石垣島の地図を開くと、島の北側から細長い腕のように海へ突き出した半島があります。その先端にあるのが平久保崎です。白い灯台が立つ丘に登ると、左手に東シナ海、右手に太平洋という、方角の違う2つの海が同時に目に入ります。石垣島でこの見え方をする場所は、ここだけです。
ただ、この岬は「ついでに寄る」場所ではありません。新石垣空港から車で約42分、市街地からは約60分。島の一周道路をひたすら北へ走り切った先にあります。しかも駐車場は無料ですが、区画線があるのは6台分だけ。夕方の時間帯に何も考えずに向かうと、停める場所がなくて路肩をうろうろすることになります。
この記事では、平久保崎への行き方を空港・市街地・離島ターミナルの3つの出発点から整理し、駐車場が埋まる時間帯、路線バスで行けるのかという疑問、そして石垣島でも指折りの暗さを持つ星空スポットとしての顔まで、現地で迷わないための数字をまとめます。北部ドライブに組み込む順番も合わせて紹介します。
・新石垣空港・市街地・離島ターミナルから平久保崎までの所要時間と走り方
・無料駐車場の台数と、満車になりやすい時間帯の外し方
・路線バスで行けるのか(東バス平野線の時刻と運賃の現実)
・南十字星が見える時期と、夜に行くときの装備・帰り道の注意
平久保崎への行き方は3ルート|新石垣空港から42分・31.6kmの最短導線

空港からは42分、北へ一本道で迷う場所がない
新石垣空港から平久保崎までは31.6km、車で約42分です。空港は島の東側にあるため、そこから北を目指すルートが最短になります。島の東海岸を走る一周道路をひたすら北上し、伊原間で半島の付け根に入り、明石・久宇良・平久保の集落を抜けて突端へ、という流れです。分岐らしい分岐がほとんどないので、道順そのもので迷うことはまずありません。
時間がかかる理由は距離です。石垣島には高速道路がなく、制限速度も40〜50km/h区間が中心。加えて半島に入ってからは片側1車線の細い道になり、前に観光の車が入ると流れが一気に落ちます。42分という数字は「渋滞がなく、信号でも止まらなかった場合」の目安だと考えて、実際は50分前後を見込んで組むと予定が崩れません。空港でレンタカーを借りてそのまま北上する場合、手続きの時間も含めて1時間半は空けておきたいところです。
市街地・離島ターミナルからは約60分かかる
石垣市の市街地からは約60分、石垣港離島ターミナルからも41.6kmで約60分です。空港発より20分ほど余計にかかるのは、市街地から空港方面まで戻る区間が加わるためです。竹富島や西表島から船で戻ってきて、その足で平久保崎へ向かう場合は、この60分を必ず旅程に入れてください。
実務的に効いてくるのが「帰りも同じ60分かかる」という点です。往復で2時間、現地滞在30分を足すと2時間半が消えます。夕方に離島から戻ってきて日没前に平久保崎へ、という組み方は時間的にかなり厳しく、途中の景色を楽しむ余裕もなくなります。離島とセットにするなら、船を早い便にして午前中に戻り、午後をまるごと北部に充てるほうが現実的です。
電波が届かない区間があることを前提に走る
平久保半島に入ると、携帯電話の電波が入りにくい場所が出てきます。地図アプリだけを頼りにしていると、肝心なところで地図が読み込めず不安になります。対策はシンプルで、出発前に目的地までのルートをカーナビに入れておくか、地図アプリのオフラインマップをダウンロードしておくことです。
もう1つ、給油も出発前に済ませてください。半島の先端側にはガソリンスタンドがなく、いちばん近い給油ポイントは伊原間まで戻ることになります。市街地や空港周辺で満タンにしてから北上するのが基本の段取りです。飲み物も同様で、灯台の駐車場に自動販売機はありますが、コンビニは半島にありません。
| 住所 | 〒907-0331 沖縄県石垣市平久保234-50 |
| 営業時間 | 散策自由(24時間) |
| 定休日 | なし |
| アクセス | 新石垣空港から車で約40-42分、市街地から約60分、離島ターミナルから約60分 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり(区画線のある6台分+自販機前に4台ほど/計8〜10台) |
