西表島でバスを使って回れるのか、調べはじめて手が止まった人は多いはずです。時刻表を開いても便がやたら少なく、港と結ばれているのかもよく分からない。レンタカーを借りるべきか、バスで足りるのか、判断材料がないまま予約画面を閉じてしまう——そんな状態でこのページにたどり着いたのではないでしょうか。
結論から言います。西表島の路線バスは豊原〜白浜を結ぶ1路線だけで、上り下りそれぞれ1日4本しかありません(2026年4月1日改正・夏期時刻)。ただし本数が少ないだけで、使えないバスではありません。全線を通しても大人1,440円、目的地を2〜3か所に絞れば1日乗車券1,500円で十分に回れます。大事なのは「4本のダイヤから旅程を逆算する」という組み立て方を先に知っておくことです。
この記事では、公式時刻表・運賃表の数字をそのまま使って、どの便でどこへ行けるのか、1日乗車券は誰が得をするのか、2026年6月に大きく変わった港の送迎バスをどう扱うべきかまで、順番に整理します。港で立ち尽くさないための段取りを、出発前にそろえていきましょう。
・路線は1本・1日4往復という西表島のバスの全体像と、22の停留所の並び
・1日乗車券1,500円で元が取れる乗り方と、取れない乗り方の分かれ目
・2026年6月1日に縮小したフェリー会社の送迎バスと、これからの動き方
・由布島・浦内川などバスで行ける目的地ごとの、現実的な滞在時間の作り方
西表島のバスは1路線だけ|豊原〜白浜を1日4往復する22停留所の全体像

島を走るのは「豊原〜白浜」の1本、それだけです
西表島の路線バスは、島の南東端に近い豊原と、西の端の白浜を結ぶ1路線しかありません。停留所は全部で22。分岐も支線もないので、「どの系統に乗ればいいか」で迷う場面がそもそも起きない構造です。
1本しかない理由は島の地形にあります。西表島は面積の大半が原生林と山地で、道路は北岸から東岸をなぞる県道1本だけ。集落もその沿線に点在しているため、路線を分ける必要がないのです。逆に言えば、県道から外れた場所へはバスでは行けません。
停留所は豊原側から順に、豊原/大原診療所前/大原港/大原/大富/古見/野生生物保護センター/美原/由布水牛車乗場/ホテル パイヌマヤ前/大見謝ロードパーク/船浦/上原/上原小学校前/中野/星砂の浜/住吉/浦内/浦内川/干立/祖納/白浜と並びます。フェリーが着く大原港は豊原から3つ目、上原は船浦の次です。
旅程を組むときは、まず自分の宿と行きたい場所がこの22停留所のどこに当たるかを地図に落としてください。この並び順さえ頭に入っていれば、時刻表の読み方は一気に楽になります。
上りも下りも1日4本、通しで乗ると1時間38分〜2時間3分
便数は白浜行き4本、豊原行き4本の合計8本です。白浜行きは豊原を7:30・9:49・13:25・15:37に出発し、豊原行きは白浜を7:15・9:44・12:48・15:38に出発します(2026年4月1日改正・夏期時刻)。
始発から終点までの所要時間は便によって変わります。豊原7:30発は白浜9:33着で2時間3分かかりますが、13:25発は15:03着の1時間38分です。朝一番の便は通学利用が重なるため、乗降に時間がかかる区間があるぶん長くなります。
ここで押さえておきたいのは、「昼の便が1本もない時間帯がある」という点です。白浜行きは9:49発の次が13:25発。午前中に動き出せなかった日は、次のチャンスまで3時間半以上空きます。逆に言えば、午前の便で目的地に入り、午後の便で戻るという往復パターンが最も無理のない組み立てになります。
宿のチェックアウトが10時、フェリーの復路が夕方という日程なら、荷物を宿か港に預けてから9:49発(大原港10:00発)に乗るのが定番です。時刻表は季節で改正されるので、旅行の直前にもう一度西表島交通の公式ページで最新版を確認してください。
| 白浜行き | 1便 | 2便 | 3便 | 4便 |
|---|---|---|---|---|
| 豊原 発 | 7:30 | 9:49 | 13:25 | 15:37 |
| 大原港 発 | 7:38 | 10:00 | 13:35 | 15:46 |
| 上原 発 | 9:05 | 11:07 | 14:35 | 16:48 |
| 白浜 着 | 9:33 | 11:37 | 15:03 | 17:18 |
※2026年4月1日改正・夏期時刻。2026年8月時点の公式時刻表より抜粋。
