東運輸の系統④・⑩・⑭とカリー観光の直行バスという4つの選択肢があり、片道運賃はいずれも大人550円です(2026年8月時点)。運賃で選ぶ理由はないので、出発時刻が自分の便に一番近いものを選べば正解です。
カリー観光の直行バスは別会社。時刻表も別に確認する
空港と離島ターミナルを結ぶ直行バスは、東運輸とは別のカリー観光が運行しています。空港公式では55系統と表記される路線です。片道運賃は大人550円・小人280円で、障がい者割引は大人280円・小人140円です(2026年8月時点)。
石垣空港発は9:20発・9:50発を皮切りに、18:20発・18:50発まで毎時20分・50分の運行。石垣港離島ターミナル発は8:30発を始発に、9:00から17:30まで毎時00分・30分、最終が18:00発です。各方向とも1日20便あり、東運輸の系統④と組み合わせれば空港と港の間は相当高い頻度で移動できます。
支払いは前払いで、車内では現金(高額紙幣は不可)かクレジットカードのタッチ決済のみ。交通系ICカードとQRコード決済は使えません。オンラインチケットや窓口で買った紙チケットも利用できます。なお東運輸のフリーパスはカリー観光のバスでは使えないので、乗車券は事業者ごとに分けて考えてください。
失敗パターン①:空港で「川平行き」を待ち続けてしまう
空港に着いてそのまま川平湾へ向かおうとして、のりばで延々と待ってしまうケースがあります。原因は、空港から川平方面へ直接行く便が系統⑪の1日2便しかないことを知らないまま、時刻表を見ずにバス停に立ってしまうことです。
東運輸公式の案内によれば、空港から川平公園・クラブメッド・石垣シーサイドホテル方面へ直接運行しているのは系統⑪米原キャンプ場線で、石垣空港12時15分発と15時発の2便です。この2本を外すと、いったんバスターミナルまで戻ってから系統⑨に乗り換えることになり、1時間以上余計にかかります。
対策はシンプルで、飛行機の到着時刻を確認した時点で、系統⑪の2便に間に合うかを判断しておくことです。間に合わないなら最初から「空港→バスターミナル→川平」の2本立てで組む。この判断を出発前にしておくだけで、現地での立ち往生がなくなります。
空港と離島ターミナルの間の移動については、こちらでさらに詳しく整理しています。

路線図で川平湾へ向かう:系統⑨と系統⑪の使い分け
石垣島でバス移動の目的地として最も多いのが川平湾です。路線図の上では複数の系統が川平公園前を通っていますが、実用になるのは2本。その違いを整理します。
系統⑨なら43分・770円で川平公園前へ
バスターミナルから川平公園前までは、系統⑨川平リゾート線で43分(6:15発→6:58着)、運賃は770円です。キロ程は22.9kmで、令和7年4月1日改定の運賃表に基づく金額です(2026年8月時点)。
1日6便のダイヤは、バスターミナル6:15発・8:50発・9:45発・12:55発・16:15発・18:15発。川平公園前にはそれぞれ6:58・9:33・10:28・13:38・16:58・18:58に着きます。朝の観光なら8:50発か9:45発が使いやすいでしょう。
この系統は西海岸のホテルを拾っていくのが特徴で、アートホテル石垣島まで180円、フサキビーチリゾートまで360円、みね屋工房まで430円、崎枝まで650円、終点のクラブメッドまでは900円(26.4km)です。宿が西海岸沿いなら、川平湾へも空港へもこの1本で動けます。
系統⑪を使えば川平から空港へ抜けられる
系統⑪米原キャンプ場線は1日2便(バスターミナル8:45発・11:30発)で、川平公園前に9:58・12:43に着いた後、折り返して米原・サッカーパークあかんまを経由し、石垣空港に11:02・13:47で到着します。
つまり「市街地→川平湾→空港」という片方向の流れを1本で作れる系統です。帰りの飛行機の日に川平湾へ寄りたい、という旅程にぴったりはまります。逆に空港から川平方面へ入る便が前述の2便です。
ただし2便しかないため、川平湾での滞在時間はダイヤに完全に縛られます。川平公園前に9:58に着いて次の空港行きに乗る、という組み方はできないので、系統⑨で先に川平入りしておき、系統⑪の空港行きで抜ける、といった組み合わせを考えることになります。
| 系統⑨(川平リゾート線)が向く人 | 系統⑨では不便な人 |
|---|---|
| 1日6便あり時間を選びやすい 西海岸のホテルに泊まっている 市街地を拠点に往復したい 海沿いの景色を見ながら行きたい | 空港から直接川平へ入りたい 川平から空港へ直行したい 米原・於茂登方面にも寄りたい → 系統⑪の2便を軸に組む |
帰りの最終便を先に決めてから出かける
川平湾で気をつけたいのが復路です。系統⑨の下り最終はバスターミナル18:15発ですが、川平から市街地へ戻る上り便の最終はこれとは別のダイヤになります。往路の時刻表だけ見て出かけると、夕方に足がなくなります。