| 公式サイト | 公式サイト |
※上記のカードに記載した情報は2026年8月時点のものです。
駐車場は区画線6台分|満車を避けるなら何時に着けばいいか
無料だが、実質8〜10台しか停められない
平久保崎の駐車場は無料です。ただし収容力は小さく、区画線が引かれているのは6台分。そのほかトイレの右側にある自動販売機の前に4台ほど停められるスペースがあり、合わせて8〜10台が実質的な上限になります。大型の観光バスやレンタカーが数台入っただけで、あっという間に埋まる規模だと考えてください。
この台数の少なさが、平久保崎という場所の性格を決めています。川平湾のような大規模駐車場を備えた観光地ではなく、あくまで岬の先端にある小さな展望スペースです。だからこそ人が少ない時間に当たれば静かな絶景を独り占めできますが、タイミングを外すと駐車場の入口で待つことになります。
混みやすいのは日没前と、ツアーが動く時間帯
混雑が読みやすいのは夕方です。灯台と草地がやわらかい光に包まれる時間を狙って、夕日目当ての車が集中します。次いで混むのが、島を北回りで巡る観光ツアーやレンタカーの流れが到達する昼過ぎです。
逆に狙い目は午前中の早い時間帯です。空港でレンタカーを借りてすぐ北上すれば、他の観光客が川平湾や米原ビーチに立ち寄っている間に平久保崎へ先回りできます。海の色も、太陽が高い時間のほうが藍色からエメラルドグリーンへのグラデーションがはっきり出ます。「先に最北端、帰りに途中のスポット」という逆回りの発想が、駐車場問題をそのまま解決してくれます。
トイレと自動販売機は駐車場にある
駐車場には公衆トイレと自動販売機が設置されています。半島の先端でトイレがあるのは貴重で、北部ドライブの休憩ポイントとしても機能します。子連れやシニアと一緒に回るときは、この存在を知っているかどうかで安心感が変わります。
灯台までは駐車場から徒歩3分ほど。ただし舗装された上り坂で、日差しを遮るものが何もありません。夏場は短い距離でも汗をかくので、飲み物を1本持って上がってください。歩きやすい靴であれば特別な装備は不要ですが、丘の上は風が強く吹き抜けます。帽子は飛ばされやすいので、あご紐があるものか、手に持って上がるのが無難です。
やりがちな失敗①:満車で路肩に寄せてしまう
実際に起きやすいのが、満車を見て道路の路肩や牧草地の出入口に車を寄せてしまうケースです。灯台へ続く道は幅が狭く見通しの悪いカーブがあり、路上駐車は後続車にとって危険なだけでなく、牛を運ぶ車両や地元の方の通行を妨げます。周辺は放牧地でもあるため、出入口をふさぐと実害が出ます。
対策は、満車だったら一度引き返すと決めておくことです。手前の平久保集落側まで戻って時間を置くか、後述する玉取崎展望台まで戻って先にそちらを見てから再訪すれば、20分ほどで状況は変わります。「せっかく来たのだから」と無理に停めるのがいちばん危ないので、最初から代替プランを決めておくのが安全です。
平久保崎は遮るもののない岬の先端で、強風時は丘の上で体を持っていかれることがあります。台風接近時や強風・大雨の日は無理に向かわず、最新の気象情報と道路状況を公式の発表でご確認ください。駐車場の情報は2026年8月時点のものです。
灯台の丘から見える東シナ海と太平洋

360度のパノラマは、海の色が場所ごとに違う
白い灯台が建つ丘からは、360度のパノラマビューが広がります。石垣島観光の公式情報でも「視界を遮るものがなく、藍色からエメラルドグリーンのグラデーションを見せる海を背景に壮大な景観が広がります」と紹介されている通り、遠くの深い海は藍色、岸に近い浅瀬はエメラルドグリーンと、同じ海なのに色がはっきり分かれて見えるのがこの岬の特徴です。
色が分かれる理由は水深とサンゴ礁です。岸沿いに広がるリーフの上は水深が浅く、白い砂底に光が反射して明るい緑に見えます。その外側でリーフが切れて急に深くなると、光が返ってこないため濃い藍色になります。つまり色の境目がそのままリーフの縁の形を示しているわけで、上から見ると海の地形が読み取れます。晴れた日の正午前後、太陽が高い時間帯がいちばんはっきり見えます。
東シナ海と太平洋を、体の向きだけで見分ける