運賃は最短130円、端から端まで乗っても1,440円
運賃は距離に応じた対キロ区間制で、最短区間は130円です。大原港から大原までのようなひと駅ぶんは130円、豊原から大原港までは140円と、集落内の移動なら小銭で済みます。
いっぽう長距離になると跳ね上がります。大原港から上原までは1,070円、大原港から浦内川までは1,230円、大原港から終点の白浜までは1,390円。そして豊原から白浜まで全線を通すと1,440円です。島の東端から西端まで約2時間乗って1,440円ですから、距離あたりで見れば決して高くありません。
支払いは現金のほか、クレジットカードのタッチ決済にも対応しています。ただしタッチ決済は乗車時と降車時の2度、決済端末にタッチする必要があります。降車時のタッチを忘れると運賃が正しく計算されないので、降りるときも端末の場所を確認してください。
細かい話ですが、車内では5千円札と1万円札の両替ができません。港のフェリー窓口やコンビニで千円札を作ってから乗るのが安全です(2026年8月時点)。
路線バスもクルーズもレンタカーも、運行しているのは1社です
西表島の路線バスを運行しているのは西表島交通株式会社1社です。1972年5月設立で、路線バスのほかに貸切観光バス、レンタカー(やまねこレンタカー)、仲間川マングローブクルーズ、自動車整備、お土産販売までを手がけています。
1社が島の移動をまとめて担っているため、バスとレンタカーの窓口が実質的に同じという利点があります。やまねこレンタカーは大原営業所と上原営業所があり、営業時間はいずれも8:00〜18:00。営業所間の乗り捨ても営業所間乗捨料金1,500円で可能で、各港へ無料送迎もしています。
同社が運航する仲間川マングローブクルーズは大原港のショップじゅごん前が出発場所で、マングローブコースが大人3,000円・子供1,500円、所要50〜60分です。バスで大原港に着いてそのまま乗れる距離なので、フェリーの待ち時間に組み込みやすいプログラムです(料金は2026年8月時点)。
なお、サキシマスオウノキコースは木道破損により安全確認中のため、当面の間催行を中止しています。運航の可否は日々変わるので、当日の状況は公式サイトで確認してください。
| 住所 | 〒907-1434 沖縄県八重山郡竹富町南風見201-109 |
| 電話番号 | 0980-85-5601 |
| 営業時間 | 8:00〜18:00 |
| 公式サイト | 公式サイト |
港に着いてもバスは待っていない|フェリーと時刻が接続していない前提で動く
公式が「フェリーの時刻とは接続されておりません」と書いている理由
西表島のバス計画で最初につまずくのがここです。公式時刻表には「各港のフェリーの時刻とは接続されておりません。ご了承ください」とはっきり書かれています。船が着いた直後にバスが出るとは限らない、という前提で動く必要があります。
接続しない背景には、高速船が天候で頻繁に遅れたり欠航したりするという事情があります。船に合わせてバスを待たせると、バスのダイヤ全体が崩れて通学・通院という島民の生活利用に支障が出る。だから両者は独立したダイヤで動いているのです。
実際の数字で見ると、大原港を出るバスは白浜行きが7:38・10:00・13:35・15:46、豊原行きが8:47・11:23・14:24・17:10の各4本。石垣港からの大原航路は石垣発9便・大原発7便あり、所要時間は直行の場合約40〜50分ですから、船の便数のほうが多いことになります。
つまり、船に合わせてバスがあるのではなく、バスに合わせて船を選ぶのが正しい順番です。予約前に「乗りたいバスの時刻」を先に決め、それに間に合う船の便を後から選んでください。
大原港なら港の目の前、ただし次の便まで最大3時間半空くことも
大原港のバス停は港の旅客ターミナルのすぐそばにあり、船を降りてから迷う要素はほとんどありません。白浜方面へ向かうなら10:00発、島の東端の豊原方面へ戻るなら11:23発というように、行き先の方向だけ間違えなければ大丈夫です。
注意したいのは間隔です。白浜行きは10:00の次が13:35で、3時間35分空きます。午前の船で着いたのに10:00発を逃すと、午後まで動けません。船の到着が10時前後になる便を選ぶときは、ターミナルから停留所まで小走りになる可能性も見ておいてください。