実務的には、川平湾に着いた時点でバス停の時刻表を撮影しておくのが確実です。系統⑨のほか、系統⑦・⑧・②・③も川平公園を通るため、バスターミナル行きの便は思ったより選択肢があります。ただしどれも本数は少なく、1本逃すと数時間空くことがあります。
タクシーを保険にする手もあります。空港公式が示す目安では、空港から川平公園までタクシーで40分・5,600円、空港から石垣港離島ターミナルまで25分・3,500円です(2026年8月時点)。最終便を逃したときの費用感を知っておくと、判断が早くなります。
失敗パターン②:一周線に乗れば島を1周できると思い込む
系統②西回り一周線と系統③東回り一周線という名前を見て、「これに乗れば観光しながら島を1周できる」と考える人がいます。実際には、系統②の下り便はバスターミナル15:10発と17:35発の1日2便しかなく、しかも15:10発は日曜日・祝祭日および6月23日は運休です。
系統③もバスターミナル6:45発の便が石垣空港7:17、伊原間7:44と北上していくダイヤで、観光時間を取りながら回るような設計ではありません。これらは島の集落を結ぶ生活路線であり、観光周遊バスではないのです。
島を1周しながら観光したいなら、系統⑫の石垣島一周定期観光バスが用意されています。バスターミナル午前9:15発で、大人6,500円・小人4,800円(昼食付き)。石垣鍾乳洞で下車40分、川平公園で下車55分、玉取崎展望台で下車15分と観光時間が確保され、石垣空港に13:30頃、バスターミナルに14:00頃戻ります。出発の30分前には受付カウンターへ行ってください。なおフリーパス類ではこのバスに乗車できません。
運賃と乗車券は路線図とセットで考える
路線図で行き先が決まったら、次は運賃です。石垣島の路線バスは距離制で、乗車券の種類によって旅行中のコストが大きく変わります。
初乗り180円、空港まで550円の距離制運賃
路線バスの運賃は距離に応じて上がる仕組みで、最低運賃は180円です。バスターミナルからの主な運賃は、大浜まで390円、白保まで440円、石垣空港まで550円(15.2km)。川平方面なら、みね屋工房まで430円、川平公園前まで770円、クラブメッドまで900円です(いずれも令和7年4月1日改定の運賃表・2026年8月時点)。
小人(6歳以上12歳未満)は大人運賃の半額、幼児(6歳未満)は大人1人につき1人まで無賃です。障害者手帳または障がい者手帳アプリ画面を提示すれば大人運賃の半額になり、介助の方も同じく半額になります。
運賃の考え方で押さえておきたいのは、系統によって同じ目的地でも経路長が違うため運賃が変わることです。空港へは④・⑩・⑭のどれに乗っても550円ですが、川平方面は経路が海沿いか内陸かで停留所が変わります。系統図で自分が乗る線をたどって、どこを通るかを確認しておきましょう。
1日フリーパス1,000円、3日間なら2,000円
東運輸には複数の乗車券があります。中心になるのが1日フリーパスで、大人1,000円・小人500円。購入した日の時間から24時間有効で、全路線バスが乗り放題です。バスターミナル窓口だけでなく、全ての路線バスの車内でも買えます。
3日間有効の「みちくさフリーパス」は大人2,000円・小人1,000円。滞在が3日以上でバス中心に動くなら、こちらのほうが割安になります。こちらも窓口と車内の両方で購入できます。
空港と港の往復だけなら、石垣空港⇔石垣港離島ターミナル往復乗車券が大人1,000円・小人500円。片道550円なので往復で100円分お得になる計算です。このほか金券式の無記名乗車券(シート券)が1,100円、満55歳以上向けのかりゆしパスが6ヶ月20,000円・3ヶ月15,000円で販売されています(すべて2026年8月時点)。
支払いは現金かタッチ決済のみ。交通系ICは使えない
東運輸の路線バスで使えるのは、現金とタッチ決済対応のクレジットカード(普通運賃清算のみ)だけです。各種交通系ICカード、Edy、WAON、タッチ決済非対応のクレジットカードは利用できません。現金の場合はお釣りが出ないため、両替機を使ってから運賃箱へ入れてください。
本土の感覚でICカードを当てにして乗ると、車内で慌てることになります。小銭を用意しておくか、タッチ決済に対応したクレジットカードを財布に入れておくのが確実です。カリー観光も同様に交通系ICとQRコード決済が使えません。
シーン別:どの乗車券を選ぶか
| 旅のスタイル | おすすめの乗車券 | 価格 |
|---|---|---|
| 空港と港を往復するだけ | 往復乗車券 | 1,000円 |
| 1日で川平湾を往復する | 1日フリーパス | 1,000円 |
| 3日以上バス中心で動く | みちくさフリーパス | 2,000円 |