平久保崎の丘の上では、東シナ海と太平洋の両方が見渡せます。半島の西側が東シナ海、東側が太平洋です。同じ場所に立ったまま体の向きを変えるだけで違う海を見られる場所は、日本国内でもそう多くありません。
実際に立ってみると、2つの海は表情が違います。西側の東シナ海はリーフに守られて穏やかに見えることが多く、東側の太平洋は外洋の風を受けて波が立ちやすい傾向があります。天気が良ければ、北の方角に多良間島の島影が見えることもあります。灯台を1周しながら、どちら側の海がどう見えるかを確かめるのが、この岬でいちばん贅沢な時間の使い方です。
牛は「風景の一部」であって、近づく対象ではない
灯台周辺の草地には、季節によって牛が放牧されています。柵の向こうでのんびり草を食む牛と白い灯台と青い海、という組み合わせが平久保崎らしい風景をつくっています。
ただし、これは牧場ではなく実際に飼育されている牛です。柵を越えて草地に入る、餌をやる、大きな音を出して驚かせるといった行為は避けてください。牛は体が大きく、驚いた動きは人にとって危険です。写真を撮るなら柵の外から望遠寄りで狙うのが正解で、そのほうが灯台と牛を1枚に収める構図も作りやすくなります。ドローンを飛ばす場合も、家畜を驚かせない配慮が必要です。
平久保崎灯台は2016年9月に「ロマンスの灯台100選」(日本ロマンチスト協会認定)に選ばれています。灯台そのものは内部公開されていないので、見学時間は10〜15分あれば十分。長居する前提ではなく、北部ドライブの折り返し地点として組み込むのがちょうどいい距離感です。
レンタカー以外で行けるのか|バスとタクシーの現実
東バス平野線は1日4往復、始発は空港7:37発
結論から言うと、路線バスで行くことは可能ですが、旅程の自由度は大きく下がります。平久保に停まるのは東運輸の系統⑥平野線と系統⑤平野経由伊原間線だけです。系統⑥平野線は石垣空港を7:37、11:52、16:17、18:52に出て、平久保にはそれぞれ8:25、12:40、17:05、19:40に着きます(2026年8月時点・令和8年2月からの時刻表)。
戻りは平久保発が8:45、13:45、17:55、19:59の4本です。つまり8:25に着いた場合、次のバスまで20分しかありません。1本見送ると次は13:45まで5時間待ちになります。このほか早朝に系統⑤が石垣空港6:38発→平久保7:21着で走っていますが、こちらは日曜祝祭日などに運休する便があります。曜日によって系統や運休が変わるため、乗る前に必ず東運輸の公式時刻表を確認してください。
片道1,400円より1日フリーパス1,000円が安いという逆転
意外と知られていないのが、運賃の逆転現象です。石垣島バスターミナルから平久保までの片道運賃は1,400円(令和7年4月1日改定の運賃表)。一方、東バスの1日フリーパスは大人1,000円で全路線が乗り放題です。つまり片道の運賃だけでフリーパスを上回るため、バスで平久保方面へ向かうなら、往復するかどうかを考えるまでもなくフリーパスを買ったほうが安くなります。
石垣空港からの片道は980円なので、空港発でも往復すればフリーパスが有利です。フリーパスは購入した時間から24時間有効で、バスターミナル窓口だけでなく全ての路線バス車内で買えます。3日間乗り放題の「みちくさフリーパス」は大人2,000円、小人1,000円。1日フリーパスの小人は500円です。運賃の支払いは現金かタッチ決済対応クレジットカードのみで、交通系ICやEdy、WAONは使えません。現金の場合はお釣りが出ないため、車内の両替機を使います。詳しい運賃と乗車券の種類は東運輸の各種乗車券のご案内で確認できます。

石垣島の旅程を組んでいて、「レンタカーを借りないと何もできないのでは」と不安になっていませんか。結論から言うと、石垣島は路線バスだけでも空港・市街地・川平湾・離…
いちばんの問題は、バス停が灯台の前ではないこと
運賃や本数以上に効いてくるのが、バス停の位置です。平久保・平野のバス停は集落側にあり、灯台の駐車場前ではありません。バスを降りてから岬の突端まで、自分の足で向かう必要があります。日差しを遮るもののない道を歩くことになるので、真夏の日中に選ぶ移動手段としては現実的とは言いにくいのが正直なところです。