待ち時間ができた場合は、大原港発の仲間川マングローブクルーズが所要50〜60分なので、時間の埋め方としては現実的です。港周辺には売店や食堂もあり、荷物を置いて身軽になってから動けます。
大原港そのものの構造や、石垣島からのアクセス、レンタカーとの組み合わせについては、こちらの記事で詳しくまとめています。

上原港でバスを待っても永遠に来ません(失敗パターン1)
これが最も多い失敗です。路線バスは上原港には入りません。2023年3月1日の改定で港への乗り入れがなくなり、公式サイトにも「路線バスは『上原港』に入りませんのでご注意ください」と明記されています。
原因は、港のロータリーに入る時間ぶんダイヤが延びることと、港の利用が季節や欠航で大きく振れることにあります。定時性を守るため、バスは県道上の「上原」停留所を通るルートに整理されました。
対策は単純で、フェリー利用者は「上原」停留所を使うということです。上原停留所は上原港から歩いて移動する位置にあり、白浜行きは9:05・11:07・14:35・16:48、豊原行きは7:45・10:19・13:22・16:10に出ます。港の建物の中で待っていると、時刻表どおりのバスを目の前で逃すことになります。
港に着いたら、まず停留所の場所を係員や港の案内で確認してから移動を始めてください。船が着く時間帯は同じことを聞く人が多いので、案内係が慣れていて教えてもらいやすいです。
上原航路は外海を通るため、季節や風の強さによって欠航することがあります。バスの時刻に合わせて計画を組んでいても、船が出なければ前提から崩れます。当日の運航状況・気象情報は、必ず各運航会社の公式サイトでご確認ください。
空いた時間は「歩ける範囲」で埋めるのが正解
バス待ちの1〜3時間をどう使うかで、旅の満足度はかなり変わります。結論としては、停留所から歩いて往復できる範囲に絞るのが安全です。バスを1本逃すと次が数時間後なので、遠くまで足を延ばすリスクが大きすぎます。
大原港周辺なら、仲間川クルーズが所要50〜60分でちょうど収まります。上原周辺なら、上原から星砂の浜までが160円・バスで7分の距離で、海を見て戻る程度なら次の便に間に合わせやすい配置です。
逆に、上原から浦内川(310円)まで移動して遊覧船に乗ると、船だけで往復約1時間30分かかります。バスの間隔と合わせると半日仕事になるので、「待ち時間つぶし」ではなく「その日のメイン」として計画してください。
時間の見積もりで迷ったら、目的地までのバス所要時間を2倍し、そこに滞在時間を足した数字が次の便までに収まるかを確認する。これだけで、置いていかれる事故はかなり防げます。
1日乗車券1,500円で本当に得をするのは誰か

実は、片道1回しか乗らない人は必ず損をします
意外と知られていませんが、1日乗車券1,500円は全線を通しで乗る運賃1,440円より高いのです。つまり豊原から白浜まで端から端まで片道で移動しても、普通運賃のほうが60円安い。1回乗るだけの人が1日乗車券を買う理由はどこにもありません。
この逆転が起きるのは、路線が1本しかなく最長区間の運賃が頭打ちになっているからです。系統が何本もある都市部のフリーパスと違い、西表島では「乗り放題で稼げる距離」に上限があります。
1日乗車券は大人1,500円、小人750円で、バス車内で購入できます。スマホ乗車券アプリ「QUICK RIDE」でも購入できるので、現金の持ち合わせが不安な人は事前に用意しておくと安心です。
判断基準はシンプルです。その日に乗る区間の運賃を足して1,500円を超えるかどうか。超えないなら都度払い、超えるなら1日乗車券。乗る前に運賃表を見て足し算するだけで答えが出ます(金額は2026年8月時点)。
元が取れるのは「港から遠くへ行って戻る」パターンだけ
具体的に計算してみましょう。大原港から上原まで往復すると、普通運賃の合計は2,140円。1日乗車券なら1,500円なので、640円ぶん得をします。大原港から浦内川までの往復なら普通運賃の合計は2,460円で、差はさらに広がります。
逆に元が取れないのは近距離の往復です。大原港から由布水牛車乗場までの往復は普通運賃の合計で900円、上原から浦内川までの往復は620円。どちらも1,500円には遠く及びません。
この差が生まれるのは、大原港が島の東端寄り、上原・浦内川が北西部にあり、その間が島でいちばん長い移動区間だからです。港をまたいで島を横断する人は乗車券、片方のエリアで完結する人は都度払い、と覚えておけば外しません。