| 島を1周して観光したい | 定期観光バス(別枠) | 6,500円 |
判断の基準は「1日にバスへ2回以上乗るか」です。川平公園前まで片道770円なので、往復すると1,540円。1日フリーパス1,000円のほうが安くなります。逆に空港から市街地へ移動して以降は歩きで済ませる、という日ならフリーパスは不要です。
フリーパスの元を取る計算や空港・川平への具体的な乗り方は、こちらの記事にまとめています。

路線図が当てにならなくなる日:台風とダイヤ改正
石垣島のバスは、路線図どおりに走らない日があります。それも年に何度も。条件を知っておくと、当日の判断が早くなります。
暴風警報が出た時刻以降のバスは全便運休
東運輸の公式方針は明快で、台風の接近により八重山地方に暴風警報が発令された場合、暴風警報発令時刻以降のバスターミナル出発便は全て運休となります。運行再開は暴風警報が解除された後、道路の安全状況が確認された路線から順次です。
注意したいのは、暴風警報発令時にはバスターミナル営業所も閉鎖され、職員の安全確保のため各停留所への運行状況の掲示も行われないことです。バス停へ行っても何も分からない状態になります。
そのため、台風が近づいている日は現地で確認しようとせず、事前に気象庁の暴風警報の発表状況を見て動くかどうかを決めるのが正解です。運行再開の見込みについては東運輸バスターミナル営業所へ電話で問い合わせる形になります。最新の運航状況・気象情報は必ず公式でご確認ください。
時刻表PDFには必ず「何年何月から」が書いてある
東運輸の時刻表PDFには、右上に適用開始時期が印刷されています。広域時刻表は令和8年2月〜、系統④空港線は令和8年3月〜、系統⑩は令和8年7月〜といった具合で、系統ごとに版が違います。
つまり同じサイトからダウンロードしても、系統によって最終更新のタイミングが揃っていません。手元のPDFが古いかどうかは、この表記を見て判断します。個人ブログに転載された時刻表にこの日付が入っていないことが多く、それが古い情報を掴む原因になっています。
系統図も同じで、右上に令和7年7月26日更新と入っています。日付の入っていない路線図を見つけたら、それは公式のものではないと考えて差し支えありません。
2026年8月にはカリー観光のダイヤ変更が予定されている
カリー観光は2026年7月31日に、2026年8月12日(水)より石垣路線バスのダイヤを変更すると告知しています。この記事に載せた直行バスの時刻は変更前のものです。8月12日以降に利用する方は、必ずカリー観光公式サイトで最新の時刻表をご確認ください。
このように、島のバスダイヤは年に複数回動きます。東運輸も系統ごとに改定を重ねており、旅行の1〜2週間前に確認したはずの時刻表が、当日には変わっている可能性があります。
確認先は2つだけ覚えておけば十分です。東運輸は路線バス案内ページと「路線バス運行状況」のお知らせ、カリー観光は石垣路線バスのご案内ページです。この2ページをブックマークしておけば、路線図と時刻表の最新版に常にたどり着けます。
運休・再開の情報はどこで確認するか
東運輸は公式サイトのお知らせ欄に「路線バス運行状況」を掲載しており、2026年7月10日時点では全路線バスが通常運行という表示になっていました。台風で運休した後も、このページで再開の告知が出ます。
カリー観光も同様に、公式サイトのNEWS欄で運休・再開・ダイヤ変更を告知しています。2026年7月12日には運行再開のお知らせが出ており、直前に台風の影響で止まっていたことがわかります。夏から秋にかけての石垣島は、これが日常です。
旅程を組むときは、バス移動を前提にしすぎないことも大切です。特に離島へ渡る日は、フェリーの欠航とバスの運休が同時に起こることがあります。予備日を1日確保しておくか、代替手段としてタクシーの費用感を頭に入れておくと安心です。
まとめ:石垣島のバス路線図は系統番号で読み解く
最初の一歩としておすすめしたいのは、旅行の準備段階で系統図PDFをスマートフォンに保存し、宿の最寄りバス停がどの系統の線上にあるかを1回だけ確認しておくことです。これをやっておくと、現地で「このバスでいいのか」と迷う時間がなくなります。空港線は30分間隔で走っていますが、川平方面や北部は1日数便の世界なので、往路と復路の時刻を両方メモしておく習慣が旅の質を決めます。
本記事の運賃・時刻・本数は2026年8月時点で各社公式サイトが公開している情報に基づいています。ダイヤと運賃は改定されるため、実際に乗る前に東運輸の路線バス案内、各種乗車券のご案内、南ぬ島石垣空港の交通案内、石垣市によるユーグレナ石垣港離島ターミナルの案内で最新情報をご確認ください。

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