それでもバスで行くなら、朝の便で北上して午前中に岬を見て、13:45の便で戻る組み立てが唯一まとまります。滞在は5時間ほどになるので、平久保周辺をゆっくり歩く前提の人向けです。逆に「岬だけ見て次へ」という回り方をしたい人は、レンタカーかタクシー、あるいは観光タクシーを選んだほうが時間を無駄にしません。タクシーは片道7,500円が目安で、配車できるかどうかは事業者に事前確認が必要です。
手段別に並べると、選ぶべきものがはっきりする
石垣島旅の教科書調べとして、各社公式サイトと公表運賃表の数値だけを使って比較しました(2026年8月時点)。
| 比較項目 | レンタカー | 路線バス | タクシー |
|---|---|---|---|
| 空港からの所要時間 | 約42分 | 約48分(7:37発→8:25着) | 約42分 |
| 空港からの片道費用 | 燃料代のみ | 980円 | 7,500円(目安) |
| 1日の便数・自由度 | 制約なし | 4往復 | 配車状況しだい |
| 灯台の駐車場まで行けるか | 行ける | 停留所から徒歩 | 行ける |
| 向いている人 | 北部を周遊したい人 | 運転しない一人旅 | 時間を買いたい人 |
運賃・時刻表は東運輸の路線バス案内が一次情報です。なお当サイトはレンタカーやタクシーの予約を受け付けていません。予約・問い合わせは各社の公式サイトからお願いします。
平久保崎の星空|南十字星が見えるのは12月から6月
天の川は6月から8月、南十字星は12月から6月
平久保崎は街灯がなく、周囲に光源のない環境です。天の川がもっとも美しく見えるのは6月から8月にかけて。そして日本国内では貴重な南十字星の観測ポイントでもあり、見えるのは12月から6月にかけての約半年間です。この2つの見どころは時期がずれているので、何を見たいかで訪問月を選ぶことになります。
流星群を狙うなら、8月中旬のペルセウス座流星群と12月中旬のふたご座流星群が定番です。ピーク時には一晩で数十個の流れ星を観測できることもあります。逆に避けたいのが、ゴールデンウィーク明けから6月中旬にかけての梅雨の時期です。空が曇っていれば、どれだけ暗い場所に行っても星は見えません。星空を主目的にするなら、梅雨の期間を外して計画を立ててください。
同じ夜でも、月齢と時間帯で見え方が変わる
時期以上に効いてくるのが月齢です。新月前後の時期がもっとも星が見やすく、満月の時期は月明かりが強いため星が見えにくくなります。旅程を動かせるなら、月齢カレンダーを確認して新月に近い日を選ぶだけで、見える星の数が変わります。
時間帯は、完全に日が落ちてから2〜3時間後がもっとも空気が安定します。夏場なら21時ごろから深夜まで、冬場は19時から22時ごろが目安です。日没直後は西の空にまだ明るさが残っているため、到着してすぐ星が見えないからと引き返さず、目が暗さに慣れるまで15分ほど待ってみてください。人間の目は暗順応に時間がかかるので、待つだけで見える星の数が増えます。
星空を見るなら「時期・月齢・天気」の3つがそろって初めて成立します。時期は事前に選べ、月齢もカレンダーで読めますが、天気だけは当日まで分かりません。滞在中に候補日を2〜3日確保しておくのが、いちばん現実的な備えです。
夜に行くなら、装備は昼と別物になる
夜の平久保崎に向かうなら、持ち物を昼とは分けて考えてください。必要なのは防寒着、赤色ライト、虫除けスプレー、そして飲料と軽食です。周辺に営業している店舗はないので、現地調達はできません。
赤色ライトを勧める理由は、白色光が瞳孔を刺激して暗順応をリセットしてしまうからです。せっかく目が暗さに慣れても、スマートフォンの明るい画面を見た瞬間に振り出しに戻ります。ヘッドライトを持っている場合は赤色モードに切り替えるか、赤いセロハンをかぶせるだけでも効果があります。防寒着は真夏でも1枚あると安心で、岬の上は海風が強く、じっとしていると体が冷えます。
やりがちな失敗②:帰り道の暗さを想定していない
星空目当ての訪問でもっとも多い誤算が、帰り道です。半島の道路は街灯がほとんどなく、集落を抜けると本当に真っ暗になります。しかも電波が入りにくい区間があるため、何かあったときにすぐ連絡が取れるとは限りません。