迷ったときは「大原港と上原、両方の名前が旅程に出てくるか」で判断してください。両方出てくるなら1日乗車券を買う。片方だけなら都度払い。この基準がいちばん実務的です。
| その日の乗り方 | 普通運賃の合計 | 1日乗車券 | どちらが安いか |
|---|---|---|---|
| 豊原→白浜 片道1回 | 1,440円 | 1,500円 | 普通運賃 |
| 大原港⇔由布水牛車乗場 | 900円 | 1,500円 | 普通運賃 |
| 上原⇔浦内川 | 620円 | 1,500円 | 普通運賃 |
| 大原港⇔上原 | 2,140円 | 1,500円 | 1日乗車券 |
| 大原港⇔浦内川 | 2,460円 | 1,500円 | 1日乗車券 |
※石垣島旅の教科書調べ。西表島交通の公式運賃表(2026年4月1日改正)の金額を単純合計。2026年8月時点。
買い方は車内かアプリ、支払いは現金かタッチ決済
1日乗車券の入手方法は2つです。ひとつは乗車したバスの車内で乗務員から購入する方法。もうひとつはスマホ乗車券アプリ「QUICK RIDE」で事前購入する方法です。どちらでも大人1,500円、小人750円で内容は同じです。
車内購入が用意されているのは、島に券売所を置く場所が限られているからです。港のターミナルにも券売機はなく、実質的に車内かアプリの二択になります。
支払い手段はクレジットカードのタッチ決済にも対応していますが、前述のとおり乗車時と降車時の2度タッチが必要です。また、車内では領収書の発行を行っていません。経費精算が必要な人は、アプリ購入の履歴を残しておくほうが確実です。
現金で払うなら、千円札と小銭を多めに用意してください。5千円札と1万円札は両替できないため、大きい紙幣しか持っていないと乗れない事態になりかねません。
石垣島とセットで動くなら周遊フリーパスという手もあります
石垣島と西表島を行き来する日程なら、「石垣・西表周遊フリーパス」という選択肢があります。石垣島の東運輸・カリー観光の路線バスと、西表島交通の路線バスが期間中乗り放題になるデジタルチケットです。
券種は2日券が大人3,000円・小人1,500円、3日券が大人4,000円・小人2,000円、4日券が大人4,500円・小人2,250円。有効時間は2日券が最大54時間、3日券が最大78時間、4日券が最大102時間と、購入日数より少し長めに設定されています(2026年8月7日時点の販売ページ表示)。
石垣港と離島を結ぶ往復乗船券は、このパスに含まれるのではなくオプションチケットとして別途追加する方式です。船まで込みだと思って買うと計算が狂うので、購入画面で内訳を必ず確認してください。購入はジョルダンの乗換案内アプリの販売ページから行います。
西表島の滞在が1日だけなら島内の1日乗車券で十分ですが、石垣島でも空港線や川平線を使うなら周遊フリーパスのほうが総額を抑えられます。石垣島側のバス事情はこちらにまとめてあります。

西表島の送迎バスは2026年6月に縮小した|「無料バスがある」前提は捨てる
2026年6月1日から、減便と運行範囲の縮小が実施されました
これは旅程に直結する変更です。安栄観光が西表島で運行してきた送迎バスについて、令和8年(2026年)6月1日より運行便の減便および運行範囲の縮小が実施されました。古い旅行記や去年のブログを見て計画を立てると、確実に前提が狂います。
同社の告知によれば、理由は「燃料費の高騰、バス維持費の高騰、運転手確保が困難、等の理由」とされています。西表島に限らず離島の交通全般で起きている構造的な問題で、今後元に戻る保証はないと考えておくのが現実的です。
現行の西表島西部地区送迎バス時刻表は2026年7月1日〜2026年9月30日の適用期間で公開されています。期間ごとにスケジュールが差し替わる運用なので、旅行日が含まれる期間のものを見ているかを必ず確認してください。
最新の内容は安栄観光の公式おしらせで公開されています。予約前に一度目を通しておくだけで、現地での想定外がひとつ減ります。
上原航路が動いている日は、白浜方面への接続バスがありません
縮小の中身で最も影響が大きいのがこれです。2026年6月1日以降、上原航路が通常運航している日の「上原港⇔白浜方面」の接続バス運行はありません。上原港に着いてから船浦・中野・住吉・浦内方面へ、送迎バスで運んでもらうという動き方ができなくなりました。
この区間を担っていた送迎バスが消えたことで、上原港から西へ移動する手段は路線バス・レンタカー・タクシー・宿の送迎に絞られます。宿泊先が星砂の浜や浦内周辺なら、宿の送迎の有無を予約時に必ず確認してください。
路線バスで代替する場合の運賃は、上原から星砂の浜が160円、上原から住吉が200円、上原から浦内川が310円、上原から終点の白浜が540円です。金額そのものは負担になりませんが、便が1日4本しかないという制約がそのまま乗ってきます。
実務的には、上原港に着く船の便と、上原停留所を出るバスの時刻(白浜行き9:05・11:07・14:35・16:48)を並べて、乗り継げる組み合わせを先に見つけておくのが確実です。
欠航時の振替バスは「上原港行きの乗船券」がないと乗れません(失敗パターン2)
縮小後も残っているのが、上原航路欠航時の大原港⇔上原港の振替送迎バスです。ただしここに落とし穴があります。この送迎バスを利用するには安栄観光の上原航路の乗船券が必要で、大原港行きの乗船券では乗れません。
理屈としては、上原港行きの運送契約を大原港経由で履行するための代替輸送だからです。最初から大原港行きを買った人は大原港到着で契約が完了しているため、その先の陸送は対象外になります。
そのため、目的地が島の北西部なら欠航が予想される日でも「上原港行きの乗船券」を買うのが正解です。窓口では上原航路欠航時に接続送迎バスの利用を希望する旨を伝えてください。なお座席には限りがあり、希望者全員を案内できない場合があると公式に案内されています。
また、この振替バスは大原港から上原港へ直行し、船浦地区での降車はできません。復路も上原港から大原港へ直行で、船浦地区からの乗車はできません。白浜港〜上原港間の送迎バスの運行もありません。「途中で降ろしてもらう」は成立しないと考えてください。
送迎バスのスケジュールは期間ごとに差し替えられ、状況により変更になる場合があります。乗船券の種類によって乗車可否が変わるため、購入時に必ず窓口で行き先と接続バス利用の希望を伝えてください。最新の運航状況・気象情報は公式サイトでご確認ください。
冬の欠航を織り込むなら、大原港起点で組むのが堅い
結論として、欠航リスクを下げたいなら大原航路を軸に旅程を組むのが堅実です。石垣〜大原は大人片道2,520円・往復4,880円、小人片道1,290円・往復2,500円。石垣〜上原は大人片道3,290円・往復6,370円、小人片道1,650円・往復3,200円で、片道の差額は770円です。
上原航路のほうが770円高いうえに欠航しやすいのは、航路が外海を通るためです。大原航路は所要時間が直行の場合約40〜50分、上原航路は直行の場合約45〜55分と大きな差はありませんが、風の影響の受けやすさはまったく違います。
大原港に着いてから北西部へ向かう場合、路線バスなら大原港から上原まで1,070円、浦内川まで1,230円で移動できます。時間はかかりますが、船が欠航して一日潰れるリスクと比べれば十分に許容範囲でしょう。
宿が上原・住吉方面で、どうしても上原港を使いたい日は、前述のとおり「上原港行きの乗船券」を選んでおくこと。これだけで欠航時の逃げ道が一本確保できます(運賃は2026年8月時点)。
乗り降りで行ける主な目的地と、滞在時間の作り方
由布島は「10:00発の便」に乗ると3時間半以上遊べます
バスで行ける代表格が由布島です。最寄りは「由布水牛車乗場」停留所で、大原港からの運賃は450円。大原港10:00発の便なら10:26に到着します(13:35発は13:55着)。
由布島は水牛車で浅瀬を渡って行く小さな島で、営業時間は9:15〜16:30、入園締切は15:45です。往復水牛車&入園料は大人2,000円・小人1,000円、水牛車を使わず徒歩で渡る場合は入園料が大人700円・小人350円。小学生未満は無料です。
帰りのバスは「由布水牛車乗場」を8:24・11:03・14:04・16:50に出ます。10:26に着いて14:04発に乗れば滞在は3時間半以上、13:55着で16:50発なら約3時間。水牛車は西表島発が9:15から16:00まで、由布島発が9:45から16:30まで、おおむね15分間隔で運行しています。
チケットは西表島側の「旅人の駅」で販売しており、水牛車乗車の10分前までに購入する必要があります。バスを降りてすぐ乗り場へ向かえば問題ない距離ですが、潮の高さで開園時間が遅れることがある点だけ頭に入れておいてください。