対策は3つあります。まず、明るいうちに一度同じ道を走って地形とカーブを頭に入れておくこと。日中に灯台を見て、夕食後にもう一度来るという二度手間が、実はいちばん安全です。次に、給油を済ませておくこと。夜間に燃料計が減ってきたときの心細さは、半島の先端では想像以上です。そして、複数人で行くこと。暗い場所での単独行動は避けたほうがいい、というのは星空観測の基本です。天候が崩れそうな日は、無理に夜間の移動を選ばない判断も持っておいてください。
北部ドライブでセットに組みたい3つの立ち寄り先
玉取崎展望台は、平久保崎とセットで意味が出る
平久保崎から約20分、新石垣空港からは約20分の位置にあるのが玉取崎展望台です。入場料はかからず、無料駐車場があり、公衆トイレとベンチ、自動販売機もそろっています。駐車場から展望台の頂上までは数分で上がれます。
この展望台の見どころは、石垣島がもっとも細くくびれた地形を一望できることです。左右に海が迫る細長い陸地の向こうに平久保半島が伸びていて、これから向かう(あるいは今来た)道のりが一枚の絵になって見えます。平久保崎に行く前に立ち寄れば「あの先端まで行くのか」という実感が湧き、帰りに寄れば走った道を振り返れます。ハイビスカスが通年咲いているので、季節を問わず絵になる場所です。駐車場が満車で平久保崎に入れなかったときの、時間調整先としても機能します。
| 住所 | 〒907-0332 沖縄県石垣市伊原間 |
| 営業時間 | 24時間 |
| 定休日 | なし(年中無休) |
| アクセス | 新石垣空港から車で約20分、離島ターミナルから車で約40分 |
| 駐車場 | 無料駐車場(25-40台)、海側と山側の2箇所 |
| 公式サイト | 公式サイト |
平久保半島エコロードは「走らない」という選択肢がある
2021年9月に整備された平久保半島エコロードは、伊原間の入口付近から平野までの約13kmを結ぶ自然散策道です。西側は東シナ海、東側は太平洋という位置関係で、西表石垣国立公園に指定されたエリアを通ります。海、空、山、草原がまとめて楽しめる道として紹介されることが多い場所です。
ただ、ここは正直に書いておきます。路面は未舗装の砂利道で、管理された観光道路ではありません。未舗装区間でレンタカーを傷つけたり、動けなくなってレッカーを呼ぶケースが起きています。多くのレンタカー会社は契約で未舗装路の走行を制限しており、そこで生じた損傷は補償の対象外になることがあります。狭い区間や携帯電話の電波が入らない場所もあります。レンタカーで乗り入れる前に、借りた会社の約款を必ず確認してください。徒歩で入り口付近だけを歩く、という楽しみ方のほうが、旅程全体のリスクは小さくなります。詳しい紹介は石垣市の公式ページにまとまっています。
| 住所 | 〒907-0331 沖縄県石垣市平久保 |
| 営業時間 | 24時間 |
| 定休日 | なし |
| アクセス | 平久保崎灯台から約5分、西表石垣国立公園内 |
| 駐車場 | あり(無料) |
| 公式サイト | 公式サイト |
半島に泊まるという選択肢もある
平久保崎から車で約5分の場所にあるのがSeven Colors石垣島です。新石垣空港から北方向へ車で約30分、平久保集落を経由し、平久保橋を渡った後に海沿いを進むと到着します。無料駐車場は30台分あり、予約は不要です。
この宿を紹介するのは、宿泊施設としてというより「星空目当てなら半島側に泊まる」という発想があるからです。市街地に宿を取ると、星を見た後に約60分かけて暗い道を戻ることになります。半島に泊まってしまえばその移動が消え、夜と早朝の両方を平久保エリアで使えます。朝焼けのタイミングは関東より約1時間遅く、早起きの負担も本州の感覚より小さくて済みます。エリア一帯は星空保護区でありヤシガニの保護区でもあるため、夜間の運転では路上の生きものにも注意してください。
| 住所 | 〒907-0331 沖縄県石垣市平久保226-523 |
| 電話番号 | 0980-84-5107 |
| 営業時間 | 9:00-18:00 |
| 定休日 | なし |
| アクセス | 新石垣空港から北方向へ車で約30分。平久保集落を経由し、平久保橋を渡った後、海沿いに進む |