大原港 10:00発の白浜行きバスに乗る(450円・2026年8月時点)
10:26「由布水牛車乗場」で降り、旅人の駅でチケットを買う
水牛車で由布島へ。帰りは14:04発の豊原行きで大原港14:24着
| 住所 | 〒907-1432 沖縄県八重山郡竹富町字古見689番地 |
| 電話番号 | 0980-85-5470 |
| 営業時間 | 9:15〜16:30(入園締切15:45) |
| 定休日 | 年中無休(台風・強風時は休園) |
| 公式サイト | 公式サイト |
浦内川は遊覧船の往復だけで1時間30分、半日仕事と考える
浦内川は沖縄県最大の川で、遊覧船で上流へ向かうのが定番です。最寄りは「浦内川」停留所。上原からの運賃は310円で所要は15分ほど、大原港からなら1,230円です。
遊覧船は往復で大人3,000円・子供1,500円。片道約30分、往復で約1時間30分かかります。予約は不要ですが、出発の10分ほど前には船着場に着いておく必要があり、最少催行人数は4名以上とされています。
バスとの組み合わせで現実的なのは、上原9:05発で浦内川9:20着、遊覧船に乗って戻り、浦内川13:01発の豊原行きで上原13:22着というパターンです。滞在は3時間半以上あるので、船の往復に加えて周辺を歩く余裕もできます。
電話受付は8:30〜16:30。天候・水位により変更・欠航があるため、雨が続いた翌日などは出発前に運航状況を確認してください。公式サイトでも、上原港からバスを利用して下流船着場へ向かう行き方が案内されています。
| 住所 | 〒907-1541 沖縄県八重山郡竹富町上原870-3 |
| 電話番号 | 0980-85-6154 |
| 営業時間 | 8:30〜16:30 |
| 公式サイト | 公式サイト |
星砂の浜と住吉は、上原から数分の「軽く寄れる」エリア
もっと軽い立ち寄りなら、星砂の浜が使いやすい選択肢です。上原から星砂の浜までは160円、白浜行きなら上原9:05発で9:12着と7分の距離。住吉までは200円です。
この一帯は上原港からほど近い北西部の海岸線で、集落と宿が集まっています。停留所同士の間隔が短いため、130円や160円といった小さい運賃で刻んで移動できるのがこのエリアの特徴です。
帰りのバスは、星砂の浜を7:38・10:10・13:12・16:01に豊原方面へ出ます。9:12に着いて10:10発に乗れば滞在は約1時間。次の13:12発まで待てば4時間になるので、どちらの過ごし方をするかを先に決めてから降りてください。
遊泳の可否は日によって変わります。監視員の有無や海況は現地の掲示と宿の情報を優先し、少しでも荒れているようなら海に入らない判断をしてください。安全に関わる部分は、事前の記事情報より当日の現地情報が上です。
終点の白浜は、そこから先の船に乗り継ぐための場所
路線バスの終点は白浜です。上原からは540円で、大原港からだと1,390円。白浜行きは9:33・11:37・15:03・17:18に到着し、折り返しの豊原行きは7:15・9:44・12:48・15:38に出発します。
白浜が終点になっているのは、ここから先に道路がないからです。西表島の西端にある船浮集落へは陸路が通じておらず、白浜港から定期船で渡るしかありません。日本でも数少ない「道路でたどり着けない集落」への玄関口が白浜です。
バスで白浜まで行き、定期船で船浮へ渡って戻ってくる行程を組む場合は、バスとの接続がいちばんの制約になります。白浜到着11:37の便で渡り、12:48発の豊原行きで戻るのは時間的に厳しいので、往復するなら朝の便から動く前提で計画してください。
定期船の時刻や運賃は季節によって変わります。船浮まで足を延ばすかどうかは、事前に運航会社の公式情報で最新の時刻を確認したうえで判断するのが確実です。
運賃・所要時間ひと目表|レンタカー・タクシーとの使い分け
大原港を起点にすると、どこまでいくらで行けるのか
大原港から主要な停留所までの運賃を並べておきます。由布水牛車乗場まで450円、ホテル パイヌマヤ前まで680円、船浦まで1,040円、上原まで1,070円、星砂の浜まで1,130円、浦内川まで1,230円、白浜まで1,390円です。
数字を見ると、由布水牛車乗場までとその先で運賃の伸び方が変わることが分かります。大原港から由布までは島の東側の平坦な集落沿いを走るのに対し、そこから船浦・上原までは山越えの長い区間になるためです。
所要時間で言うと、大原港10:00発の便は由布水牛車乗場10:26、上原11:07、浦内川11:24、白浜11:37着。港から島の反対側まで1時間半強で着く計算です。
旅程を組むときは、この運賃と時刻を1枚のメモにまとめて持っておくと現地での判断が速くなります。電波が届きにくい区間もあるため、スクリーンショットやオフライン保存をしておくと安心です。
| 区間 | 運賃(大人) | 10:00発の便の到着時刻 |
|---|---|---|
| 大原港→由布水牛車乗場 | 450円 | 10:26 |
| 大原港→ホテル パイヌマヤ前 | 680円 | 10:40 |
| 大原港→船浦 | 1,040円 | 11:03 |
| 大原港→上原 | 1,070円 | 11:07 |
| 大原港→星砂の浜 | 1,130円 | 11:15 |
| 大原港→浦内川 | 1,230円 | 11:24 |
| 大原港→白浜 | 1,390円 | 11:37 |
※石垣島旅の教科書調べ。西表島交通の公式時刻表・運賃表(2026年4月1日改正)より作成。2026年8月時点。
上原を起点にすると、130円台の短距離移動が効きます
上原を拠点にする人向けの運賃も整理しておきます。上原から船浦まで130円、上原小学校前まで130円、星砂の浜まで160円、住吉まで200円、浦内まで240円、浦内川まで310円、大見謝ロードパークまで370円、干立まで400円、祖納まで430円、白浜まで540円です。
北西部は集落と停留所が密集しているため、1回あたりの運賃が小さく収まります。上原から白浜まで島の西半分を走破しても540円ですから、このエリア内で完結する日は1日乗車券より都度払いのほうが安くなります。
ただし東側へ戻る移動は別です。上原から由布水牛車乗場までは790円、豊原までは1,120円と一気に上がります。宿が北西部で、由布島や大原港を訪ねる日だけは1日乗車券を検討してください。
上原停留所を出る便は白浜行きが9:05・11:07・14:35・16:48、豊原行きが7:45・10:19・13:22・16:10。北西部を細かく回る日は、この8本の時刻を軸に予定を並べるのが最も効率的です(運賃は2026年8月時点)。
バスで足りる人、レンタカーが要る人はここで分かれます
結論を先に言うと、目的地が2〜3か所で、そのすべてが県道沿いの停留所にあるならバスで足ります。逆に、朝夕の光が良い時間帯に動きたい人、子連れで荷物が多い人、県道から外れた場所へ行きたい人はレンタカーが必要です。
判断の分かれ目は「1日4本のダイヤに自分の予定を合わせられるか」の一点に尽きます。バスは待ち時間を受け入れる代わりに運転と駐車から解放される乗り物で、レンタカーはその逆です。
シーン別に整理すると、日帰りで由布島だけ、あるいは浦内川だけを目指す人はバスで十分。1泊2日で島の東西を行き来する人はバス+1日乗車券。ダイビングやカヤックのツアーを複数入れる人は、集合時間が読めないのでレンタカーが安全です。
やまねこレンタカーは大原・上原の両営業所にあり、営業時間はいずれも8:00〜18:00、各港へ無料送迎があります。営業所間の乗り捨ても営業所間乗捨料金1,500円で可能なので、上原港に入って大原港から出るような片道移動にも対応できます。
| 路線バスのメリット | 路線バスのデメリット |
|---|---|
| 運転と駐車から解放される 全線通しでも大人1,440円と安い 1日乗車券1,500円で乗り放題にできる 島の景色を車窓からゆっくり見られる | 上り下り各4本しかない フェリーの時刻と接続していない 県道沿い以外へは行けない 1本逃すと数時間動けなくなる |
レンタカーを選ぶ場合の営業所の使い分けや、港ごとの受け取り方についてはこちらで詳しくまとめています。

乗る前に知っておきたい、地味だけど効く車内ルール
高額紙幣は使えず、領収書も出ません
まず現金の準備です。車内では5千円札と1万円札の両替ができません。ATMで下ろしたばかりの1万円札しか持っていない状態でバスに乗ろうとすると、支払いができない事態になります。
島内に両替できる場所が多くないため、この制約は思ったより重く効きます。石垣港離島ターミナルの売店やフェリー窓口で、乗船券の支払いのついでに千円札を作っておくのが実務的な対策です。