| 駐車場 | 無料駐車場(30台)、予約不要 |
| 公式サイト | 公式サイト |
食事と買い出しは半島に入る前に済ませる
平久保半島には、コンビニもスーパーもありません。飲食店の数も限られていて、営業時間が変わることもあります。北部へ向かうなら、市街地か伊原間までの区間で食事・買い出し・給油をまとめて済ませるのが基本の段取りです。灯台の駐車場に自動販売機はありますが、それだけを頼りにすると昼食のタイミングを完全に外します。
おすすめの組み立ては、市街地で朝のうちに飲み物と軽食を買い、玉取崎展望台の手前で昼食を取り、そのまま北上して平久保崎へ、という流れです。帰りは同じ道を戻ることになるので、夕食は市街地に戻ってから、と割り切ったほうが時間の読みが立ちます。

| 北部を先に回るメリット | 後回しにしたときのデメリット |
|---|---|
| 駐車場が空いている時間に着ける 海の色が濃く出る時間帯に見られる 帰りに立ち寄り先を自由に選べる | 夕方の混雑に重なりやすい 日没後の暗い道を長く走ることになる 時間が押すと灯台に上る余裕がなくなる |
タイプ別・最北端の岬をどう組み込むか
半日しか使えないなら、往復2時間を先に確保する
時間が限られている人にとって、この岬の最大の敵は距離です。市街地からの往復だけで約2時間が確定します。半日(4時間)しかない場合、往復2時間+灯台の見学15分を引くと、途中の立ち寄りに使えるのは1時間半ほど。ここに玉取崎展望台を1つ入れるくらいが上限です。
逆に言えば、平久保崎と玉取崎展望台の2か所に絞れば半日で成立します。欲張って川平湾や米原ビーチまで詰め込もうとすると、どこかで必ず時間が足りなくなります。半日プランなら「北部だけ」と決め打ちするのが、いちばん満足度が高くなる組み方です。
子連れ・シニアと回るなら、休憩ポイントで区切る
片道60分の道のりは、小さな子どもやシニアには長く感じられます。ノンストップで走り切ろうとせず、途中で1回区切るのが正解です。玉取崎展望台にはトイレとベンチと自動販売機があるので、ここを中間地点にすると全体が楽になります。
平久保崎に着いてからも、駐車場から灯台までは徒歩3分ほどの上り坂です。無理に丘の上まで全員で行かず、駐車場周辺からでも海は十分に見えます。丘の上は風が強いので、帽子や軽い荷物は車に置いておくほうが安心です。日差しを遮る場所がないため、日焼け対策と水分は多めに用意してください。
星空が目的なら、昼と夜の2回に分ける
星を見に行く人にいちばん勧めたいのが、同じ日の昼と夜に2回訪れる組み立てです。昼のうちに道を確認し、駐車場の位置と歩く距離を体で覚えておけば、夜の不安がほぼ消えます。日中に灯台と海を見て、いったん食事に戻り、日没から2〜3時間後にもう一度来る。この往復を許容できるなら、半島側に宿を取るのがもっとも合理的です。
天候が読みづらい日は、無理をしない判断も含めて計画に入れてください。雲が多い夜は星が見えず、暗い道を往復するリスクだけが残ります。滞在中に晴れる夜が1回でもあれば十分なので、「行く日」ではなく「行く候補日」を2〜3日確保しておくのが、星空狙いの旅程の作り方です。
市街地または空港周辺で給油・買い出しを済ませる
玉取崎展望台で休憩し、これから向かう半島の形を確認する
平久保崎の駐車場に停め、徒歩3分の坂を上って灯台へ

石垣島の地図を開いて、「これ、車でどれくらいかかるんだろう」と手が止まっていませんか。島の形が細長くて、北の方に伸びた半島の先まで道が続いている。そこまで行ける…
まとめ
平久保崎は、石垣島の観光地の中でも「行き方の段取り」で満足度が変わる場所です。距離があるぶん往復の時間を先に押さえ、駐車場が空いている午前中に着く。この2つを決めておくだけで、丘の上で海を眺める時間をしっかり確保できます。まず旅程表を開いて、北部に向かう半日をどこに置くかを決めるところから始めてみてください。
なお、掲載した運賃・時刻表・駐車場情報は2026年8月時点のものです。台風接近時は路線バスの運休や道路状況の変化が起こりますので、最新の運航状況・気象情報は公式サイトでご確認ください。

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