もうひとつ、車内では領収書の発行を行っていません。出張や取材で経費精算が必要な人は、スマホ乗車券アプリ「QUICK RIDE」で購入して決済履歴を残すか、クレジットカードのタッチ決済を使って利用明細を証憑にする形になります。
タッチ決済を使う場合は、繰り返しになりますが乗車時と降車時の2度タッチが必要です。降車時のタッチを忘れると正しい運賃で処理されないため、降りる直前に端末の位置を目で確認する癖をつけてください。
子ども料金は半額、6歳未満は大人1人につき1人まで無料
家族で乗るときの料金体系も押さえておきましょう。子ども料金は大人運賃の半額で、端数は切り上げになります。1日乗車券も大人1,500円に対して小人750円です。
さらに、1歳以上6歳未満の小児は同伴の大人1人につき1人まで無料、1歳未満の小児は無料と定められています。未就学児を2人連れている場合は、大人2人なら2人とも無料、大人1人なら1人ぶんの子ども運賃がかかる計算です。
この仕組みは、大原港から上原までのような長距離で効いてきます。大人1,070円に対して子どもは半額ですから、家族4人の移動でも金額のインパクトはそこまで大きくありません。
ベビーカーを使う場合は、車内スペースの都合で畳む必要が出ることがあります。混雑する時間帯を避けるか、折りたたみやすいタイプを選んでおくと現地で慌てずに済みます。
「美原」は白浜方面行きが通過する、時刻表に潜む落とし穴
時刻表を読むときに見落としやすいのが停留所「美原」です。公式の時刻表には注意書きがあり、白浜方面行きは美原を通過します。豊原行きは停まりますが、白浜行きは停まりません。
片方向だけ通過扱いになる停留所は珍しく、時刻表の白浜行きの列を見ると美原の欄だけ時刻が入っていません。空欄を見落として「この時間の便に乗れる」と思い込むと、乗り場で待ちぼうけになります。
美原は由布水牛車乗場のひとつ手前にあり、由布島方面を目指す人の視界に入りやすい位置です。白浜方面へ向かうときは、隣の由布水牛車乗場か野生生物保護センターの停留所を使ってください。
こうした片方向だけの扱いは、時刻表を「往路と復路で別の表」として読むことで防げます。往路の列と復路の列を別々に確認する——これだけで多くの読み違いは消えます。
時刻表は「白浜行き」と「豊原行き」で停車パターンが違います。往路で使った停留所が復路でも同じように使えるとは限らないので、行きと帰りを別々に確認してからバスに乗りましょう。
終点のさらに先、豊原は日本最南端のバス停です
最後に、旅の記憶に残る豆知識をひとつ。路線の東端にあたる豊原は、日本最南端のバス停です。公式の時刻表にもその表記があり、バス停そのものが小さな目的地になっています。
日本最南端の有人島は波照間島ですが、そこには路線バスがありません。そのため路線バスとしての最南端が、西表島南東部の豊原に落ち着いているわけです。
豊原は白浜行きの始発地で、7:30・9:49・13:25・15:37に出発します。大原港からは1つ先ではなく、大原・大原診療所前を挟んだ位置にあり、豊原から大原港までの運賃は140円です。
大原港でフェリーの待ち時間ができたとき、豊原まで往復してバス停の標識を見てくるという時間の使い方もあります。ただし便数が便数なので、次の船の時刻から逆算して余裕があるときだけにしてください。
まとめ|1日4往復のダイヤから旅程を逆算しよう
西表島のバス旅は、時刻表を先に開くかどうかで難易度がまるで変わります。まずやってほしいのは、行きたい場所を2〜3か所に絞り、その停留所を出る便の時刻を書き出すこと。豊原7:30・9:49・13:25・15:37発、白浜7:15・9:44・12:48・15:38発という8本の骨格が見えたら、そこに石垣島からの船をはめ込んでいく——この順番なら、港で立ち尽くす時間はほとんどなくなります。最初の一歩として、旅行日程が決まったらまず西表島交通の公式時刻表を開いて、自分の宿の最寄り停留所の時刻に印を付けてみてください。
※本記事の時刻・運賃は2026年8月時点で各事業者の公式情報から確認したものです。ダイヤ改正・運賃改定・台風による運休や欠航が発生する場合がありますので、最新の運航状況・気象情報は必ず公式サイトでご確認ください。

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